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異世界で催眠術

前々から書きたかった異世界者を。

もう一つと同時進行していけたらと考え中..

突然だが、催眠術と言えばみんなどういう物を想像するだろう。


まぁ今想像したやつの9割はエロい方向に持っていくはずだ。


もちろんおれはその9割だった。


そりゃあそうだ。むしろ催眠術がそれ以外になにに使えといえるのか?


そう。おれは催眠術に一瞬の憧れってやつを持っていたのだ。


....え??さっきからなにがいいたいかわからんって...??


催眠術のやつな能力手に入れたんだからエロいことさせろってことだよ!!!!!!




ー..ー...ー...



状況を整理しよう。おれは1日前まではただの高校生だったのだ。


それがどういう訳か朝起きたら訳の分からん世界に飛ばされていたのだ。


....一体なんだ?


そんな生まれたての小鳥のようなおれが道端のど真ん中で佇んでいたらどうやら普通の世界ではないことが判明してきた。


指ぱっちんしたら炎が飛び出てきたら氷を急に作ったり....


こんなことができるのはこの世界の住民全員が手品師か魔法の世界ということになるだろう。


唯一用意した覚えのないカバンを持ち歩いていることに気づきその中身を開けると中には一枚の紙と糸にぶら下がった10円玉があったのだ。


おめでとうございます。葛城かつらぎ ねむるあなたは12235629人目の冒険者です。ご当選おめでとうございます。最初に振り当てる能力の件ですがあなたがご就寝なされていたのであなたがお気に入りしていた薄い本が使っていた能力、催眠術に決定しました。帰りたければこの世界の主である私を倒してください。あなたにご武運のあらんことを... by神様


「そんな抽選した覚えないわ!!!!っていうか勝手にそんな適当に能力決めるな!!!」


おれはその紙が原型がなくなるまで千切った。

たしかにおれは異世界にいきたいという願望はあった。それに、催眠術を使いたいなぁと薄い本をみたときに思ったことはある。

だが...!!だが....!!いくらなんでもそりゃねぇだろ...


俺は一通りの怒りを全て地面にぶつけた後一度冷静になって考えてみた。


いや...待てよ?たしかにこんな世界に飛ばされたことはあれだけどもしかしたら催眠術がつかえるということは女の子に急に体温を暑く感じるようにさせ一枚一枚....


が、可能になっちゃうのか!!?


...ok。落ち着けマイジョイスティック。

まだ慌てるような時間じゃない。


....とりあえずだ。今、街中を歩く人でかわいい女の子を一人見かけた。

よし、この女の子で実験しよう。

おそらく糸を垂らした5円玉を見せるとだんだん目がうつろになって...みたいな感じのはずだ。

おれは目標とした女の子を見失わないように小走りで走った。

なにかしらきっかけを掴めばいいのだ。

とりあえず道がわからない人を演じよう。実際問題この場所がどこかなんて全くわかってないし大丈夫だろう。


「あの...この場所がどこかわかる?」


「えっ...どこのことですか?」


おれに声を掛けられて振り向いてくれた彼女は近くにいると女の子の匂いってやつが辺り一面に広がっていたのだ。

うわぁ...いい匂いだ...


っていかんいかん。目的を見失うな!

心頭滅却すれば火もまた涼し!!

今は心を無にするのだ!


「いまだ!!」


おれは糸にぶら下がった10円玉をひたすらこの女の子に目に向かってゆらゆらと揺らした。


「よしっ!!これでエロいことができる!!」


.....だが???

全く女の子が目が虚ろになるわけではない。なにかが起こったわけではない。

....むしろなにも起きないのだ。


目の前にいる女の子も周りにうじゃうじゃいた人溜りも動きを止めていた。


その時、頭のなかから選択肢のようなものが浮かび上がったのだ。

1 一体なにこの人...?

2 困ってるのね!教えてあげなきゃ!


えっ...えっ..??

思考が停止した。一体...なにが??なにが起こったのだ??

そうしてるうちに選択肢ってやつはカウントダウンを告げている。

3...2...1..

やばい!!時間がない!とりあえずむちゃくちゃだ!!


「2番!!」


おれが叫んだ瞬間、止まりだした時は動き出した。


「いったいどこのことをいってるんですか?」


女の子はいきなり顔が当たってしまいそうなぐらいに近づいて真剣に聞いてきた。

近い近い....!!

さっきまではここまでの反応はなかったはずだ。っというとやはりこの能力のおかげなのか???


「あっ..なんか下にビリビリになっちゃった紙が...これは地図ですか?」


女の子はおれが一度ビリビリにしちゃった紙を元通りにしようとし始めたのだ。


「いや、その紙は...」


おれがこの女の子を止めようとした瞬間、紙の破片にさっき読んでいなかったpsの文字が見えた。

...ps??

もしかしてこの文字があの能力のこと書いてあったのかも!


「おれも一緒に元通りにするぜ!!!」


一度ビリビリに破いた紙を元通りにするなんて我ながら馬鹿げているがこれをしなければ始まらない。


10分くらいだっただろうか...


「できた!!」


ようやく修復が完了しました。女の子が持っていたセロハンテープでくっつけただけの応急処置だが見れないことはない。


「えっ..これ地図じゃないんですか?」


女の子は今さら驚いているがそんなことにいちいち構ってられない。

すると..psの文章が紙の下の方に記載されていた。


ps 催眠術はさすがに強すぎるので思考誘導ということに変更しました。よーするにその人が思いそうなことが頭の中に何個か浮かび上がってその中から選択するという能力です。あなたの持っていた薄い本みたいにいきなり暑いからって服を脱いだりしません。文句があるなら私を倒しに来てください


その文章を読んだ瞬間おれはさらに紙をビリビリに破り神への復讐を誓ったのであった。

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