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名前は、まだない  作者: 青山春野
8/48

07

 幕間的なやつ。

 次から本筋。

 次から本気っぽいのを出します。

 自分がカレーを完食した時には、既に雨は本降りとなっていた。窓の外を眺めてゆく人が増えてゆく中、教師陣が声を張り上げて予定の変更を告げていた。

 ……他の班がそろそろ出来上がる頃なのでまだまだ自分達の班には余裕があるのだけれども。何やらこの後は近隣にあるショッピングモール散策に変更になったみたいでクラスのみならず1学年みんなが浮き足立っていた。

 それはもう、

「ドコ行くよ!?」

「ゲームコーナー行こうぜ!?」

 もうそれ遠足じゃないだろと心の中で真面目にレスポンスしてしまうくらいには。

 さて。

「なにしよっか?」

 彼女が自らのリュックサックをガサゴソと漁りながら言う。この辺は年頃なのか、眩しくないピンクのリュックに色々とキーホルダーが、ジャラジャラとうるさくない程度には付けられていた。

「何かって……何かやる事あるの?」

 そんな質問に、彼女は「う~~ん……」って言いながらリュックの探索を続行している。

 一応分かってはいると思うが一応補足。質問したのは自分じゃない。

 なぜなら……。

「っじゃ――――ん!!!!」

 そんな声と共に彼女がバックから取り出したのは、『いつものアレ』だった。

「……トランプ持って来てたのね」

 トランプ。

 そう、トランプ。重要なので2回。ちなみに今の台詞も自分じゃない。

 ……なにせ、バスの中でずっっっっと2人でやらされたからな。それはそれはタネも仕掛けも分かりますよ。大体揺れの激しいバスの中で『大富豪』とか、更にはポーカーまでやらされたからな……流石にそこまでは――よく考えればいつもの事だった。

 自分は今日何度目か分からない溜め息を、周囲に聞こえないくらいの大きさでつく事にした。

 今後の行動は、それこそいつもと変わりはないが。

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