00 ―prologue―
新年――2015(平成27)年、あけましておめでとうございます。
なんとなく、元旦からダラダラと始めてみたかったので投稿。
感想、書いてくだされば幸いです。
よろしくお願いします。
自分には、異性の、それも同い年の幼馴染みが一人いる。
――黒い髪を短く切り、同世代の女性の平均を上回る背丈でありながらの細い肉つき。
――服装も見た目に見合ったボーイッシュなもの。
――性格は明るくはきはきと、しかしどこか乙女な感性をもっている。
――特技は運動に勉強に家事とかなりのオールラウンダー。
――ただ美術は肖像画で棒人間チックなものを描くくらいの画伯っぷり。
そんな、彼女には今の今まで――それこそ小学校からずっと甘酸っぱくない関係をキープしている中で、ひとっつも悩みどころかマイナスな感情を含んだ表情は見た事がなかった。
今も、
「ねぇ、」
「ん?」
「いや、なんかユウちゃんがボーッとしてたから」
「ん……ああ。スマン、考え事してた」
「ふーん」
そう言って膨れっ面になる彼女だが、これは愛嬌だろう――そんな事を思いながら、ふと考える。
もし、目の前の彼女が困っている時、一体全体果たして自分に何ができるのだろうか、と。
思いもしなかった。
それが、こんなにも早く実践する事になるだなんて。
幸か不幸か――いるのかわからない神様は、自分に恩返しの時間を渡した。