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SR:B 1 -おっちゃんが何かと俺の邪魔をする。-  作者: 高瀬 悠
【第一章 第一部】 異世界編
1/65

アホかー!


 なんだろう。最近疲れているのかな?


『テストばかり続いたしな』


 そうだよなぁ。その上、徹夜で勉強したにも関わらず全部ヤマは外れたし、勉強勉強と周囲はうるさいし、毎日の宿題の量はハンパないし。


『あーぁ、これじゃまたオンライン・ゲームがおあずけだな』


 今の時期はジャカルの森で討伐イベントがあるはずなんだが。

 あの魔物を倒せばレベルが上がるのになぁ。


『それは残念だったな』


 さっきから変なおっちゃんの声も聞こえてくるし。

 きっと相当頭も体も疲れているんだろうな。


 俺は、やりかけた宿題の上に倒れこんだ。

 机に飾っていた置時計を見つめる。

 午後十時二十三分。


『きっとステキな何かが待っている』


 待ってねぇよ。

 ──って、あぁもうダメだ俺。脳内ツッコミなんて完全に疲れている。

 ほんの少し睡眠休憩をとろう。

 十五分だ。

 そう、十五分だけ睡眠をとろう。

 

 俺は静かに目を閉じると、襲い来る睡魔に身をゆだねた。




 ◆


『おい、聞こえているか? 坊主』

 

 暗闇の中でおっちゃんの声がする。

 夢の中ですら、俺は疲れているというのか?


『そんなにゲームがしてぇんなら思う存分やればいいじゃないか』


 アホ言え。

 成績下げてまでやりたいとは思ってない。

 

『じゃぁ睡眠しながらゲームをやるってのはどうだ? 両立できていいぞぉ』


 じゃぁの意味がわからんが、それでやれたら効率的だな。


『そうか。それなら思う存分楽しんでこい』


 ……何を?


『ゲームだ』


 ゲーム?


 俺の目が自然と開いていく。

 暗闇から光の世界へ。

 差し込んでくる太陽の光に俺は手をかざして影を作った。

 徐々に明るさに慣れてきた頃、俺は目の前に広がる世界に驚愕した。

 まるで本当にゲームの世界に入り込んでしまったかのように。

 中世ヨーロッパな街並みの真ん中で、俺は絶叫した。


「ンな、馬鹿な話があるかッ!」


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