表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/82

13.実験

ブクマや評価ありがとうございます♪

いつも自分がやっていたほうでしたが、リアクションがわかるとすっごく嬉しいです!!

私もこれからはもっと評価つけたりしていこうと思います(*´ー`*)

「こっちから連絡しておいて、返事遅れてごめん!」


夜都は、ログアウトした草原で朝野と待ち合わせた。



「いや、そんなに遅くはなかったよ。でも、これまでフレンドメールで約束しなかったからびっくりした。草原から出なかったんだね?」


「あの後、一回ログインしたけど採取してたら退去のアラームが鳴ってさ。で、まだ新種を見つけてないんだ……あと、ちょっと珍しい特殊能力を獲得したんだ」



朝野にどこまで話せばいいか、バタバタしてて決めかねていた。当たり障りないところから話していく。



「検証はこれからだけど、匂いで薬草を探し当てることができるようになったよ」


「それって前にも言ってなかった?薬草から不思議な匂いがするって。そんな事ヨルしか言わないからおもしろいな~と思ったけど」


「それが、索敵みたいに離れたところに生えてるものも見つけられたんだよ。特殊能力名、『薬用植物嗅覚感知』って知ってる?」


「は……?薬用植物、の感知?初めて聞いたよ。さすがレアな職業だね!これで調合が捗りそうで嬉しいよ!」


「まだこないだ獲得したばかりで未知の匂いまで有効かはわからないけどね。ちょっと試してみようか?」


「特殊能力って、熟練度でできることが増える場合もあるし、どんどん試してみようよ!」


普通にゲームを楽しんでいる朝野を見てると、夜都もいつもの調子で遊べるような気持ちになった。現実での話は後にしよう、朝野がせっかく上機嫌でいるんだし……


前と同じ方法で探してみる、と目を閉じて辺りの『匂い』に集中する。今回は、それ程時間をかけずに見つけることができた。嗅ぎなれたロマ草だ。


「すっごい!!ヨルは植物の種類も当てることができるんだね」


「匂いで感知だから、知ってたらわかるんだよね……あ、ほらあっちにも」


どんどん薬草を採取していく。それとともに、細かい検証も進めていく。



そうしていくつか能力の特徴がわかった。


*目を閉じて探すほうが遠くにあるものまで感知可能

*感知が可能な距離は、目を閉じた時は最大150メートル、目を開けた時は75メートル

*間に木の幹などの障害物があれば、若干、感知を阻害される(感覚的なものだが)

*匂いの強い植物のほうが感知の距離も伸びる(感覚的なものだが)

*調合の材料となる果実や実、植物の根、も感知可能

*地中だと匂いが弱まるため感知しにくい(これも感覚的なものだが)

*身体にいいものはいい匂いがするが、悪いものは気分が悪くなる、という傾向がある



「そして!とうとう見つけました!!未知の薬草X!!これ、なんて名前だろう。あ~~っ、鑑定欲しい!!」


「やったーー!!ヨルはこれからは植物図鑑を持ち歩かないとだね。オレが一緒なら持ってあげるよ」


「ありがと!俺本当に非力だよね……アサの貴重な攻撃力を勿体ない使い方して申し訳ないわ」


「そんなことないって。待望のポーションが完成するとなればぜひお手伝いさせてほしいよ」


夜都たちはそこで一旦休憩に入り、空腹を満たす軽食を食べることにした。


「そういえばさ、なんでヨルは75メートルとか150メートルとか正確な距離がわかったの?それもその感知の能力の一つ?」


(あ!確かにそうだった。普通はメジャーとかないとわからないよな。例の空間のほうの力か?)


「ステータスオープン」



恐る恐る見てみる。ステータスは自分の脳内に表示されるから朝野には見えず、朝野は緊張した面持ちで夜都を見守る。空間に関しては現実で開花した能力だったが―――



(…………あ、あった。きっとこれだ…………)


「『世界座標感知』、か………」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ