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第47話-ティータイムの話題-

仕事の影響で更新ペースが乱れております。

ご了承下さい。


本日、21時よりYouTube動画の第二弾を投稿致しましたのでよろしければ後書きのURLにてお楽しみ下さい。

その後、フェニも合流してリビングのテーブルを囲む大きなソファーへと移動し、全員でおやつタイム。カットされたイチゴショートケーキと共に各々飲み物を選んで楽しんでいた。


「旦那様。日本での生活の際でのシンカ様を覚えておられましたか?」


一度フォークを皿に置き、咀嚼を終えるまで口を手で隠す上品な仕草を行った後にランは問いを送った。


「覚えてるよ。よくシンカと母親役だったミカゼは訳知り顔で俺を見てたけどようやく合点がいったね」


シンカは桧山進嘉として日本での生活を送っていた。その頃のトーラは宝井虎人。彼はただの日本人としての記憶しか持ち合わせていない。ただ時折本来の彼の意識が浮き出て来る程度の物だった。


「なーんか不思議な気分だったなぁー。トーラ君であってトーラ君じゃないってカンジ?めっちゃ可愛かったよ虎人君」


「邪気の無い幼いトーラ様を前にしている際のミカゼ様の耐え忍んでいる様子は見ものでしたね。一般的な母子の範疇を越えぬように必死でした」


神の威厳が無かった日本でのトーラには当然ただの未熟な子供だった時期が存在する。そんなトーラを前に彼の妻達が平気な顔をして接する事など出来る筈が無い。


「そうなの?それでも周りと比較すればかなり溺愛されてた自覚があるけど…」


あれで我慢した方なのかと内心でため息を漏らすトーラ。端的に言えば甘やかしすぎだ。出掛ける際は絶対に手を繋ぐし四六時中世話を焼く為に側に居る。彼は日本でも精神的な成熟が早かった為に早々に私生活面での自立が進んで行っていたのだが、その度に母親役のミカゼは寂し気だった。


「お母さん役は皆んなで相談して決めましたけどミカゼさん喜んでましたからね。それにしてもこのケーキ美味しいですね」


「でしょー?日本の美味しいケーキ屋さんの参考にしたんだー」


「お前結構日本でもアグレッシブに動いてたよなー。ファッションとかも楽しんでたし」


一方のシンカはと言うと、学生生活を彼女なりに楽しんでいた。制服も程々に着崩し、私服も流行を取り入れた物を複数所持していた。


「だってトーラ君とはずっと仲良くしてたのに全然告白してくれないんだもん!」


その理由はトーラの気を引く為だったらしい。

確かに彼女の私服はトーラと会う際とそうでは無い場合とでかなり差があったとトーラも記憶している。トーラと出掛ける予定がある場合は露出度を上げてやや派手な服装を好んで着ていたにも関わらず、そうでない場合は端的に言って地味で露出が少ない服装をしていた。


「あー…何で日本に居た時は告白しなかったんだっけ?……不思議と『告白しないと誰かに取られる』とか『シンカがどこかに行ってしまう』とか思わなかったからなか?」


どうも露骨に気を引きすぎたが故に墓穴を掘っていた様だ。確かに他の男にまるで関心を見せない様子を常日頃から見せられていればそうなっても可笑しくないだろう。

はっきり「好きだ」と言って欲しい物だろうが日本で記憶を失っていたトーラはその点「若かった」のだ。


「もぉ…確かに当たってるケドー。周りの()は彼氏とか居たし私もトーラ君自慢したかったよー」


「私から見ればほぼ恋人同士…いえ、それ以上の雰囲気を出していたかと思われましたが」


ランの言う通りトーラとシンカが深い仲なのではとの噂は多くあった。疑り深いからか、はたまたトーラかシンカかのどちらかを密かに想っているが故に信じたくないと言う感情が働いたのかは定かでは無いが、とにかく否定派の意見も勿論存在した。

しかし、直接彼らの仲睦まじい様子を見た者の中に彼らの関係を懐疑的に見る事の出来る者はいなかった。


「その辺りの話も聞きたいです!どんな感じだったんですか?」


この場に居る者で日本での様子を直接目にしていないのはフェニだけだ。除け者にされている様子は勿論無いが彼女の関心が向くのは必然。トーラはむず痒い気持ちになりながらも楽し気に当時の様子を振り返るシンカの話を耳にしていた。

いつもお読み頂きありがとうございます。先日YouTubeチャンネルを開設致しました。

YouTubeチャンネルでは動画にて等作品の解説を行なっております。

解説以外にも作品に関する様々な企画を予定しておりますので是非小説と合わせてお楽しみ下さい。

チャンネル名は「古神優太PARADE」でございます。

https://m.youtube.com/channel/UCe4Qxy4TRl13ZrrU7B8VlXA


Twitter

@WALKING_PARADE

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