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女の子に興味ある?

「このままだと商品として売り出せないわね」


 僕の作ったポーションに、メリアは指をバッテンした。

 ううーむ、イケると思ったんだけど何がいけないんだろうか?

 効能は問題ない筈だけど。


「何が駄目なの?」


「こんな上質なポーションが安価で作れるっていうことになると、今まで幅を利かせていた上級ポーションが全く売れなくなるでしょう? 市場が混乱するわ」


「ああ、そういう・・・」


 このポーション事態に問題があるわけではなく、これを売り出したことによって生じる問題か。


「でも、勿体ないよ。せっかく安価で手に入るのに、これがあればお金のない人だって買える。救える命だってたくさんいると思うんだ」


「それはそうなのだけど。画期的過ぎるのよね~」


「くっ、経済か。これは盲点だった」


「・・・思い出したわ。アルフレートは凄い発明を唐突にして価格変動を度々引き起こしたと」


 そんなこともあったかもしれない。

 まあ、僕は魔術の成果を世に出しただけで、あまり経済のことは気にしなかったから。


「まあ、これだけの品をこのまま埋もれさせるのは惜しいから、少しづつ、売り出すってことで何とかなるかな」


「安く?」


「アルフが考えているよりも高く」


「ええ~・・・」


「少しづつ世に広めて、ゆっくりと下げていけばいいわ。お父様に相談してみる」


 メリアは苦笑した。


「そっか。じゃあ、お願いしようかな」


「うん。それじゃあ、私はお父様と話をしてくるわね」


「頼むよメリア」


「それじゃあね」


 メリアは手をひらひらさせて部屋を出て行こうとした。


「そう言えば、今日はどういった用事で来たの? 遊びに来ただけ?」


「あっ! そうだった!!」


 メリアはドアノブに伸ばしかけた手を引っ込めると僕に向き合う。


「忘れてたわ。アルフにお爺様の言付けを伝えに来たのよ」


「お祖父ちゃんの?」


 なんだろう?

 小遣いか? 小遣いをくれるのか?

 魔術研究には金がかかる。

 お金をくれるのならばありがたいけど。


「アルフ、女の子に興味ある?」


「え?」


 僕はキョトンとした。


 オンナノコニキョウミアル?


 なんだその深い問いは。

 女の子が好きかってことだろうか?

 まあ、好きか嫌いかで言ったら好きだけど、いや待て、ここで興味ありますと言ってしまうと、僕はとっても軽い奴になってしまうのではないだろうか?

 そうか、これは罠だ。

 紳士として何が正しいかを問われているのだ。


 であれば、答えは女の子に興味がないと答えることか。


 ・・・いや待て。

 それは正解だろうか?

 とすると僕は必然的に男の子に興味があるということにならないだろうか?

 違う。

 僕は至って普通だ。

 変な性癖はない。

 じゃあ、やっぱり女の子に興味があると言うしかないのか? しかし、それでは僕がとってもチャラい奴になってしまうじゃないか。

 ああ、僕は何と答えたらいいんだ!


「うう~~ん・・・」


 腕を組んで唸っていると、メリアは目を半眼にして僕を見つめている。


「アルフ? 何を悩んでいるのか知らないけど、お爺様はアルフが結婚する気はあるのかを聞きたそうだったわ」


「け、結婚!?」


 え、何急に。

 結婚?

 僕が?


 僕が戸惑っていると、メリアはどこか面白くなさそうに、話を切り出す。


「つまりね。アルフもアルベルト家の人間として、早く身を固めてほしいっていうのがお爺様の願いなわけ。だから、結婚する気はあるのか無いのか聞いてきて欲しいって頼まれたの」


「なるほどなー」


 お祖父ちゃんなりに僕のことを心配してくれているのか。

 でも、今は魔術のことで頭がいっぱいで結婚とかはあんまり考えてないんだよね。

 まあ、男なんだしまだ十代でそんなに急がなくてもいいんじゃないかとも思うしなあ。


「今はあんまり結婚とかは考えてないかな」


「そ、そうなんだ」


 メリアは何やら安心した様子で胸を撫で下ろしている。

 んん?

 メリアは僕に結婚してほしくないのかな?


「メリアは?」


「ん?」


「メリアは誰かと結婚の話とか出ているの?」


「わ、私!?」

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