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僕は大魔導士になれる。何故なら・・・

「「・・・」」


 二人は固まった。


 そして、メリアの方が赤くなって怒鳴りだす。


「な、何をいきなり意味不明な告白をしているの!? なにそれ、新手のセクハラ!?」


「いやその、なんだ。違うんだ」


「私は、今、とっても大切な話をしていたの。何をいきなり言い出すのよ!」


 冷や汗をダラダラと流していると、母さんがフォローの回る。


「ごめんねメリア。ちょっと大事な家族会議があるから、ほんのちょっとだけ部屋の外で待っていてくれる?」


 母さんにそう言われ、メリアは渋々部屋を出て行った。


 そして、


 そしてだ。


「ちぇりーくん?」


「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


「アルフ何が!!」


 僕が悲鳴を上げたので、メリアが驚いてドアを開けた。


「大丈夫よメリア。この子は突発的に大声を出す天然なの」


「そ、そうですか。天然なら仕方ないですね」


 天然すげぇなぁーー!!


 メリアは首を傾げつつ、部屋から出て行った。


「アルフレートって確か150以上の高齢で亡くなったはずだけど?」


 ふっ。


「そうだよ! ずっとどーてーだったよ。三十過ぎどころか、150まで何にもなかったよ! はっ! そりゃあ大魔導士とか言われるわ! はっはーはっは!!」


「大丈夫よアルフ。あなたは今十五歳なんだから。大丈夫、これからよ」


 母さんは母性出しまくりで、僕の背中を優しく撫でた。


「勘違いするでないぞ。わしはモテなかった訳ではない。若い頃は魔術のことばかり考えていたから女になど構っている暇がなかっただけじゃ! むしろモテたわ!」


「あら、アルフレートさん。初めまして」


「出ちゃっただけだよ! ついだよ!!」


 なんてことだ。


 母親の目の前で、女性経験がないって暴露するとは。


 不覚だ。


「まあ、なんで騒いだかは解ったわ。つまり、アルフレートに子孫なんていないってことね?」


「・・・そうだよ。だから学校の創始者は僕の血族じゃない」


「親戚とか?」


「知らなかった? アルフレートは孤児なんだ。だから前世では両親も兄妹もいない」


「・・・そう、だったんだ」


「まあそれはいいんだ。問題は僕の子孫を名乗った誰かがいるってこと」


「ふーん、なるほどね。メリア―。もういいわよー」


 母さんがそう言うと、ドアが開き、メリアが入ってきた。


「家族会議は終わりました?」


「ええ、この子、村では年頃の女の子と知り合う機会がなくて、ちょっと可哀そうなの」


「ちょ!?」


 その言い方だと僕が酷く惨めになるじゃあないか。


「だから仲良くしてあげてね」


「は、はい。あ、それって彼女になってくれって意味・・・」


「あ、違う違う。見捨てないでねって意味だから」


「だからちょっと!?」


 何それ、僕ってなんて寂しい奴なの!


 これにメリアはしっかりと頷いた。


「はい。彼はおかしくて、変で、とっても危なっかしくて、私が付いていないと駄目な人ですから」


 おいやめろ。

 誰だそのダメ男は!?


 まったく、はぁ~。


 さっきの件は有耶無耶に出来たから、これはこれでいいか。


 でも、僕の子孫を騙った、学校の創始者か。


 魔術以外にも面白そうなことを見つけたな。


*********


 そして、遂に入学初日。


「どうアルフ?」


 メリアは学校の制服を見せびらかし、目の前で優雅に回ってみせた。


 紺を基調とした制服。

 襟元できっちりと止めてあるリボンが印象的でスカートの丈は膝あたり。


 魔術学校という割に普通の制服だ。


「うん、似合ってるよ」


「もう少し」


「とっても素敵だ」


「フフフ、ありがとう」


 なんとか及第点をもらえたらしい。


「アルフも素敵よ。そこはかとなく」


「・・・どうも」


 そんな微妙な褒め言葉は初めてだよ・・・。


 男子の制服も基調は同じだからな。


「同じクラスになれたね」


「そうね。これで君の面倒が見れるわ」


「・・・いや、だから。あー、お願いしゃす」


 取り合えずここは乗っかっておこう。


 僕は田舎者の上に、前世と現代の常識の違いもあって、非常に危なっかしい人になっているのは確かだ。


 メリアがいてくれて正直助かる。


 ホッと胸を撫で下ろすと、ある男性が声をかけてきた。


「これはこれは、侯爵令嬢のメリアじゃあないか」


 なんだろう?


 非常にキザったらしい男性の声がして、そちらの目をやれば、銀の髪と黒の瞳をした長身の男が立っていた。


 その後ろにはなんか取り巻きっぽい奴が二人ほど。


 太った奴とがりがりの奴。


「・・・あ、クラウス。ごきげんよう」


 メリアはクラウスなる男を視認した瞬間に、無表情になった。


 おや?


「今日も大変に美しい。貴方の金の髪と僕の銀の髪。二人揃うと実に絵になると思わないかい?」


「どうでしょうね」


 メリアの態度は非常に素っ気ない。


 会って間もないが、彼女はもっと明るい性格をしているのに。


「ところで、彼は?」


 クラウス某は僕を認めると、メリアに紹介を求めてきた。


 どうしようかね。


 一応メリアに合わせて、僕も素っ気ない振る舞いをした方がいいのかな?


「彼は私の従妹でアルフ。アルフ、こちらはクラウス」


 名前だけしか情報がないが?


 それだけ知っておけばいいってことかな?


 するとクラウス某は髪をふさっとかき上げ、勝手に一人で語りだした。


「クラウス・アルフレート・ゴータだ。よろしく」


「・・・アルフレート・ゴータ?」

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