第三話 交神そして行進
書く内容が纏まらない…
更新するたびに前回までのやつを改稿してる気が
「知らない天井だ。…いや、天井ないけども。」
おはようございます。とりあえず、目が覚めたら一面真っ白な空間という。天井どころか壁や床もない。
「どこだよここ?はっ、もしかして天ご…」
(あー、残念だけど天国じゃねえぞ。)
うわっ⁉︎ていうか、こいつ直接脳内に・・・!
(ククク、意外と落ち着いてんじゃねえか。まあそっちの方が楽でいいがな。)
渾身のギャグを華麗にスルーされた。
っていうか、え????
俺今喋ってなかったよな⁉︎これはあれか?神様だから心を読めるんです的なあれか⁈ということは神様か⁉︎
「えー、とりあえずどちら様ですか?」
と言いつつ声に出していく。あれです、声が震えないようにするのが大変です。
(クハハハハ、やっぱ変な奴だなお前。まぁ間違ってはないがな。あれだ、試練やら興味やらを付けたのが俺だ。ああだが、あまり“視よう”としたり“識ろう”としたりするなよ?魂が壊れちまうからな。)
やはりあれか、神様的存在なのか。そしてそれに変と言われる私は一体…
しかし、魂が壊れるとはまた物騒な。
「だが、まあ大丈夫だろ。姿はどこにも見えないし、あんたのことも神様的存在であろうことしか知らんしな。いや、どちらかというと探したり詮索したりするなということか?」
(そっちじゃねえんだが・・・。…まあいいか、時間もねえしとっとと本題に入らせてもらうぜ。とりあえず俺から伝える事は一つ。強くなれ!そうすれば色々わかるし、そうしなければならない理由がある。俺も手伝うくらいはするし、いくつか質問にもこたえる。可能な範囲内でだがな。)
いや、強くなれ!と言われましても…。
とりあえず聞きたいことがたくさんあるんだがなあ、可能な範囲ということは、あんまり答えてくれることもなさそうだしここは…
「色々聞きたいことは多いが、『どこまで、どうやって強くなればいいのか、そして何故に強くなる必要があるのか』を教えてくれ。」
(ふむ、まあそれくらいなら平気だろう。まず、『どこまで』か、はあまり詳しく言えない。が、称号を見れば分かるだろう?俺と同じ位階までは来てもらう。)
言われて思い出した。そういえば称号にナントカの後継者ってのがあったな、そういえば。
・・・つまり俺に神になれと?
(次に『どうやって』というのは簡単だ。レベルを上げて位階を上げれば良い。ただし、己の修練や鍛錬を怠るなよ。レベルの差は確かに大きいが、絶対ではない。そして、レベルだけで全てが決まるような甘い世界でもないということを知っておけ。)
なるほど、つまり筋肉モリモリの脳筋でも、ひょろっとした老人の達人に勝てるとは限らないということか。いや、筋トレも鍛錬に入るから違うのか?
(最後に『何故に』だったか?それはな・・・俺の為だ‼︎
いやー、最近暇で暇で仕方なくてな、そんなときにお前が現れたんで『お前を俺の後継者に育てあげよう!』とそう思ったわけよ。)
おい!なんなんだコイツ?これでも本当に神なのか⁉︎とりあえず一発殴らせろ。顔は見えないがなんか無性に腹が立つ!
(まあそうカッカすんな、半分冗談だからよ。ちゃんとした理由はある、だが今は言えねえ。知りたきゃ強くなれ、そうすりゃあ伝えられることも増える。もう時間だからそろそろ戻るぜ。あぁ、サービスといっちゃなんだが、あの世界の知識をある程度"入れといた"ぜ、感謝しろよ。んじゃ、また会える日を楽しみにしてるぜ、後継者。クハハ)
センスのない冗談だな…。待てよ、半分冗談ということは半分本気ってことじゃねぇか!だが、知識はありがたいな。正直あれからどうすればいいかよくわらんかったからな。とはいえ、ムカつくから次会ったら殴ろう、絶対殴ろう。絶対強くなってぶん殴ってやる‼︎
そして段々と遠のく意識・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ぐ、ぐおおぉぁぁぁ⁉︎」
朝です。おはようございます。とても清々しいとは言えない朝。頭が割れる!めちゃくちゃ痛いし、木から落ちるし、踏んだり蹴ったりだよ、まったく!
「う、うぅ、やっと痛みが引いてきた。ったく、知識を入れるってこういうことかよ!もっとすんなり入ってくるものだと思ってた…。」
二日酔いのオヤジのようにフラフラになりながら川まで歩き、水で顔を洗う。
「ふう、すっきりしたー。予想外の頭痛はあったが知れた内容はだいぶありがたいな。」
そう、この知識の量がそれはもう膨大だったのだ。もしかしたら頭痛はこの大量の知識を入れた弊害だったのかもな。
<<エクストラスキル[交神]を獲得しました>>
<<スキル[言語:ルビリア]を獲得しました>>
<<スキル[言語:ルビリア]はエクストラスキル[言語理解]に統合されました>>
<<"ルビリアの知識"を獲得しました>>
<<"ルビリアの知識"はエクストラスキル[森羅万象]に保管されます>>
・・・全力で見ないふりをしよう。言語や知識はいい。だが交神は…。まぁこちらから使うこともないだろうし別にいいかな、気にしたら負けだ。
「…さて、そろそろ行動を開始しますか。」
知識の中に簡易的な地図の情報もあったから、一度道を見つけてしまえばあとは街まで辿り着けるだろう。
「とりあえず川の下流の方に行ってみよう。」
まあ最悪道に出なくても、森を抜けてしまえばあとはこっちのもんだ。だが、広いな。川場だからかある程度開けているが全くもって終わりが見えん。
やることもないので、少しスキルの確認をば。とりあえず色々と発動してみよう。ああ、そしてステータスを隠蔽しておかなければ、一般的な男性との差がひどかった。
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名前 :冒険者A
性別 :男
年齢 : 15
職業 :剣士
種族 :ヒューマン
レベル : 10
能力 :【 HP 】1000
:【 MP 】500
:【 STR 】100
:【 VIT 】90
:【 INT 】60
:【 MIN 】60
:【 DEX 】70
:【 AGI 】80
:【 LUC 】70
スキル : 【 Normal 】
[剣術][体術][鑑定][身体強化][腕力強化]
[気配察知][暗視][付加][魔力操作][魔力感知]
魔法適正 :【元素・属性魔法】
火 風
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なりたての冒険者が大体こんな感じらしい。
ということで、[完全隠蔽]と[偽装]を使って変更したステータスがこちら
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名前 :シン
性別 :男
年齢 : 17
職業 :ノービス
種族 :ヒューマン
レベル : 5
能力 :【 HP 】1040
:【 MP 】1038
:【 STR 】121
:【 VIT 】108
:【 INT 】124
:【 MIN 】116
:【 DEX 】132
:【 AGI 】128
:【 LUC 】95
スキル : 【 Normal 】
[剣術][刀術][体術][鑑定][身体強化][腕力強化]
[気配察知][暗視][魔法強化][見切り][魔力感知]
[言語理解][詠唱省略][思考加速][付加]
[魔力操作][魔力察知]
魔法適正 :【元素・属性魔法】
火 水 土 風 光 闇
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もっと弱くすることもできるが、実力は素のままなのであえて高めに設定。一応いきすぎない程度にはしたのでたぶん大丈夫だろう。なんか、天才とかの部類でなんとかなるはずだ、きっと。
ステータスの変更はこれで良いとして、他にできそうなことは、[思考加速][並列思考][心眼][探知][気配察知][魔力感知][罠探知][気配遮断][気配隠蔽][魔力隠蔽][魔力遮断][魔素支配][空間把握][空間識覚][第六感]か、結構あるな。どれから試すか・・・待てよ、これ一斉に全部使ったらどうなるんだ?
…やってみるか。では、いざ!
こ、これはすごい。思考加速のおかげか周りがゆっくりに見えるし、おそらく半径500m以内のことが手にとるようにわかる。それぞれのことを同時に考えてるのにそれでも一切苦にならない。
そして魔力や魔素。おそらく魔力は身体の中に、魔素は主に空気中に存在している。不思議な感覚だ、暖かいような冷たいようなものが身体の中を巡っている。そして大気中に存在する魔素を自由自在に動かせる。
だがこれだけで魔法が使えるわけではないのは確認済みだ。魔法の練習はいつから始ようか。街に着いて落ち着いてからやるべきかもしれん、夢中になる未来が見える。せめて街への目処が立ってからだな。
ああ、何という全能感。これに[高速機動]や[身体強化]を加えれば、この中でも普通に動けるのだろう。流石に怖いのでやらんが。
そして一度全てのスキルを切る。
瞬間普段の感覚に戻る。
「ふぅー、やべぇなこれは。早いうちに感覚の切り替えに慣れなきゃ、咄嗟の時にミスりそうだ。要練習だな。」
気持ちを落ち着かせたところで今度は一つずつ、それが一周したら、色々な組み合わせを試しながら、感覚に慣れるためにもスキルを使っていく。
いくつかMPを消費するものもあるはずだが回復の方が速いのか減った様子はない。まあ軽くしか使用していないせいもあるだろうが。
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結局今は[並列思考][高速演算][探知][気配察知][魔素支配][罠探知][空間把握][空間識覚][第六感]を使って歩いている。[地図化]はパッシブで使用すると今まで通ってきた道的なものがミニマップとして現れる。[探知][気配察知][魔素支配][罠探知][空間把握][空間識覚]を使って認識した場所も登録されたのを確認してからは、常に使うようにしているってわけだ。
しかし、景色が変わらない。かれこれ3時間ほど歩いたが一向に発見できる気配がしない。3時間歩いて疲れない体力にも驚くが、まさか汗ひとつかかないとは予想外だった。
「はてさて一体、道はあるのかどうか。___おっ?」
[空間把握][空間識覚]の範囲内にちょっとした木のない空間を見つけた。どうやらそこから道らしきものもあるようで。
これは休憩場所かなんかを見つけたかな?とりあえずそっちの方向へと進路を変えて、向かってみる。
「ビンゴ!やっぱり人のいた形跡があるってことは、この道は今も使われていて、なおかつこの先に街があるってことだよな。」
さっきまで歩いて来ていた方は山の方だし、戻るのはなんとなく気が引けたので、今まで通り川の下流の方へ向かう。
いやー、やっと街への道を見つけられた。誰かと話すこともできないから、そろそろ人が恋しいよ…。
あ、あのムカつく神はノーカンで。