第零話 プロローグ
初投稿!読んでくれる人がいる...といいなぁー
Side???
「暇だ、暇すぎる。なぁルシファー、何か面白いことないか?」
眠たそうに、つまらなさそうに、この場の主は問いかける
「残念ながら。今はどこも平和ですからマイマスターがお喜びになられるようなものはないかと。あ、そういえば面白いかは分かりませんが、アルファリオが「管理している宇宙の中で何やら面倒くさくなりそうだ」と怒りながらぼやいておりましたね。詳しく調べてみましょうか?」
ルシファーと呼ばれた者は己の主を敬いながら問いかけに答える
「へぇ、それはまた…。いや自分で調べてみた方が面白そうだな、アルファリオはどこの宇宙か言っていたか?」
少し口角を上げて先ほどより幾分か楽しそうに聞き返す
「確か第4宇宙と第6宇宙でどうだとか言っていたはずですが…明瞭に覚えておらず申し訳ありません」
「いや、それだけ分かれば十分だ...お、見つけた!なるほど、第4宇宙のルビリアで魔素が溜まりすぎて次元に歪みが出来たと、そしてまた運の悪いことにそこが第6宇宙の地球と同じ座標だったから次元の歪みが裂け目となってしまったということか。しかし何故あんなに魔素が溢れていたんだ?」
「第4宇宙はほんの数百年前に中位神の1柱が邪神に堕ちた場所だったかと。」
「あー、思い出した。確か成り立ての中位神が力に溺れ、欲望に塗れたことで堕落したんだったな。だがあれは上位神と最上位神で討伐したんじゃなかったか?」
「そうですが、最上位神達もそれなりに傷を負ったらしく暫く療養していたようです。そして堕ちた中位神が魔法系統に属していたので、怨念や残滓から大量の魔素を溢れさせてしまったようですね。」
「なるほど、つまりアルファリオが怒っていたのはその情けない最上位神達に、ということか、あいつらしいな。だがまぁこれは、また微妙に俺達が関われねぇレベルの問題だな。この調子じゃあ復旧までにあと200年くらい掛かりそうだな」
「そうですね、もう少し規模が大きければ高位神が出晴れたんですが」
「クハハハ、まぁ被害が少ないことを喜ぶべきだろう」
「ハハハ、それもそうですね。それでは、アルファリオの所に行かれますか?」
「ハッハッハ、勿論だ!」
― ― ― ― ―
「よぉ、アルファリオ調子はどうだ?」
「おぉ、どうしたんだ珍しい?主にルシファー、用があるのは俺にかい?ガハハ」
赤い髪にがっしりとした肉体、筋骨隆々という言葉がよく似合いそうな男、アルファリオと呼ばれるその者は、豪快に笑いながら主とルシファーを出迎える
「ああ、4と6がおもし…ゲフンゲフン、大変だって聞いてな」
「そのことか、まぁ確かに大変だが俺は関われねぇからな、指示するだけの楽な作業さ。」
主の問いにガハハと笑いながら答えるアルファリオ、それを見ながら眉間に皺を寄せているルシファーを、いつものことと無視して話を進める主と呼ばれる男
「まぁ暇だったんでな、なんとなく様子を見に来ただけだ」
こちらもクハハと笑いながらたわいもない話を続ける
しかし事態はある1人の日本人によって変わっていく
「——ということで、俺たちは本当に様子を見たかっだけなんでな、そろそろ行くとするか。____ん?おい、あれはヤバくないか?」
「んぁ、どれだ?ってうっわ!ありゃまずい!悪いな主、ルシファー、ちょっと行ってくる」
「いや、俺も行こう。ククク面白くなりそうだな」
「マイマスター…」
「主…はぁ、仕方ねえ。頼むぞルシファー!」
「………善処はしますが、期待しないでください」
「ナチュラルに酷いなお前ら、まぁこれから色々やろうと思ってるんで非難はしないが」
「何をするつもりですかマイマスター!私の苦労も考えてくださいよ…」
最後の言葉は主には届かない、
「何をするって、もちろんINTAIだよ。安心したまえちゃんと後継もつくるからさ、ガンバ!」
「ああ…もう、こんなことならここに連れてこなければ、いやそれはそれでまた、っていつの間に後継を⁉︎そして誰を⁉︎」
「なあ、もしかして後継って俺のことか⁉︎そうなのか⁉︎
「え、違うよ。そして決めたのは今」
「えっ」
「え?」
「…じゃあエルリエンか?もしくはラスティス?
頼むセレンディアだけはやめてくれ‼︎」
「いや、これから会いに行く彼を育てようと思って」
「はっ⁈」
「ちょっ、マイマスター⁉︎正気ですか⁈」
「至って正気だ。これから会う彼は割と良さそうだったんでな」
「ああ、願わくばこれから会う者が常識人でありますように」
そしてここから主と「彼」の物語が紡がれていく
これは「彼」斑鳩 真 の物語