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芯星  作者: らっきー
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ここでちょっと昔話。

誕生当時のプラズマ生命体 ゲゲ は宇宙空間をただ彷徨う無知な小さな生命体だった。


ゲゲは宇宙空間に漂うプラズマゴミを食し、何の目的もなくただ真空の宇宙を地球の単位で言えば何世紀も浮遊していた。


長い時間を進化することもなく漂う ゲゲ はある惑星にたまたま接近したたときに、今まで生きてきてはじめての刺激に気づく。


ゲゲの接近した惑星はインバンド星と呼ばれる プラズマ知的生命体が多く住む ガスの惑星だった。


インバンド星人は稲妻で出来たクラゲのような形をしているような生命体で、全身に張り巡らされた電気神経を進化させ、静電気で浮遊し、電波で会話する。高度な文明を発達させた生命体だった。


インバンド星人の飛び交うテレパシーは宇宙空間まで漏れ、ゲゲは、はじめて知識と言うものに触れ合う。


無知だった ゲゲの 空っぽの精神はインバンド星人の知識を吸収し、ゲゲ は急速に知的生命体として生まれ変わってゆく。


そして、ゲゲは一つの思いにぶち当たる。


宇宙を彷徨い、ゴミをあさり食らう自分は何と惨めな生命体なのかと。私はこんな軟弱な生命体ではない。



ゲゲに生まれたはじめての欲望だった。


ゲゲは手に入れた知識をフルに使い思考し進化する。


ゲゲの食するプラズマエネルギーは宇宙全体に溢れているのだ。


そう恒星だ。太陽だ。


ゲゲはインバンド星の太陽系の太陽を吸収し始める。


高濃度のプラズマエネルギーを吸収し始めた ゲゲ は巨大化し、球体の全身には高度な電気神経が構築され、球体の体に蓄えるプラズマエネルギーは高温で活動しはじめ、電気神経を走る思考はインバンド星人を超えるものとなっていく。


急速に衰える太陽に異変を感じたインバンド星人たちは、太陽エネルギーを横取りする ゲゲ の存在に気づき、ゲゲに攻撃をしかけるが、主にプラズマ兵器を使うインバンド星人の攻撃は ゲゲ にとっては食後のデザートのようなもので、ダメージを与えることは出来なかった。



ゲゲはインバンド星人のほぼすべてを吸収し、インバンド星の太陽も食いつくし、インバンド星人は絶滅する。


この頃にはゲゲは地球の月ほどの大きさの球体の知的生命体となっていた。


そして ゲゲは宇宙のゴミを漁る無知な生命体から、意思を持って恒星、太陽を食らう知的なモンスターに変身していた。


ゲゲは移動しながらあらゆる太陽系の太陽を食らう。太陽を失った惑星たちは死滅してゆく。


強力なプラズマエネルギー体の ゲゲ を倒せる民族は存在しなかった。


しかし、そんな中、


ゲゲを死滅寸前まで追い詰める民族も現れた。


アイリス星人である。


彼らは炭素系知的生命体で広い銀河を食い漁るゲゲがはじめて出会った好敵手だった。


アイリス星人は

長い円錐に伸びた頭蓋骨をもち、クチバシのある頭をもち、緑色の皮膚

上半身は人間のように二本の腕をもち、下半身は蛇のようにとぐろを巻く三メートル以上もある星人だった。


半人間半ヘビのような構造でかなり高度な文明をもっていた。



とくに彼らのバイオテクノロジー技術や生物兵器や鉱物兵器の技術は卓越していて。


彼らは、対ゲゲ 生物兵器や鉱物兵器を大量に量産する。


この頃、ゲゲの敵対する星人への攻撃方法は全宇宙の多くに存在するプラズマ体をつかい。


空間に自分の思考を備えた様々な大きさの 火球 (プラズマエネルギー体)を作り、弾丸のように飛ばす 火の玉特攻のような攻撃が主流だった。そして、この突然現れる火球は デク と呼ばれるようになる。


この単純なデクの攻撃はなかなか効果的で 目の前に突然現れる、プラズマの弾丸やミサイルのような 高温の火の玉を防ぐことは難しかった。


アイリス星人は持てる科学技術を結集し

高温に耐えるウロコを持つ生物兵器やプラズマ体を蹴散らす音波を出す生物兵器など デク に対抗する兵器を次々に生み出し、アイリス星人とゲゲの戦いは膠着状態にはいる。


そして、この膠着状態を打開するためにアイリス星人はデクではなく、本体のゲゲを消滅させるための最高の兵器の開発に取り掛かる。


これまでにない敵に遭遇したゲゲはここで、第二段階の進化をとげる。


アイリス星人の最終兵器が完成を間近に控える中、アイリス星人のほぼ全星人が消滅してしまう。


人体自然発火。


ゲゲが新たに手に入れた。攻撃術だった。


ほぼ全アイリス星人の思考を読み取り、人体の体内にプラズマ火球を派生させ、燃焼させる。


ほぼ全アイリス星人は突如 高熱の炎に包まれ炭になった。


こうしてアイリス星人は絶滅する。



しかし、かなりの生体エネルギーを使う人体自然発火攻撃にゲゲも無傷ではすまなかった。


ゲゲは体の半分以上のプラズマエネルギーを失い。


命かながら新たな太陽系を目指すことになる。




これはある銀河の昔話である












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