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芯星  作者: らっきー
2/15

デッドマンラック

彼の名前はラックと言う。


当然本名ではない。本人すら本名は知らない。


東洋系の彼は黒髪でザン切り頭に黒い丸型のサングラス 多少長めの茶色のコートがお気に入りである。


仕事はギャンブラーである。ポーカーマンである。


ポーカーと言っても安い酒場で飲んだくれたちが安い金を賭けてやる博打などではない。


参加費が数百ゴールド 勝てば賞金額が数億ゴールドにもなるポーカーゲームのプレーヤーである。


これ程のギャンブルになると生き残れるのは どこどこの会社の大物や、どこどこの王子など、大富豪がほとんどだが


ラックは叩き上げのポーカーマンだった。


彼には一流のギャンブラーになれる秘密があった。


彼には生まれつき一種の光しか見えないという体質があった。


見える光。ソレはX線だった。


彼にはトランプのカードが丸見えなのである。


ギャンブラーであり、いかさま師でもあった。


多額の賞金がかかるポーカーゲームなのでセキュリティは万全を期し、金属探知機から生体改造手術探知など様々なイカサマの検査をプレーヤーはされるが

先天的な彼の能力に気づく者はいなかった。


X線しか見えない彼は日常生活を不自由なく送るためにポーカーゲーム以外は光量調整器の付いた一見ただの黒い丸型サングラスにしか見えない補助機を常につけていた。


デッドマンハンズ。


彼のお気に入りの役だ。


クローバー スペードのエースとエイトの2ペア


一般的には不吉なこの役手がラックの幸運の手だった。


そして今もデッドマンハンズは彼の手元に。


「レイズだ」


他の二人が勝負からドロップし、目の前には口ひげの紳士がポーカーフェイスで掛金をあげる。


口ひげの男のスケスケのカードはダイヤのエースの1ペアだった。


ラックのデッドマンハンズは口ひげの男に死をもたらした。



そして、この口ひげの男がラックにバッドラックをもたらす物語の始まりだった。



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