俺達の敵
どうもみなさん御機嫌よう。草元アツキだ。突然の問題だが俺は今どんな状況になっていると思う?
ヒントは米高の空室であるが女子がいてしかもそのお顔は少しお怒り気味。そして俺の他にはリョウやタツのいつもの奴らがいる。
もうわかったね。正解は
「「ショートコント、日馬富士」」
タツがポケットからスマートフォンを取り出すとリョウは隠し持っていた空のペットボトルでタツの頭を叩いた。
いつもの行為に苦情を言いに来た俺達の敵の聖零の生徒会役員達の前でショートコントをしている。でしたー。みんなはわかったかなー?
「わかったかなー?じゃねえええええええんだよ!!」
なんの予兆もなく突然叫び出したアツキにこの場にいる人間達は体が少しだけ動いた。
「どうしたアツキいきなり叫び出してよ」
「いやなんで苦情言いに来た人の前でショートコントやってんの!?しかもネタ古いしブラックジョークじゃねえか!」
「しょうがないだろー。最近のネタって精々農家がJKを家に入れたぐらいしかないじゃん」
「それは違うぞリョウ」
タツは否定した。やはり最近のニュースと言えばアメフトだったり世界情勢関係なのだろうかとアツキは思った。
「農家じゃなくてアイドルだ」
「バンドだルォォォォォォォォォ!?T○KI○はアイドルじゃなくてバンドだルぉぉぉぉぉがぁぁぁ!」
「その文面じゃあまり隠せてなくないか」
「確かにOと○ちょっと似てるな」
「なんの話してんだよ!?」
「流石にZ○Pのチャックはしまんなかったわww」
「あの…」
流石にしびれを切らしてきたのか聖零側の役員、腕章を見るからに庶務の大人しそうな女子が話に入る。
「今回の件はT○KI○じゃなく山…」
「フルネームは出さないで!この作品ある意味で消されそうだから!」
「いい加減にしてくれますか」
今度こそ相当お怒りの声が聞こえて俺はもうダメだと思い体が震え始めた。
何せ聖零学園の伝説の銀の女王こと鏡原シイナの声からは明らかに怒の感情が入り混じっている。
「T○KI○ファンの目の前でそういう話をされるのは相当頭にきますよ。それに今回悪いのは私は女子高生の方だと考えてますし。彼は罠に引っかかったと私は主張します」
「いやお前も乗るんかーい!」
「とにかく丸本リョウさんを初めとするあなた達3人の行動は目に余ります。今後我が校に侵入などの行為は控えてください」
「へーい」
「なお、今後このような事が発覚した場合にはあなた達の為に用意した特例措置を使用いたしますので」
「おお怖い怖い」
「それでは私達はこの辺りで」
「もう帰んの?」
「ええ。まだ仕事が残っていますので」
そう言うと5人は部屋から出て行き扉が閉まった。
「よし次の作戦はどうする」
その瞬間にリョウは即座に次の作戦を練り始めた。
「正気かリョウ。特例措置って結構やばいんじゃ…」
「あいつはもうするなって言わなかった」
心配するアツキの言葉をリョウは遮る。
「普通なら二度とするなって言うところをあえて控えてくださいって言った。つまりアイツはアイツでこの状況を楽しんでるって事だ」
聖零に戻ったシイナは先ほどの米高で起こった出来事を思い出し一瞬頬が緩む。
「つまり聖零達は苦情は出してるけど案外楽しんでるってことか」
タツはあまり無い頭で考えた。
「多分そう言う事。じゃあ次の作戦練るか」
「お、そうだな」
「全くツッコミ係の俺がいなきゃどこまで進むんだか…」
「じゃあ次の作戦はあえて女子を米高側に誘い込んで入った瞬間に“女性は米高に入らないで”って言って少し弱った心を俺達がケアするってのはどうだ?」
「お前また相撲ネタかよ!!」