全ての始まり
ようやく物語が動き始めます!
今回は描写のみですがご了承ください
第4章
松岡と太郎が駅に着いた時、丁度電車も到着した。
電車は10両編成で2人が暮らす街の最寄駅を通る直通一本電車だった。
2人が乗り込んだは5両目の扉付近の近く。
扉が開き、乗り込み、近くの座席に座る。
この時間帯でも地方から都心に帰る人がいるのかちらほらと人が乗っていた。
しばらく待つと、電車がゆっくりと速度を出して発車する。
それと同時に今までぱらぱらと降っていた雨が突如として大降りとなった。
電車の屋根に当たる大粒の雨は、バツンバツンと大きな音を鳴り響かせ、今にも天井を突き破り
松岡や太郎に突き刺さりそうな勢いだった。
しかしそれも束の間。
しばらく豪雨の中を電車が駆け抜けると窓から見える景色が黒色に変貌した。
先程の豪雨音とは打って変わり、ゴトンゴトンとレールの上を走る音だけがトンネル内を反響する。
到着まで残り40分以上はあるだろう。
松岡と太郎は体を酷使していた為、だんだんと電車の揺れに誘われて、意識は闇の中へと……
しかし、現実は簡単には夢の世界へと2人を招待してくれはくれなかった。
身が引き倒されるような衝撃
鼓膜を引き裂くような金属音
そしてその他の乗客の断末魔にも似た悲鳴
「____________________ 」
……どんなに直前に善を積んでいても
日々善を積み続けていても不幸は平等に訪れる。
それは平等ではない。
不平等に。だ。
2人は引き倒されるような衝撃に耐えきれず、床に投げ出された。寝ぼけながらもなんとか受け身を取ろうと身を守る。頭を打たなかったものの、胸部に激しく打ち付けたような鈍痛が走った。
そして今度こそ、2人は深い、深い意識の闇の中へと堕ちていった……
ここまで読んでいただきありがとうございます。
まだまだ続きますのでよろしければ是非ともご覧ください。