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異世界で俺は諦めない  作者: カミサキハル
異世界導入編(五日目)
49/90

瀬田直也、勉強中(ステータス画面および特殊能力・スキル)

◯まえがき

 魔法が発見され魔剣が作られた後、世界はさらなる発展を遂げた。

 特に顕著だったのは人間自身に対する発展。

 それは人間の自己能力の魔法による管理と固有能力の存在だった。

 現在は一般的に使われている機能であり、前者は「ステータス画面」、後者は「特殊能力」や「スキル」という名で知られている。

 本書ではそのステータス画面およびスキルについて記載している。


◯ステータス画面

 ステータス画面が開発された経緯は、魔剣の設定画面が魔法で作られていたことが始まりだとされている。

 魔剣の設定画面は機器に繋げることで詳細な仕組みを見ることができるが、簡易的な設定を確認する画面ならば魔剣に内蔵されている画面機能で見ることができた。

 この画面機能には見るための「画面」が魔剣にあるのではなく、起動すると目の前の空中に浮かび上がるものだった。発見当初は魔法だと言うことは研究者たちは理解できていたが、どういう仕組みなのかは解読できていなかった。

 しかしこの機能をある研究者が解読に成功した。そして設定を確認するのみだけではなく、他の機能を加えることができるなど拡張性が高いことを知ることになった。設定機能を改良し安全性が確認された後、人間に組み込んだのである。

 このことにより人間は念じることで自分自身の能力の確認や遠距離の人間と会話をするなどを行うことができるようになった。


 ただ元来の使い方が能力の確認のため「ステータス画面」と呼ばれている。


◯特殊能力

「特殊能力」とは生まれつき備わっている能力である。

 特殊能力が発見される以前から「魔力が他人より多い」「何事にも幸運に恵まれている」など、人間個々にそれぞれ異なる特長が備わっていることは知られていた。

 ただし目に見えて分かるものではなかったため体系化されることがなく、曖昧な状態であった。


 それがステータス画面の開発により一変する。


 能力の確認ができるようになり、特殊能力について視認できるようになったためだ。

 他人と共通の特殊能力があれば異なる特殊能力もあり、詳細に調査することができた。世界共通の体系化も容易だった。


 そして調査して分かったことが以下である。


 ・特殊能力は生まれ備わった能力であり、後天性で備わる能力ではない。

 ・他人と共通している能力が多い。

 ・特殊能力は一度備わると失うことはなく、また複数の特殊能力が身についていることが多い。

 ・スキルが後天的に付随する。

 ※スキルについては以下を参照。


◯スキル

「スキル」とは特殊能力個々に付随する技能である。そして先天性スキルと後天性スキルの二種類がある。


 先天性スキルについては解明できていないことが多い。遺伝で親のスキルを引き継ぐ訳でもないため、生まれた時にランダムに付与されると考えられている。


 一方後天性スキルは努力や経験で得ることができるスキルである。一例として挙げられるのは戦闘技術。剣術や槍術など、個々の流派で学ぶことを続けることで「◯◯派剣術」をスキルとして得ることができる。

 ただし「基礎」「上級」などの言葉がスキル名の先頭に付き、習得レベルが分かるようになっている。


 このスキルは特殊能力に設定できる上限はない。確認できた一つの特殊能力に設定できている最多のスキル数は三十二個である。

 また、スキルの総数については不明である。

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