04話.周辺散策
私は今散歩をしている。
なぜか。
お昼ご飯を食べ終わって少しくつろいでいたら、お母さんに言われてしまったのだ。
「この一週間、ずっと家にいたでしょ?そろそろ外に出てみたら?」と。
追い出されました。
いや確かにさ、自分の部屋で過ごしたけども。
しっかり鍛錬とかしてたんだよ?自分の部屋で。
しっかり規則的に生活をしてたんだよ?起床、朝食、情報収集、昼食、鍛錬、夕食、鍛錬or情報収集、風呂、就寝。
……ほとんど部屋から出てねぇやん。
仕方ない。見てまわろ。
あ、ここの家なくなってる。引っ越したのかな。
ここの商店街まだあったんだ。あのお店のコロッケまだあるかな。
公園だ。
公園の桜は散って、地面に桜色の絨毯ができていた。
うーん、もうちょっと早く戻って来たかったな。
でも、この公園でよく遊んだ記憶がある。砂場で遊んでたら転んだり、ブランコで遊んでたら勢いあまってすっ飛んだり。
…あれ、痛い思い出(物理)しかない。
忘れよう。
そういえば一緒によく遊んだあの子元気かな。ここに来るとよくいたから、声かけて遊んだんだよな。
空を見たら夕陽で赤く空が染まっていた。
いつの間にこんなに時間が経っていたのか。
だが、たまにはこういうのもいい。
のんびりいろいろ見て、散歩する。
……なんかばばくさいな。
だけどまあ、精神5011歳だし。
楽しみは人それぞれだ。
そういうことにしろ。
しかし、やはり夕暮れ時になると、人通りが多くなる。
はっきり言おう。眩暈がしてくる。見てるだけで疲れる。
この人口密度で都市郊外、もし都心なんか行ったら…。
軽く死ねるわ。
「……!……い!」
「そ………?…………ん」
「……ぜ?」
「お………!」
…ん?なんか、聞こえて…。
「…路地裏?」
なにそれ古典的。今でも有効な手段なのか?
で、どうするか…。
「いや!!」
「おい、大人しく……」
めんどくさいなぁ。
「はぁ……」
歩いてそのまま、声の聞こえた路地裏に入る。
「お?なんだお前。あいつの友達かなんかか?」
茶髪のチャラ男がいた。めっちゃチャラチャラしてる。
目に悪そう。いや、悪い。
「…違う」
「へぇ?よく見たら女じゃねえか、…いいね。これで2人になったな。喜べよ新しいお友達ができるぞ」
チャラ男が舐めるように見てくる。
キモい。
「キモい。…あ」
しまった。あまりに気持ち悪いもんだからつい、口にしてしまった。
謝らねば。
「いまなんつっ……」
「すまない。本音が出てしまった」
「…………ああそうかよ」
いきなり俯いて震えだした。
寒いのかね?
「ぶっ殺すっ‼︎‼︎」
チャラ男がそう言い、殴りかかってきた。
「ラァッ!」
私に向かって拳を振り抜いたチャラ男は、
「…」
拳は私の手のひらで受け止められ、
「…あ?」
そのまま腕をおもいっきりひねられ、
「ぃぎっ⁉︎」
バランスを崩したところで足を払われ、
「……っ⁉︎」
倒されたあと、腹を思いっきり、ではなく、手加減して踏みつけられた。
「うぎぇっ‼︎」
チャラ男、討伐完了。
「まず一人」
残りは、二人。
なんとか出しました。この様子だと土日更新が多くなりそうです。
あと、密かに目標、五話以上投稿する、を作ってあります。
なぜか?私のいままでの作品全て四話でストップしているからです。
来週は学生の敵アレがある。めんどいなぁ。