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詩集  作者: 石井至
9/14

今日は君の誕生日/手の皺/カット

●今日は君の誕生日



今日は君の誕生日

僕には全く無関係の日

今頃君は誰と過ごす

それは少し気になってしまう日


今日は君の誕生日

僕は普段通り暮らしている

シャワーの温度が高すぎて「ぎゃっ」と言い

タオルを用意し忘れて裸で走る


今日は君の誕生日

心の中ではおめでとうを言ってる

会いに行くのは変だ

メールもしない


今日は君の誕生日

今頃君は誰と過ごす

誰を隣に据えて

誰と日付を超える


今日は君の誕生日

僕には何の関係も無い日

その話題を口にすることも無い日

でもことあるごとに思い出す日


今日は君の誕生日

僕は決して祝ったりなどしない

今頃君は誰と過ごす

僕はいつも通り1人で過ごす


今日は君の誕生日

正直になれば君のことしか考えられないような日

それでも連絡を取ったりしない


僕の家のインターホンが鳴る






●手の皺



生命線が薄いと言われたがどうしようもない

感情線がキツイと言われたがどうしようもない

言われて初めて自分の手の皺などを気にしてみたが

変えられるものでもなし

本当にどうしようもない

ただ眺めるだけ


運命線がガタガタと言われたがどうしようもない

金運がいいと言われたが自覚はない

昨日扉で挟んでできた血マメだけが

僕に対して僕を物語っている気がする





●カット


隠れて

隠れて消えて

消されて切れて

隠れて

完全に隠れて

この心の奥を隠して

君にだけは

君にだけは見せない

無反応

動じないことは

得意だ

隠れて


隠れて

心を隠して

消えて

自分を消して

消して

いつまでも君のそばにいる



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