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詩集  作者: 石井至
2/14

先へ進む/少し遠く

●先へ進む



少し離れたところから見つめた

心の距離は実際よりも遠く

僕は眩しいものを見るように目を細めて

忘れないように焼き付けた



幼い頃の手のひらの傷が1つ

口を開けたように見えた

僕を笑ったみたいに


失敗を繰り返している

そう思っていたけど違った

次から次へと広がる世界は

より高次元へと昇っていく



振り返って何が見えたの

もう僕はそれはやめるよ

前へ進むのは簡単だ

いろんなものを切り捨てて行こう

僕をさえぎる全ての物を蹴散らして

痛みを伴って旅に出よう

いつか笑える日が来る



目に焼き付けたその残像だけは僕のもので

そしてそれも忘れる日が来る

忘れる日に

もう何の未練も残さずに進む

僕は日々変わっていきながら

あの日のことを忘れよう





●少し遠く


揺れている影に怯えて

何もしないまま

何を恐れていたのだろう

怖いものなど何も無かったはずなのに


あの時踏み出さなかった足が

今もここにあって

未だ踏み出せずにいる

もうタイミングは逃したのか

そもそもチャンスは無かったのか



諦めきれずに投げた小石が

拡げた波紋を目で追いかけた

水の隅々に行き渡る波を

遠く離れた場所から眺めた

もうあの中へは潜れない

でもどうして今も見つめているのだろう


飛距離は大したことない

片足でジャンプ充分

見えなくなったら万万歳

さあ行こう



さあ共に沈んでいこう









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