異世界ゲーム生活 3日目 ② 火縄短銃
異世界ゲーム生活 3日目
「それでは、リョウさん。これからこの世界で、
異世界生活を送っていくわけですが・・・・」
「ふむふむ・・」
「それにあたって、色々と決めることがございます。」
「と、いいますと？」
「主にメインとなる武器や防具、
また、ステータス割り振りです。」
武器については、なんとなくわかる。
だが、ステータス割り振りというのがよくわからない・・
「ステータス割り振りでは、初期の能力を
自分好みにカスタマイズできます。」
「なるほど」
「まずは、支度金として300ゴールドを
お渡しします。」
受付の人から渡された、袋は僕の手に
ジャラっと音を立てて乗っかった。
中をのぞいてみると想像していた通り、
銅色で、真ん中には王さまなんかの肖像が・・・
・・・・・・・
野口じゃね？
いや、どうみても野口にしか見えねー。
王様だとかもうそんなレベルじゃねえー
どんだけ有名なんだ野口・・・
「この世界では、100ゴールドで銀貨１枚
100ゴールドで金貨1枚と同じ価値があります。」
「なる」
「この建物の2階に初心者用の
武具屋がございます。そちらでまずは装備を
整え下さい。」
「わかりましたー」
と、僕は建物の二階に上がった。2階には
色々なお店があるようだ。お店といっても
食べ物ととか、ぷらもとかは売ってないけど。
「あ、本が売ってる！」
お店の1画には本のコーナーが合った。
１瞬、異世界のこちらでは、日本語で物が書いてないのでは
と思ったが、普通に日本語で書かれていたので安心した。
ぱっと目に付いたものを手に取って見てみると
表紙にはこう書いてある。
”初心者の魔法”
あ、ちょっとちがうかな・・・
で、となりをみる。
”これで大丈夫！脱初心者！モンスター攻略”
そのとなりも
”剣の勧め”
まあ、こんな事だろうと心のどっかで
思ってたよ。
木を取りなおして、先ほど言われた武具屋にいく。
「へい！いらっっシャイ！はじめてかね？」
「あ、はいそうです」
あからさまに剣や盾などが飾ってある店を見つけて
近づくと、小太りの中年の威勢のいいおっさん
に話しかけられた。
「なにがほしいんだい？」
「えっと、よくわかりません」
あえて言おう！僕はゲームをやった事が無い！
「こういうの初めてで・・・」
「みんな指所はそうだよ！で、気になる武器とかあるのかい？」
「どんなのがあるんですか？」
「うん・・・・・例えば、剣とか槍とか弓とか・・・」
実物を提示しながら説明を始めた。
ふ、古い。剣とか弓とか何時代だよ・・・
「あとは、銃とか？」
「え？銃あるんですか？」
ちょｗ剣から来ていきなり銃って、どんだけ
時代錯誤してんの。
「相場は、500ゴールド位からが人気だけど・・・
扱いが難しいからねー、上級者が多いな」
「ご、500ゴールド・・・」
さきほど支度金で渡されたのが300ゴールド。
これでは武器も変えずに防具もなしになってしまう。
しかも上級者向けだという・・・
手先は器用な方だと思うんだけどなー。
「あ、でもこの前冒険社から買い取った
中古の短銃であれば250ゴールドでうれるよ。
少し古いけど・・・」
「ほんとですか！かいます！それ」
「まいどありーーー」
気が付けば所持金の半分以上もの買い物をしてしまった。
だが、実物を見てから驚愕する事になる。
おっさんから受け取ったそれは、まぎれもない銃である。
ハンドガンと言えば分りやすいだろう。
しかし、問題は激鉄の部分から延びる縄。
ぼくは、本能的に感じていた。いや、いままでの
歴史に関する知識からかもしれない。
しまった・・・・・・・・
「いやー。それ、火縄短銃とか言う代物で
発射に30秒くらい必要なんだよねｗｗ」
いや、”ｗｗ”じゃないだろ、おい。
「まあ、なんだか悪いから。だんそうと黒いコート
をおまけしとくよ！少しは防御の足しになるし、
処分に困ってたんだよねーー」
あ、そうですか。
完全に在庫処分にいいように使われた・・・
でも、防具も多少付いてきたのは
不幸中の幸いか・・・・・・
てか、火縄短銃とか・・・・・
こうして、異世界生活初の
武具購入は無事？おわった。
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参考までに、現時点で決まっている
主人公のステータス。
リョウ LV,１
スキルなし
装備：頭 なし
銅 ブラックコート
黒い服
腕 なし
腰 黒い腰巻
足 漆黒のズボン
靴 革靴
武器 火縄短銃
所持金 50ゴールド
