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名も無き星からの船 その四

いやー、本当にキーボードが進みますね、この書き方。

更新が早い早い!

僕らが見ている映像は、まだまだ続く。

数カ所が飛ばされて、数時間後の映像のようだった。

その頃には、もう向こう、宇宙船フロンティアの通信も安定し、単語もほとんど聞き取れるようになっていた。


「宇宙船フロンティアより、一号宇宙船へ。そちらの実空間の速度が速すぎて、うまくランデブーできないようだ。そちらの速度、もう少し落とせないか?」


「一号宇宙船より、宇宙船フロンティアへ。こちらは爆発推進ロケット型であるため、速度を落とすにも手順と時間がかかる。通常手順であれば、およそ5日間は必要だ。それだけあれば、今の速度の半分には落とせる。しかし、時間の短縮は乗員や乗客の健康や生命に関わるため、短縮できない」


「宇宙船フロンティアより、一号宇宙船へ。了解した、その手順で速度を落としてほしい。現在の半分程度に落ちれば、こちらで対処してランデブー可能だ」


「一号宇宙船より、宇宙船フロンティアへ。こちらも了解。では、5日後に会おう!」


「宇宙船フロンティアより、一号宇宙船へ。こちらこそ、楽しみにしている。お互いに驚くだろうな。では、5日後に!以上、通信終了!」


そこで、映像は終わったんだけど、ここから、統率者の現状報告があるみたいだ。


「以上の映像から、我々は遂に異星人と出会うこととなった!相手の宇宙船の大きさも、どのような推進方法で宇宙を旅しているのかも不明だが、しかし!我々よりも進んだ科学や技術を持っていることは確かである」


聴衆の中から、疑問を感じた人が居るようだ。


「統率者、1つ疑問がある。我々の乗っている世代宇宙船、正確には第一号宇宙船だが、この船は順調に航行していると聞いている。何故、ファーストコンタクトとは言え、搭載艇や個別ポッドを使わずに、相手の宇宙船とランデブーしようとするのか?」


統率者は、船長以下、運行管理部門や本体管理・修理部門からの報告を読んでいたみたいで、


「疑問は当然である。しかし、ここで1つ、運行管理部から部外秘にしてほしいと頼まれたデータを、今、公開させてもらおう。スクリーンを見てくれ」


先頭部の光景が映ってたスクリーンに、様々なデータやグラフが映る。

グラフは、右肩上がりだったり、右肩下がりだったりと、様々だ。

僕には半分も理解できないや。


「手元のデータ表示器にも転送されるように指示したが、このデータやグラフは、船内の備品や宇宙船の構造劣化、そして、船尾の遮蔽板の劣化を表すものである。今すぐではないが、数十年後には、この船はデブリ衝突でバラバラになるか、それとも推進爆薬の放射線で死の船となるか、という事だ」


みんな、言葉が出なかった。

ご先祖の人たちの最新科学技術を詰め込んだ第一号宇宙船が、そんなに早く劣化するなんて考えられなかったからだ。


「私も、このデータとグラフを見た時には、怒りを通し越してあきれ果てた。これだけの人数を乗せた巨大宇宙船が、100数十年しか維持管理できないなんて信じられなかった。だがしかし、皆、いや、皆さん!これは真実なんだ!」


質問した人が、再び。


「統率者、この世代宇宙船が中古のオンボロだという事は理解できた。しかし、それと、友好的かどうかも分からない異星人と、本船がランデブーする意味が分からないのだが?」


統率者が答える。


「この宇宙船の修理、あるいは代替宇宙船をもらえるかも知れないからだ。皆の多くは、そんなに友好的な異星人だと決めつけて良いのか?という疑念があるだろう。しかし、安心して欲しい。この、宇宙船フロンティアは友好的な異星人が乗っているのだ」


僕らのいる一角から、もうすぐ大人になる年齢だろう、すごく大人びてる子供の一人が疑問を発した。


「あのー、僕らが見てた映像からは、異星人の宇宙船の大きさも形も、それに異星人がどんな姿をしているのかも見えなかったんですが。そんな状況で、相手を信じられるんですか?」


それに対し、統率者が答える。


「普通は、そう思うよね、坊や。でも、今回は別なんだよ。実は、世代宇宙船のすぐ近くに、宇宙船フロンティアの無人搭載艇がいて、通信の中継をしてるんだ」


その返事に対し、武器を向けられていたらどうするんだ?!

無人搭載艇なら撃ち落とせ!

などと意見が出るけど、それには構わないで統率者が続ける。


「未だ、世代宇宙船の搭載レーダーに反応は無い。その状態で、向こうの搭載艇は無人にも関わらず第一号宇宙船を発見、追尾して、通信の橋渡しを行っているんだぞ。どう考えても、向こうの科学技術のほうが上じゃないか」


あまりに長く喋ったので、統率者は一旦、言葉を切り、水を飲む。

続けて、


「その状況にも関わらず、こちらを援助しようと言ってるんだぞ?これを信用しなくて、どうするんだ?こちらの武器も通用しないであろう相手に対し、どうやって敵対しろと?」


それに対し、もう反論は出なかった。

圧倒的な科学力と技術力の差、それを思い知らされたからだね。

5日後か……楽しみだよね、本当に。

なんて、僕が考えているようなお気楽な雰囲気では、本当は無かったんだ。

僕は、後から、その事を知らされる。


でも、話は進まないんですよねぇ。

更新早くても(笑)


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