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ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
超銀河団を征くトラブルバスター
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巫女姫マリー、再び登場! その十一

こちら、郷とエッタ、プロフェッサーのグループ。

こちらの方針は……


「さてと。向こうは多分だが、いつものように師匠の錬金術で社会に金を回しつつ技術発展を促進させるつもりなんだろうが。俺には、まだまだそこまでのサイコキネシス能力はない。ということで俺達は違う方向で銀河統一を目指すんだが……何か提案はないかな?」


郷が他の二人にアイデアは無いかと聞く。


「もう、このトリオなら、やれることは決まったようなものじゃない?郷さんと私でガルガンチュア教再びで良いのでは?プロフェッサーさんがいるから、さらに布教は簡単よ」


「郷、良いですか?我が主は、あまり良い顔をしないでしょうが、我々だけなら、てっとり早くガルガンチュア教で中央と中間地帯の統一をやったほうが良いかと。我が主の行動力を考えると、こっちが遅れそうになるのは当然になるかと思われます」


「そうだよなぁ、師匠の、ここ一番の行動力というのは、そら恐ろしいものがあるからなぁ。そいじゃ俺達は、この星、中間地点より少し内側になってる位置にあるんでちょうど良いかな?ここを基点にガルガンチュア教を布教して、宗教的に中心部と、その周辺部を統一していくとするか」


こっちも方針が決まり、動き出す。

最初の頃は3人まとまって行動する(注目されない初期は良いが、他の宗教から注目されてしまうと大なり小なり活動に妨害が入ってしまう。直接的な妨害でなければ良いのだが、ごくたまに裏権力使って暴力的に布教活動を妨害する似非宗教家が……それも結構な数がいるのが厄介)


「郷、またまた目つきの良くない輩が、こっちに近づいてきますよ。あれは完全に交渉とかという話じゃないですね」


「プロフェッサーさん、まずはじめは私が話し合ってみます。それでダメなら、郷さんとプロフェッサーさんの出番かと」


エッタが、このところ昔の聖女だった頃のカンを取り戻してきたのか妙な威厳すら漂わせて、明らかな暴力集団へと歩いていく。


「よー、あんた達が妙ちきりんな、ガルガンチュア教団?とかいう新興宗教かい?俺たちゃ他の宗教組織から頼まれてねー。あんたらの宗教活動をやめて欲しいんだってさ。ここだけの話、資金的な問題だけなら平和に解決しても良いって、そのお方たちは言ってるんだけどね?」


言い方は丁寧だが、要は金が欲しいんだろ?だったら、ここら辺での宗教活動中止してくれれば、こっちから金を出してあげるよ?ってお話……

エッタは下卑た輩には関心ないとでも言うように、


「私達の活動は全てガルガンチュアと、その全権委任者たるお方のため。そして、そのお方より、この星でガルガンチュア教を教え広めよと託宣を受けましたので行動しているのですよ。あなたたちのように無知で下卑た人類に届かぬ知能をもつ二本足の野獣のような方々でも、改心してガルガンチュア教に入信すれば、もっと働きがいのある職に就けますよ……いかがですか?人間らしい生き方を、してみたくありませんか?」


いやー、エッタさん、煽る煽る。

獣レベルの知能しかないと思われていたが、じっくり考えると完全にバカにされている事を理解して……


「俺達は人間以下だと?!おい、お前らも馬鹿にされてたんだよ!やっちまえ!」


数分後、集団(10人ほど)で伸びてる彼らが発見される。

少し離れて様子を見に来ていた、こいつらの雇い主だった宗教団体、つまり監視役である数名が、路地で伸びている彼らを見つけた。


「で?失敗した原因は?腕っぷしの強いのを連れて行けと私は言ったはずだが?」


ここは依頼した方の宗教が持つ事務所。

社会的奉仕集団という隠れ蓑で巨額のお布施や超高額宗教グッズを売った利益を無税で運用する会社だ。

そこの責任者は実質的な宗教組織の裏を支配する。

責任者は、10人も部下を引き連れていって女を含めた3人に叩きのめされた責任を問うている。


「そ、それがですね。あっという間だったんですわ、俺達が伸されたのは。若いのが3人ばかり、あいつらに殴りかかったのは覚えてるんですが、それから眼が覚めたら道の真ん中で全員が伸びてました」


責任者は、かなり組織の中で権力を持つと思われ、失敗したグループのリーダーと思われる男は責任者のまで小さくなっている。

答えに嘘はないと確信した責任者は少し思いに沈む……


「わかった。もう、お前たちでは相手にならないようだ。ただし、これ以上の手出しは、こっちにも信者の不信感を招きかねんので、しばらくは様子見とする。お前たちは通常の業務にもどれ」


へい、という部下の声を聞いて責任者は手を振る。

出ていけということである。

部下は小さく背を丸めて部屋を出ていく……


責任者としては、もう少し泳がせて、ガルガンチュア教という宗教が小さな組織になるまで待つこととした。

あの宗教活動では、もう少し時間がかかるだろう。

そう思っていた……

しかし、郷とエッタ、プロフェッサーの行動力と超常能力、そしてガルガンチュアの底力を見誤っていた……


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