表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/813

大マゼラン雲 風雲記 その4

もう少し、大マゼラン雲編は続きます。

まあ、宗教組織は、それほど厄介だということで。


さて、辺境も押さえた。

周辺部分も掃除完了。


ついに中央部へ!

とは言うものの、中央部の周辺組織からの丹念な叩き潰しね。


ほら、****でも一匹見かけたら30匹は隠れてるっていうじゃないの。

だから、根っこも潰しとかないと、またワサワサ湧いて出てくるんだから……


俺を含めて、今回はオールスターで「教会」関連組織の叩き潰し計画を行う予定になっている。

頭脳体グループ(フロンティア、プロフェッサー)は会計面から、ダミー組織や、見かけ上は関係ない会社(経営陣が「教会」の関係者や当事者)の脱税を徹底的に暴く。


裏帳簿も探ってないのに、そんなこと可能?

という疑問は頭脳体グループに失礼だろう。


支出と収入の差を徹底的に探れば、通常帳簿からの脱税は推定・追跡・発見が可能になる(まあ、生命体に不可能な演算能力じゃないと、こんなことできないけどね)

そしたら……


出るわ出るわ、中央星域の一割近い会社組織の裏に「教会」が絡んでいる事が判明した。

この情報、匿名扱いとして、中央星域の中央税務局へタレこむ。


膨大な検証データをくっつけといたから、これから中央税務局は大騒ぎになるだろうな。


エッタ、ライムのコンビには、また違った面からアプローチしてもらう。

宗教面には、色が付きもの。


とはいうもの、潜入捜査とかではない。ごく普通に、政府のアンケート調査を装い、その手の店を訪問してもらうだけだ。

ただし、やってることは普通でも、このコンビが組むと普通じゃなくなる。普通のアンケート用紙を渡して回答をしてもらっているライムが回答者の表層意識を読み、その手の店の裏の顔を暴いていく(男じゃ、こうはいかない)


ライムについては、建物の盲点・弱点など徹底的に洗い出してもらう(ものすごい能力だと思うが、ライム自身は、さらっと「当たり前にできること」とか言ってる)

このアンケート調査で「教会」に関わりがあると見られる店に関しては、詳細な報告書をつけて中央警察組織の作戦部へ匿名郵便を送る。


当然、警察組織も俄然、働き出すこととなる。


俺は?

と言えば「教会」の中央本部(中央教会?)以外の教会を、これも「神の使徒」を名乗って、神の怒りや奇跡を装いつつも徹底的に大掃除。


それにしても、中央部に、これほど「教会」が多いとは思わなかったよ。

本気で、


「これ、終わりがあるのか?」


とか思っちゃったもんね。

しかし、丹念に、虱潰しで、あの町この町と搭載艇で駆け巡った甲斐があり、今、俺が目にしている「教会」で、枝葉や手足の切り離しはおしまいとなる。


長かったなぁ……

俺の目の前には、様々なメディアで他の「教会」が、いかに神の罰で潰されたか理解したのだろう、救いを乞う(似非ではあるが)悔い改めた者、そして、あくまで自分の利益と権力に拘る大馬鹿者達の2つに分かれていた。


俺は、数百人はいるだろう「教会」関係者に向かい、こう最後の言葉を静かに言い放つ。


「さて、罪を悔い改めたという者、絶対に悔い改めない者。どちらでも良い。お前たちの巣食っていた悪の巣窟は、今ここに消え去る」


俺が右手を上げ、下ろす。

その瞬間「教会」であった建造物は最上階から消えていく。


当然、生命体が存在しないことは確認済みだから、こんなパフォーマンスが出来るんだけどね。

熱も何も感じず、しかし、確実に最上階から、何かの見えない巨大なる生物にでも食われていくかのように消えていく「教会」


あまりの光景に、俺以外は言葉もなく立ち尽くしている。

しばらくして、消滅してしまった「教会」跡を見ながら、呆然としている奴らに向かい、俺は再び、語りかける。


「悪の巣窟は滅びた。もう逃げ場はないぞ。しかし、安心するがいい、神は死をよしとしない」


俺は再び右手を上げ、下ろす。

今度は強めに調整されたパラライザーの光を受け「教会」に関係していた者達は崩れ落ちる。

建物が消えていくように見えたのは、実は出力調節された原子分解銃のせい。


フロンティア本体には原子分解砲のでかいのが積まれているが、さすがに搭載艇には……

ということで、通常よりも出力を絞った原子分解砲を搭載艇群から放ち、じわじわと建物が消えていくように演出したわけだ。


あ、ようやく地元の警察組織がやってきた。

さて、参考人聴取は受けるけど、俺本人は、今回も語りかけただけ。


無実で無いけど、無実だもんね。

さーて、最後に残るは中央部も中央部。


この大マゼラン雲の悪の巣窟、中央大教会(警察で事情聴取受けてる時に聞いた。これが正解なんだそうだ)だけだからな。

経済的に、権力的に、そして、宗教的にも、お次で消えてもらいましょうか!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ