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こんにちわ、大マゼラン雲。 ここも何やら、妖しげな雰囲気です。

さて、今回から大マゼラン雲編です。

主人公、厄介な宗教問題に首を突っ込む事になります。

大丈夫か?


大マゼラン雲、無事到着。

さっそく、搭載艇を放出して情報収集に当たるフロンティアチーム。


小マゼラン雲と違い、ここには大きな戦争は無いとの印象を受ける。

数日後、情報収集と大マゼラン雲内の主要言語の辞書情報も終了し、俺達は、これからの指針を決めるために久々の会議を行う。


まず、議長の俺からだ。


「さて、皆。大マゼラン雲での活動の前提条件は整った。ここで、これからの行動予定を決めるため、皆の意見を聞きたいのと、どういう形で星雲内の生命体と関わるかを討議したい」


「大前提として提案します。マスターの性格上、トラブルに関わらずには居られないでしょうから、マスターの生命が100%保証される状況でなければトラブルには関わらないほうが良いと主張します。できれば、お隣の小マゼラン雲でのトラブル介入のように宇宙船から一歩も出ない形で関わるのが理想的ですね」


フロンティア(頭脳体)が提案してくる。

これはもう習慣というか定形パターンというか。


頼りにしてます、フロンティア。

次いで、プロフェッサーが。


スターマップから顔を上げると(このところスターマップに入れこんでるな。人間だったら「休めよ」と忠告するほどだ)


「我が主は例え自分の生命が危険にさらされようとも他人の危険や災難、トラブルに介入せずにはいられないという厄介な性格してますからね。いっそ大出力のテレパシー使って神の立場で介入してみるってのも面白いのではないでしょうか?」


こいつ、俺の性格を無意識構造まで精査しやがった過去があるからな。

否定できんのがツライがトラブル介入は止めんぞ。


次、メイド姿のエッタ。

この頃は武装の扱いに精通してきたようでフロンティアの提供する個人武装の取り扱いにかけては抜きん出てやがる。


狙撃能力にかけてはロボット2人より上って、どういうことだ?


「ご主人様が自由意志により決定されることなら私達は全力でアシストするだけですわよ。もちろん、ご主人様の身の安全もガッチリとガードする準備は整っております。メイン武器が未だに使えない宇宙船よりも小回りがきく搭載艇で敵集団を殲滅する快感は、シミュレータで味わって以来、やみつきですの」


フロンティア(頭脳体)が顔をしかめる。

落ち着け、フロンティア。

未だに能力全開と行かないのは自分でも分かってるだろうが。


フロンティアは、ずいぶんと船体が大きくなって、今じゃ直径20km超えとなりましたぁ!

パチパチパチ……


まあ、この時点で、ほとんどの宇宙船、宇宙戦闘艦と比べても最大級なんだが、あと数百倍のサイズにならないと主砲が乗せられない。

乗せても照準がつけられないという贅沢極まりない悩みを抱えているのが今のフロンティアだ。


俺は正直、今の状態でも無敵だと思っているのだがフロンティアには不満らしい。

こりゃ、絶対に何かあるよな(人間ならトラウマになっていそうな過去が、さ)

まあ、無理に聞こうとは思わないので放っておいているが。


フロンティアが設計性能を100%発揮出来る状態になることは俺にとっても利益だからね。

おずおずと発言しだしたのは不定形生命体のライム。


現在では不定の基本形に戻ることは少なく、できるだけ女性形態になっていることが多い。


「あの〜、この大マゼラン雲でキャプテンが望まれている事は何でしょうか?それが分からないと私は発言が出来ません」


「うん、そうかもね。じゃあ、俺の希望を言うよ。俺が、この大マゼラン雲でやりたいと思っていることは……悪しき宗教の撲滅だ」


「悪しき宗教の撲滅、ですか?すいませんが、キャプテン。特定の宗教が悪いと決定している理由は?」


おっ?!

ライムは言葉尻を捉えて判断するのが上手いな。


そう、俺は全ての宗教が悪だと決めつけているわけじゃない。

この数日間、搭載艇群による情報収集で判明したことから、この星雲内の特定の宗教が悪しきものだと判断した。


「搭載艇からの報告で特定方面の星域から聞くに耐えない情報が入ってきた。こともあろうに、この大マゼラン雲内で人身御供や奴隷売買、魔女狩りや拷問、火刑や磔などという、とても知的生命体とは思えない所業の数々が行われているという報告だ」


この指摘にライムも顔色を変える。こいつらの種族も迫害されてきた過去があるからね。


「キャプテン、特定方面の星域から、と言われましたが、その他の星域では、どうなっているのでしょうか?」


俺が答える前にフロンティアが、


「それならマスターに代わって私が答えましょう。問題の悪しき宗教のはびこっている星域の周辺では、ぽつぽつと影響が出始めているようです。しかし、そこから離れた星域には、まだ悪影響は及んではいないようですね」


「ふむ。我が主が取り組むには最適とも言える大きな問題ですな。私も、このトラブル介入には賛成しますよ」


「宗教は根が深いですからね。ご主人様が船外に出て活動されるなら護衛は任せて下さいませ」


ふふふ、頼もしいクルーたちだよ。

俺達は、ゆっくりと時間をかけて問題の星域に近づいていった……


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