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銀河のプロムナード 五 機械生命体達の、その後

機械生命体文明、どうしてるかな?って疑問が解消されます。


こちら、&&%%78星。

フロンティアチームの介入を受けて後は、機械生命体とタンパク質生命体の融和推進を色々と推し進める政策がとられている星になっていた。


もちろん、星系そのものも機械生命体との合同開発事業により、ものすごい速さで開発や開拓が推し進められている。

あの、フロンティアに救助された青年兵士も今では星系内でのテラフォーミング(?&&%%フォーミング化というか)を進める計画のリーダーとなっている。


「さて、第4惑星の衛星については、これで居住区設置と大気生成の目処がついたな。次は、より主星に近い第3惑星と、その衛星2つだ。これについては、かなり高い大気温度が問題となる。そこで、ここは我々と機械生命体との合同作業でやりたいと思うが、どうだ?」


発言は、あの元青年兵士である。

もう機械生命体への恨みもきれいさっぱり忘れて、今では開発や開拓事業に欠かせないパートナーとして機械生命体を見ている。

まあ、そうしなければ、いつまで経っても自分の星の文明程度が上がっていかないという事実もあったりするのだが……


「反対意見がなければ、さっそくチームを組んで計画に取り掛かりたいと思う。今回は機械生命体の中でもエリートと言われるドーザーチームが応援にきてくれているぞ。この計画、なんとしてでも10年以内に達成するぞ〜っ!」


おーっ!

と気勢を上げている。


機械生命体の中でも、このドーザーチームは開発初期段階では引っ張りだこの人気チームなのだ。

何と言っても暑さ寒さはもちろん、アンモニアが降り積もった惑星や、鉛や錫が溶けて湖になった惑星でも、ほぼ自由に動ける行動力が人気の的!


このチームが入った開発計画は99%以上が成功しているというから、まさに土木計画の救世主である。

しかし、このチームの一部は新しい発想で作られた宇宙救助隊へ引き抜かれてしまっている。

この宇宙救助隊。

救助要請があれば、どんな環境の星や地域でも、それこそブラックホールの中でもない限り迅速に救助に駆けつけるという、まさに宇宙法の精神を体現した組織である。

どうやら、この組織の原案・構成・初期の組織づくりまで、あの伝説の地球人が関わっているという話なのだが、もう太陽系とは切っても切れない間柄にある機械生命体なので、この宇宙救助隊にも初期段階から関わっているのだそうだ。


今も太陽系から技術者がやって来て数ヶ月で組み立ててしまったジャンプサークルが巨大な円を描いて星系内に存在している。

&&%%78星では、ちょうどジャンプサークルが太陽と重なるときに、このサークルが太陽を包み込むようにスッポリと嵌るように見えるため、太陽のリングという観光時期が、数年ごとにやってくる。


このように見えるのは概知の文明でもまれな位置関係にあるため、けっこう人気の観光スポットになるとのこと。

数年に一度というのもレア感を増す要因なのだそうだ。


そうそう、その機械生命体文明であるが、その頑健さと個体寿命の長さにより、銀河文明共同体(ゆくゆくは銀河連盟となる予定)の中でも確固たる地位を占めている。

ただし、種族の生い立ちからか、あちらこちらと発見されるようになったタンパク質生命体の星に、やたらと興味を抱き、真っ先に訪問する癖があるようだ。

そうして、必ずと言っていいほど落胆して帰ってくるのだそうで。

銀河文明共同体の他の種族が、どうしてそんな事をしてまで真っ先にタンパク質生命体を探しているのか?

と疑問を呈すると機械生命体の評議員は、さも当然の事とばかりに言った。


「我々が先史文明人の痕跡を探しているからです。ああ、あの地球人の方さえ我が星に来てくれれば、こんな苦労はしなくても良いのですが。先祖帰りは2度は起きないのでしょうかねぇ……」


彼らが恋焦がれているとも言える当の地球人本人は、とてもじゃないが御免こうむる!

とばかりに、機械生命体の支配宙域を巧妙に避けて行動しているのであった……


「ハックション!うう、誰か俺の噂をしてるな、きっと……」


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