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ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
超銀河団を征くトラブルバスター
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偽ガルガンチュア現る その18

はい、確保!(笑)


まだまだ、詐欺師達の宇宙船に探知される距離には近づかない。

その前に、準備だ。


「えーと……フロンティア。少し前の星間帝国でカスタマイズした教育機械なんだが、また少しいじりたいんだ。要望、大丈夫かな?」


「はい、マスター。前回で教育機械の根本機能をカスタマイズするとどうなるか、が詳細に分析できましたので、どのようなリクエストにもお答えできると思いますよ」


そうか……星間帝国の方々には、ちょーっとだけ申し訳なかったかも……


「じゃあ、対象箇所と、カスタマイズの要領を指図したメモを書くんで、それでやってくれないか。まあ、今回は刑罰と言うよりは、その技能と才能を有効利用するための変更なんだけど」


「……これですか?マスター……ふむふむ、標準から、あまりいじらないようですね。これでしたら、数時間で可能かと」


「おー、あいも変わらず優秀だね。じゃあ、ちゃちゃっと改造しちゃってくれ。それが完了次第、詐欺師君たちの宇宙船とのランデブーだ」


本当に数時間(実際には3時間ちょい)で教育機械改造が完了した。

シミュレーションも行い、正常動作をすると確認後、


「さて!はた迷惑な詐欺師君たちに、明るい未来を示してやろうじゃないか!ガルガンチュア、銀河内巡航速度。武器はロックしたまま、防御装置類とシールドは強化とロック解除だ」


「了解、マスター。ガルガンチュア、銀河内巡航速度へ!」


およそ半日後、巨大太陽の近くにガルガンチュアの巨体が飛び出る。

さすがに太陽と比べるとガルガンチュアも小さく見えるな。

ただし、こちらの武器を全力で撃った場合、この巨大な太陽すら崩壊させられるだろうが……


「師匠、もう少し軌道を内側に取れば、ガルガンチュアと例の船とのランデブー可能となります。予告、します?」


「ああ、分かった、郷。予告ねぇ……驚く姿も見たいけど、ショックが強すぎるかも知れんから、予めテレパシーで、もうすぐ捕まえに行くって告げてやるかな。どうせ動けないんだし」


「主、今は緩やかなトラクタービームを、あの船全体にかけているところだ。まあ、動き出そうとしたところでトラクタービームを最強にしてやるだけなんだが」


「よし、それで良いだろう、ガレリア。では、逮捕予告だ」


《あー、ガルガンチュアと、その業務についての信用失墜と妨害、そして数多くの星にて犯した詐欺行為にて、君らを捕まえに来た。予め言っておくが、抵抗は無駄だ。こっちはもう、そちらの船をロックしている。逃げられないので諦めて降参しろ。悪いようにはしないから……まあ、ちょいと性格は治してもらうが、な》


一方、こちら四角い船。

突然、全乗員の頭の中に飛び込んできたテレパシーにてパニックになりかけたが、目の前に迫る巨大太陽フレアの恐怖が勝り、なんとかフレアを回避する。


「ねぇ、さっきのテレパシーだけど……一番やばい人たちを怒らせちまったんじゃないのかね?あたしたちって……」


「この前の星間帝国からだろうな、最新情報は。でなきゃ、こんなポジションが特定できるはずがない。さっきも船長が、船の操舵がイヤに重いって言ってたから、多分、ロックされてるってのは、そのことなんだろうな。こりゃ、逃げるのは不可能だろう」


「お、おいおい!何を悲観してるんだよ、お前ら。いいか、この船は、あっちこっちで買い叩いたり騙し取ってきた武器も、それこそ無数に積んでるんだぞ!いざとなりゃ、一戦交えても……って!あれ見ろ!あれ!な、何が近づいてこようとしてるんだぁ?!」


「あ……こりゃ一戦交えるどころじゃないね……あの超巨大合体宇宙船の一番小さいのだって、この船の数十倍だよ、大きさ。あんなものに、どんな武器が効くと思ってるんだい?あたしゃ、素直に投降しますぅ。死にたくない、生きててこその人生だもの!」


「うむ、俺も賛成だ。あのテレパシー、あの超巨大船の船長、あるいは、それ以上の力を持つ存在だろう。俺達が太陽の近くで寒気がしたのも当然か……俺も無条件で投降するぞ。他のやつは……反対は、お前一人のようだな……船長!無条件降伏の通信を送れ。ウジ虫と怪獣の戦いなんて、勝てるわけもない。さっさと降伏だ、降伏!」


「お、お前ら……はぁ、気が抜けた。まあ、こっちの攻撃は無限に防がれて、向こうの主砲一発で、こっちは宇宙の塵と化すのは分かってるからなぁ……しかし、何処のどいつが、あんな馬鹿げた、夢にも出てきそうにない宇宙船を作ったのかねぇ……あれなら、それこそ一星系まるごとの生命体で宇宙旅行できるだろうに……いや、あれだけのサイズだから、銀河から銀河への旅かな?一つの銀河じゃ狭すぎるよな、あれじゃ……」


いみじくも詐欺師集団の一人が呟いたガルガンチュアの用途。当たらずとも近からず、というところか。



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