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ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
超銀河団を征くトラブルバスター
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偽ガルガンチュア現る その16

創作活動、再開です!


星間帝国の深刻トラブルは解決。

元1級市民や軍人高官、皇帝と貴族たちは全て更生させて、種族別の階級分けなども廃止させて全ての種族が平等に衣食住を選択できる機会を与えられる社会構造とする。

階級差による社会的地位も一旦解体し、本当に、その地位にふさわしいものが実力で地位を獲得できる状況にしてやる。


数ヶ月ほど社会的に混乱が起きるのは予想済みだったので、その期間の衣食住は、こちらで用意する事も忘れない。

非情にも会社組織から叩き出される無能な元上役が激増したが、そのくらいは予想済み。

社会的に順応できない元1級市民が激増するのも予想済みのため、最低生活を保証する住宅環境も用意して、そのあぶれた無能者たちを収容する。


最低生活とは言うものの、衣食住は保証されているし、空調完備、エネルギーシステムは全てが無料。

更に言えば、この社会に必要悪としてあった下水処理システムを撤廃し、下水そのものを一旦、エネルギー化してから再び純水に戻すように下水システムを徹底的に変更する。

メディアへのアクセスを可能とするシステムも用意し、全ての住宅に設置してあるため、基本的には金持ちと貧乏人の生活に差はない。


働きたくないやつは働かなくて良い環境ではあるが、生命体とは何かしないと生きて行く意欲すら湧かなくなるもので、元1級市民たちの中にも細々と会社や商売を始める者たちが出てくる。

娯楽方面に特化したような会社が多かったが、そこから数年後に意外な成果が上がってくる。


地球で大昔にブームを起こした、いわゆる「小規模人数用ゲームシステム」が安い価格で売り出され、それが今まで娯楽などとは縁がなかった元2級・3級市民たちに大ヒット!

ソフトを記憶チップ別にして、ハードさえ持っていればソフトを入れ替えるだけで全く別のゲームを遊べるという、どっかで聞いたようなシステムが受けて、ハードが行き渡った時にはソフト単体で安く売り出し、様々なソフトが世にあふれる事となる……


その時点で、ガルガンチュアは星間帝国を離れ、更なるトラブル対応事案へ向かう。


「師匠、こいつら、許せませんよ。ガルガンチュアの名を騙って詐欺行為を繰り返し、大金を星系政府から掠め取ってるとか。元皇帝の口から、その話が出た時には真っ赤な嘘かと思いましたが、巨大宇宙船って事くらいじゃないですか?ガルガンチュアと、そいつらの宇宙船が似てるのって」


「まあまあ、落ち着け、郷。相手の宇宙船が巨大だってだけで、こっちと比べたら小さいもんだ。四角くて長いってのは今までに無い形式ではあるが、たかが小惑星クラスだ」


「しかしですな、マスター。こちらの名を騙り、あまつさえ我々と関係があると言ったそうじゃないですか。詐欺の片棒担いだようなもんですよ、我々も。許せませんよ」


「まあな、実は俺も憤慨してる。こともあろうにトラブルバスターがトラブルに関係してるなんて、笑い話にもならないからな。さて、本腰入れて、そいつらを探そうか」


「ご主人様。普通に探しても見つからないと思いますよ。どこかに隠れている可能性が高いかと」


「エッタに賛成します、我が主。巨大船ですので、隠れるとしたら巨大恒星の至近距離に潜んでいる可能性が高いかと思われます」


「ふむ……プロフェッサー、それじゃあ、通常クラスと、それ以下の恒星は外して、巨大恒星をリストアップしてくれ。リストアップが完了したら、フロンティア達の小型搭載艇を派遣して、恒星付近の調査を行うとしよう。恒星付近に隠れているとしたら、それだけで相当なエネルギーを使うだろうから、比較的、楽に発見できるだろう」


リストアップが完了後、搭載艇群を解き放って調査開始。

一ヶ月も経たないうちに、当該宇宙船と思われる物を発見する。

恒星フレアのギリギリ届かないような超至近距離に停泊するような無謀を行う宇宙船など他にいないだろうから、こいつで確定だろう。


ふっふっふ……つーかーまーえーた!


「ぶわっくしょん!ブルル、嫌な寒気がしたんだが……」


「はぁ?!いつ、この巨大太陽のフレアに捕まるか、気が気じゃないよの、こっちは。この状況で寒気とくしゃみ?バッカじゃなかろか」


「いや……俺も背筋に寒気が走った……もしかしたら、伝説の巨大船に見つかったという恐れが……」


「はっ!そんな事、あるわけないでしょうが!だいたい、太陽に飲み込まれる可能性が高すぎて、こんなポジションになんか注目する奴、いないわよ」


そう言い合ってる詐欺師達の宇宙船は、見えざる蜘蛛の糸に絡め取られているところだった……気づかないうちに。


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