死にゆく太陽に…… 6
話が大きくなってきたなぁ(笑)
一応、命の危機だった二人は助けた……しかし、大問題とも言えるトラブルが残った。
これは、何処の誰でもない、俺達ガルガンチュアチームじゃなければ解決できないだろう。
まず、やるべきことは……
「フロンティア、ガレリア。フィーアやトリスタンと合流して全機で、この太陽からエネルギーが流れ出てる先を探知してくれ。まずは、そこを特定しないと先に進めん」
4機の全搭載艇を駆使して、か細いエネルギー流となっている糸を追う。
探知できるかどうかギリギリのか細さだったが、さすがに数の力はスゴイ。
途中で中継星すら有るという念の入れようで、途切れ途切れのパルス状エネルギー伝送だったら追い切れなかったと思う。
「マスター、ようやく流入先の探知に成功しました。ずいぶん遠くですね、このポイント。この銀河の中心部に近いです」
ほぅ、古い星だったか。
もしかして、自分の星のエネルギーが尽きかけているから他の星からエネルギーを貰おうと考えたのかな?
数万年単位とは気の長い話だが。
「フロンティア、まずは、その流入先となっている星へ探索として超小型搭載艇を100機ばかり飛ばしてくれ。相手のことが知りたい……もしかしたら厄介な事になるかも知れない」
「分かりました、マスター。探査機を送り込むとします」
数週間後、太陽エネルギーの流入先が詳細データとして集まってくる。
「ふーん……やっぱり古い星系で、太陽は膨張しちゃってるんですね……変だなぁ、それなら自分の星の近くでエネルギー採取できるでしょうに」
ライムが、詳細データの感想をのたまう。
そうなんだ、衰えた太陽ならまだしも、膨張期に入った太陽なら必要量くらい自分の太陽から得られるだろうに。
「どうして、こんな遠い星系の、それも小さな太陽からエネルギーを掠め盗るようなことをするかね?ロス分を考えたら、自分の太陽から余剰エネルギーを送ったほうが効率も良いだろうにねぇ」
俺も感想を述べる。
銀河を半分近く渡るようなエネルギー転送など、効率の悪さを考えると、とてもじゃないが実施する気になれないと思うんだがねぇ……
「ご主人様、これは一度、あちらの星系へ行かないと埒が明かないのでは?何の目的でこんな遠い星からエネルギーを奪っているのか、その目的が分からなければ対処しても片手落ちになりかねません」
そうだな。
実際に手を下している張本人(あるいは、何物、何者)か団体が有るのなら、そいつに直接聞いてみるのも良いかと。
「よし、決定!とりあえず、そのエネルギーを送られている星系へ行こう。そこで、何のために他の星系から太陽エネルギーを搾取しているのか探らないと。まあ、エネルギー伝送装置については、まだまだ太陽の残エネルギー的には大丈夫だと思うので、そのままで。中心部だから手が出せないのも事実なんだが」
ということで、俺達ガルガンチュアチームは、エネルギーの送り先となっている星系へと移動することとなった。




