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ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
超銀河団を征くトラブルバスター
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銀河のプロムナード外伝 1

本編ではない、かと言ってプロムナードのメインとなるような話でも無いので、銀河のプロムナード外伝としました。


ここは、ガルガンチュアの船内。

今日も今日とて、クスミやゴウ、プロフェッサー達の運行には関係ないメンバーが、リラックスルームと名付けられた元の会議室を拡張した部屋で、これからの方針を検討……と言うか、ただ日常的なおしゃべりをしているだけというか……をしていた。


「それにしても、我が主の超能力、とてつもないレベルになってきたようですね。ずっと以前、星を砕けるレベルだって言ってましたが、それからも成長したと?」


「ああ、そうだよプロフェッサー。今だと、それこそ昔のフロンティアレベルのシールドとか、サイコキネシスだと、もう少し上のレベルになってる気がするね。例えば、小惑星ならそのまま相手にぶつけるとか……自分でも恐ろしくてやらないけどね」


「師匠、それって所謂「神の力」レベルじゃありません?個人に、そこまでの力を与えて良いものなんですかね?まあ、師匠ならと管理者達が許可してるのかも知れませんが……」


「どうだろうか?郷のレベルだと、強力だと思うが、正に個人が持つべきレベルの上限に近いとは思うけどな」


「だって、この前から、大小の星雲に近づく度に、あっちからもこっちからも声が聞こえてくるって言ってましたよね。この前もそうでしたが、本当に銀河に住む種族の声が聞こえてるんですか?」


「そう、それなんだよ、郷、このところの悩みは。深層意識の集合体だと思うんだが、その声が聞こえてくるようになっちゃってね。うるさいったらありゃしない。銀河や星雲に近づく度に、悩める声や絶望する声が聞こえてくるんだよ」


「そうか……それで、このところ、今までは小さすぎて通り過ぎてた小銀河も立ち寄る対象になってたんですね、我が主。時間の浪費になるだけだと思ってましたが、そうですか……そこにいる生命体種族の深層心理の集合体の声まで聞けるようになりましたか……宇宙の管理者へ近づいてますなぁ、我が主」


「やめてくれ、プロフェッサー。俺はね、宇宙の管理者になりたくないの。自分の担当エリアだけを平和・トラブル解決するだけなんて、どれだけ欲求不満になると思ってるんだ?!俺はね、できるなら、この全宇宙を、いや、本当にできるなら、過去の宇宙をも平和に、安全にしてやりたいと思ってるんだ。ちなみに本心だぜ」


「とてつもない誇大妄想狂と言いたいところですが、それを実現する船と力とテクノロジーと、全て揃ってるんだからなぁ、師匠の場合は。もう、所謂、神様とか言う存在、超えてません?精神存在じゃない分、師匠のほうが上じゃないかと、本気で思いますよ」


「いやいや、郷。まだまだだよ、まだまだ。だって、ガルガンチュアでも時間は遡れないし、物理的にも超超銀河団は超えられないし……生命体ってのは、そう考えると制約、多いよね」


「嫌なこと想像させないで下さい、師匠。師匠が言うと何だか全てが実現しそうで恐ろしいんですから」


「まぁ、できることを全てやり尽くしてからなんだけどね、実際には。超銀河団は広い!この船と、目一杯伸ばした感のある俺達の寿命、それを持ってしても、この超銀河団を全て回ってトラブル解決を為すことは出来ないかも知れないんだから」


そういう会話をしている時、楠見はおかしな気配……いや、自分の回りが妙に歪んでいることに気づいた……


「あれ?ここ、何度も来てるじゃないか……管理者!今度も何かの用ですか?」


そう、いつの間にか楠見は、もう何度も体験した管理者のいる次元へ跳んでいた。


『クスミよ、まずは謝らなければならない、すまん。今回は、我々がお前を呼び寄せたのではない。しかし、呼び寄せる方式が我々の使う方式とよく似ていたため、お前を召喚する事を阻止できなかった……まことにすまないと思う。次回からは、このような事にならぬよう、お前の呼び寄せにはセキュリティを強化すると決定した』


「いえ、謝ってもらっても、ですね。何です、これ?誰かが俺を召喚してるってことですか?例の、魔法が使える星の元地球人のように呼び寄せられる?」


『いいや、あの時のような事情ではない。と言うか、あの男の事を知っていたのか、お前は。まあいい、今回は、あの星とは違うが、よく似た星ではある。通常は、肉体を持つ存在は召喚不可なのだが、我々がお前をちょくちょく召喚するために使っていた方式を偶然だが真似されてしまい、その召喚を阻止することが不可能になったのだ。せめてもの詫びとして、お前に事前情報として召喚される星の状況を知らせておこうと思ってな、召喚途中に、ちょいと時間を止めて、お前をこっちに引き寄せたのだ。時間停止を解除すれば、自動的にお前は召喚元に呼び出される事となるだろう』


「はた迷惑極まりないですな、俺を召喚した奴。それで?どんな星で、どんなやつなんですか?俺が召喚されるところって」


『星としては、あの元地球人のいた星に近い。ただし、科学技術は、もっと遅れていると思って間違いない。そして、召喚した者は、その星で言う、魔道士だ。魔法使いの上位職になり、それ相応の魔法実行力と魔力を持つ。まあ、どんな環境へ行こうと、お前の身体ならば病気や怪我を心配することはあるまい、その体の中のナノマシンが全てを数秒で治すだろうから。戦闘や日常生活も、お前の超能力レベルなら何ら問題とはならないはずだ。今回の代償として、お前が召喚されている間、ガルガンチュアの時間を止めてやることにした。これなら、お前がガルガンチュアを離れてしまい、マスターのいなくなった合体船が分離したり暴走したりする事態は避けられるはずだ』


「……分かりました、それで結構です、管理者。あと、聞きたいのですが、俺は、召喚先から戻れるんでしょうね?」


『それは心配ない。召喚したということは戻せるはずだし、よしんば戻せなくとも、向こうでの契約が終了して縛りが無くなれば、我々が戻すこともできる』


「契約?縛り?何だか物騒ですが、まあ何とかできるでしょう。あ、召喚時に持っていけるものは?」


『基本的に無い。身一つで召喚されるのが常だが、さすがに素っ裸では具合が悪かろう。スペーススーツだけは着た状態で送ってやろう』


「ありがとうございます、管理者。せいぜい頑張りますよ、向こうでも」


『前向き思考で良かった。向こうでは我々の介入は、ほぼ不可能なので、気をつけてくれ、クスミ。では……』


その思考が途切れた瞬間、目の前の景色が変わったのを楠見は感じる。


「おおお!ついに成功したのか、この世で最も強い力を持つ存在の召喚に!……って、あれ?私と同じ人間じゃないか?!」


失礼なやつだなと、楠見は思う。

勝手に召喚しておいて、勝手に幻滅されても俺は知らんよ……


なろう世界と、スペースオペラの合体した話です(笑)

うまく書けるかどうか、未だ未知数(苦笑)


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― 新着の感想 ―
[良い点] これは面白くなりそうですね! またもやワクワク! 宇宙が広すぎるせいでこの作品って何でもアリなところがいいですよね! 楽しみです!
[一言] 本当に間抜けな魔導士が多い事。異世界召喚で出て来るのは、化け物に違いないのに。
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