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何とか見つかりました。 救助作業にとりかかりますよ。

ようやく見つかります、目的の星系と惑星。

ちなみに、この話書いててサ○ダ○バ○ドのテーマ音楽が頭から離れなかったのは言うまでもありません.

(作者もろに、その年代です)


もうすぐ、目標の星系へ到達する。

一つ分からないことがあるので、聞いてみる。


「フロンティア、あれが目標星系だとすると……ちょいと太陽の寿命としておかしくないか?」


「はい、マスター。その疑問は適切だと思われます。スターマップの表示からも、この恒星の規模と種類で、あのように巨大化するには、あと数億年かかると予想されます」


そう、目標としている星系の主星、つまり恒星は俺達の太陽系の主星と同じタイプなのである。

でもって多少は、こちらの星系のほうが古くはあるが、それでも拡大期の来る年数が早すぎる。

何か理由があるのかもな……

そう思いながら俺は詳しいことは不定形生命体に聞けばいいと思っていた。


数時間後、ようやく目標星系へ到着する。

さっそく、フロンティアの搭載艇を繰り出して、不定形生命体の住む星を特定する作業にとりかかる。

これが、ちょっとした特撮劇のような映像をもたらしてくれる。

巨大な太陽フレアが目の前に吹き上がってくるような画像が搭載艇の搭載カメラから送られてくるのだ。


常識で考えれば、とてもじゃないが、生命体が住めるような星じゃないと思われる。

しかし確率的には、この星が不定形生命体の故郷の星と思われる、との、フロンティアとプロフェッサーの判断だ。

しばらく各搭載艇の映像を分析するが生命体の痕跡すら確認できない。

まあ、あれだけの高熱にさらされているんだからな。

地表に都市があったとしても痕跡も残らぬほどに溶けて無くなっているだろう。


待て。

地表には建物がない……

だったら地中なら、どうだ?

マントル帯まで掘り抜くなんてことまでやったらマグマの熱で生きていられないだろうが地表でも深いところまで掘り進めば、かなりの太陽熱は遮断できるよな。

俺の提案を示すと、フロンティアもプロフェッサーも、その可能性は高いと言う。


ただし、どうやって、そんな地中深く潜った生命体とのコミュニケーションをとるのか?

そして、コミュニケーションをとれたと仮定して、どうやって救助するのか?


「マスター、私に考えがあります。とは言え数km単位で地中に潜っている生命体を救うとなるとマスターに兵装のロック解除と、その他の装備もロック解除を宣言してもらう必要がありますが」


「ああ、そうだな。この船のマスター権限でフロンティアに命じる。必要と思われる兵装と兵装以外の全ての装備、ロック解除せよ!」


「ロック解除、了承しました、マスター。これで必要な手段を取れます。それで不定形生命体との連絡手段なのですが、私の機械的テレパシーではなくマスターの有機体テレパシーの方がよろしいかと思われます」


「ん?どうしてだ?テレパシーに違いなどあるまい?」


「それが違うんです、マスター。機械生命体とのコミュニケーションでも、なぜかマスターのテレパシーは好意的に受け止められたでしょう?」


「あ、ああ。そういえば、そうだったな。俺のテレパシーが主人達のようだと、何だかペットの犬に声をかけた時のような受け止められ方をしたよな」


「有機体の発するテレパシーは我々ロボットやケイ素生命体の発するテレパシーよりも、いわゆる「温もり、暖かみ」があるようなのです。デジタルとアナログの究極の違いと言えるかも知れませんね」


「ふーん、そんなもんかね。では、とりあえず俺のテレパシーでコンタクトできるかどうか、やってみようか」


俺はコントロールルームの座席シートを倒すと、ゆったりした体勢になり集中力を高めていく。

分厚い岩盤を貫き通すような強力なテレパシーを放つためだ。


〈不定形生命体の方たちへ。こちらは地球という星からやって来た。あなた達を今の状況から救いたい。コンタクトを求める〉


このようなメッセージを5回ほど繰り返す。

届いているかどうかは分からない。

後は向こうからの返事待ちだ。

1時間ほど経ってから妙にか細いテレパシーが返ってきた。


〈……ありが、たい。太陽、の中に、ある、マシン、を壊して、欲しい……〉


こちらから確認のテレパシーだ。


〈わかった。太陽の中にある機械を壊せば良いのだな〉


〈……そう、だ。我々、では不可能、だった〉


〈そうか。では、こちらは作業にとりかかる〉


〈……あり、がとう。気を、つけて、くれ……〉


よし!

救助方法は決まった。


「フロンティア、全装備を使用しても構わない。膨れ上がった太陽の中にある機械を壊せ!」


「アイアイサー、マスター!只今より、宇宙船フロンティアは準戦時体制に移行します!兵装、準備よし!装備関係、準備よし!」


「で、具体的に、どうやって、あの天然核融合炉の中へ突入して、中にある機械を取り出し、あるいは破壊するつもりだ?」


「はい、マスター。私が完全体なら、主砲の時空凍結砲で一撃なんですが、今回は、まだ使用できません。それに主砲では太陽そのものが撃ちぬかれてしまいますので……ですから今回は別の兵装で作戦を実行します」


「そ、そうか。太陽を撃ち抜く主砲かよ……で、その作戦とは?」


「はい、作戦目標の機械体は、恐らくですが太陽の表面よりも少しだけ深く入っているだけに過ぎないと思われます。中心部では超高温と超高圧により、どんな金属も加工体では存在しえないですからね。ですから、私の副砲「絶対零度カノン」で表面のプラズマを少しばかり排除します。元通りになるまでに数秒間の余裕がありますから数発撃って機械体の居場所が判明したら耐熱仕様の搭載艇で太陽からすくい取る……と、このような計画になります。いかがでしょうか?」


「いいね、その計画。ところで、その特別仕様の搭載艇を運用するのは?」


「もちろん、プロフェッサーとマスターですよ。大丈夫です、マスターに危険が及ぶようなことはありません。そんなことになったら私自身が制御不能で太陽に引きこまれかねませんよ」


「お前は過保護なくらい俺を大事にしているからな。分かった、それで行くぞ!搭載艇の改修は、どのくらいかかる?」


「あと30分ほどです。装甲板そのものをブロック単位で取り替えていますから、あまり時間はかかりませんよ」


ついつい忘れるが、こいつの今の全長は4km超してるんだよな。

自立した超巨大な宇宙工場みたいなもんだった……


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― 新着の感想 ―
[良い点] 『太陽の中にある機械を壊せば良い』 ぎゃあーー! また意味がわからーん! すごい! 太陽を暴走させる機械!? わけわからんけどすごーーーい! [一言] はぁ、はぁ…… ワクワクが……どこ…
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