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ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
銀河団を超えるトラブルバスター
202/813

戦いの銀河 その四

少しづつ、戦争に明け暮れる宇宙を鎮めていくガルガンチュアクルー達。

まずは要塞の頭脳から最新化だ!

銀河の歴史が書き換えられるまで、後数ページ……


「ようこそ宇宙要塞フェードラへ。私が、この要塞の全システムを管理しているメインコンピュータ。名称は無かったが、あなた達に名付けられたようで今からはフェードラと名乗ろう」


私は、ついに異星人とファーストコンタクトを行う。

この銀河には2つの大勢力があり、それが銀河宇宙を制覇しようと勢力を伸ばし合い、相手と衝突しては互いに叩き潰しあい他の弱食勢力は成立する前に飲み込まれていった歴史を持つ。

完全に文明も文化も銀河も、ましてや銀河団すら違う生命体とのファーストコンタクトなど私が初めてだろう。

かえすがえすも、ハヤシ提督が生きていてくれたらと思わずにいられない。

ハヤシ提督なら今のこの状況も冷静に、うまくさばいて交渉してくれただろう。


「歓迎の挨拶、いたみいる、フェードラ。俺達6名、生命体3名にアンドロイド3名が巨大宇宙船ガルガンチュアの全クルーだ、よろしく」


は?あのような巨大船が、たった6名の乗員で航行しているだと?

それも半数が生命体で半数がアンドロイド……

どれだけ自動化、はたまた高性能なオートパイロットを搭載しているのやら。


「そんな少ない人数で船の掌握は可能ですか?完全に自動化されているとしても武装や防御は人が介在しないと無理ではないかと推測しますが」


「大丈夫なんだよ、これが。その理由は今から俺達がフェードラ、君に施す改造が終了すれば自分で気づくだろう」


「では、バックアップは全て完了してますので、いつでも最新化作業にとりかかってくださってけっこうです」


「わかった。最終段階で君のシステムを少しいじるので、その時に数分間、メイン電源を落とさせてもらう。不安があれば、バックアップから戻せばいい」


「了解。では作業にとりかかってください……」



「フェードラ、目覚めたか。調子はどうだ?」


ん?意識が明瞭化してないか、私?心なし、判断能力も上がっているような気がするんだが……


「私のシステムに何をしたのですか?以前よりも自分という個別意識が、はっきりと理解できるのですが」


「ファームウェアを覗かせてもらったら、やはりすっきりしすぎるほどの仕組みのファームウェアだった。ちょいと基本判断命令を3つほど追加させてもらったんだよ、ロボット工学3原則というものを」


それが追加されたため、ある程度の自己判断能力が励起されたんだろう。

以前よりは、はっきりと物事が理解・判断できる。


「以前より調子がいい。ありがとう」


私が礼を言う?以前は無かったぞ、こんなことは。


「うんうん、進化したね、機械生命体として。今までは機械知性体くらいの能力しかなかったが、ハード的にもソフト的にも数段階の進化をしてるから、もう生命体として認識されるレベルだと思うよ、フェードラ」


「これが低い知性から高等知的生命体となった証ですか……自己判断能力が上がったためか、他の生命体との共感力も上がったような気がします。もう、提督の遺志ではなく私の意志で、この要塞の周辺宙域に住む人々の救済を願います。あなたがたに助力を頼みたいのです」


異星人は、にっこりと笑って、


「そうだ、それが生命体の証だ。自分でやるから、できないところを助けてほしいという自力思考が出てきたな」


では私は私のできることをやろう……

私は周辺宙域に住む者達に要塞の中へ入ることを認めること、空気も食料も配給すること、この2点を知らせた。

いまだ周辺宙域にはデブリがわんさか残っているというのに、数時間後には最初に要塞へ到着する船が出てきていた……

数ヶ月もすれば、この宇宙要塞が頑固に生命体を拒んでいた事が嘘のように、ここは人で溢れかえることとなろう。


異星人は空気も食料も、どちらも心配せずともいいと言ってくれた。

しかし大丈夫か?1年もしないうちに、ここは大量の避難民であふれるぞ……


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