表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
銀河団を超えるトラブルバスター
184/813

銀河団を渡る旅 その13 トラブル解決! 宇宙文明の生まれる時

はい、終了。

次は、どんな話にしようか……

風邪ひいてしまい、喉が痛くて、ストーリーどころじゃなかったりする作者です。

インフルじゃないだけマシと思わねば……ゲホゲホ

今日は、朝から大変な目に遭い続けた。


まず、出社したら、出社時間にいないはずの重役さん達が我社ビルの前に勢揃い。

何事?と思ったら、僕を見て、深々と挨拶。


「新社長、おはようございます!」


はい?僕、ようやく部門リーダーにはなれましたが係長にもなってませんよ?

クエスチョンマークが頭から多発してる状態で、社長秘書たちであろう方々に、無理やり社長室へ連れて行かれる。

そこにあったのは、カスタム化されたのか、普通の重役用椅子より少しばかり大きめになった教育機械。


とりあえず、ここに座れと無言の圧力。僕が教育機械に入ると、圧縮授業のような1時間……

整理できない情報の洪水に圧倒されている僕の前に、すっと差し出される手紙一通。


なになに……


「急な話で驚いているだろうが、私は君、オットー1258に、この会社の全てと関連企業、世界救助隊の装備や人員も、全て譲渡する手続きを行った。必要な知識とデータは、さっき君が入った教育機械に入れておいたので、半日もすれば整理できると思う。ちなみに君の想像通り、私は、あの宇宙船を使って、この星へ来た異星人だ。ただし、生まれは、この銀河でも銀河団でもない、遥か遠くの銀河系は太陽系の地球という名前の星だ。そこから、光をはるかに超える航法を使って、この星へやってきた。あまり、この星に介入する気はなかったんだが、あまりにこの星の状況が私の星の過去の状況、星が全滅する手前にあるのが気の毒で思わず介入してしまった。とりあえず、星が統一されて大きな争いは無くなったと思うので、これで私は宇宙船に帰るとする。ちなみに君に教えた知識は、この星の共有財産としろよ。まあ、超光速航法の知識は、とりあえずブロックされてるけどな。ブロック解除は、その星の民が自分と違う姿形、考え方や嗜好をしていても排除しない、嫌わないという精神の成熟度により達成される。では、この星の未来に明るい光がさすように……」


唖然、呆然……

変な人だとは思ったが、天才とはそんなものだと考えていた。

異星人!

それも、この銀河をはるかに超えた宇宙の彼方から来たとは……


メディアニュースで何か特集してないかと受信機をONさせると、果たして、異星人との会談が終了して後の記者会見が行われている。その会談で発表された内容とは、


※この星に画期的なエネルギー供給炉の理論と設計図をデータとして贈る。


※超光速は、いまだ精神的に未熟な文明のため供給は無理だが、これも画期的なフィールド航法の技術を供与する。


※世界救助隊にて使用中の装備一式は、このフィールド航法を使った宇宙艇に本来は装備されるものであり、救助艇の各サイズの設計図をデータとして供与する。


実況中継では社長と思われる人物、執事と思われる人物の2人が初めて地上へ降りてきた宇宙船に乗り込む場面が映しだされている……

そして宇宙船団は空にある無数の大型小型ひっくるめて全てが、主である人物と共に空の彼方へと去っていく光景が……


僕は、ちょっとした感傷にふけっていたが、1時間もすると、そんな感傷はどこへやら。

各社メディアニュースの取材攻勢を受けることになる。


異星人の残した超科学技術を引き継ぐことになったいきさつは?


と聞かれて、僕は少し考えこむ。


「彼らは、この星を埋め尽くした大きな宇宙船よりも巨大な、それこそ衛星規模の宇宙船を持っていると私は考えます。そういう超巨大宇宙船を操って宇宙を駆け巡る夢。僕は他人よりも、そんな夢を持つことが多かったので、それが異星人、前社長の琴線に触れたのではないでしょうか?」


実は、あれから天文台へ連絡して、昔、連絡した宙域をサーチしてくれと、もう一度願い出たのだ。

こちらは昼なので、わざわざ宇宙望遠鏡の空いた時間でサーチしてくれるように向こうも動いてくれた。


結果、ビンゴ!何か巨大な衛星クラスの物体が、そこにあるのを感知したらしい(光の歪曲がどうのこうのと言ってたが、つまりは輪郭だけ、うにょうにょと見えるってことだ)

おおよそ直径5000kmを超す超巨大物体があることだけ確認できたとの報告で僕は満足する。


数10年後には、この星の宇宙進出が本格的となるだろう。

そして、いつの日にか光すら超える宇宙船を駆って、銀河狭しと駆け巡る事になるだろう……

僕は、その宇宙時代の幕開けに少しばかり役だった事を誇りに思う……



「あー、疲れた。力押しが出来ないってのは精神的に疲れるねー。あ、そこそこ、効くー!ライム、お前の指圧、最高だよ!」


「マスター、今回も結果的に平和的解決が出来たから良いようなもののヘタすれば全世界巻き込んだ核戦争の引き金引くところだったんですよ!」


「フロンティア、そこは抜かり無いよ。そんな物騒な思考波を見つけたら問答無用で軍事基地ごと叩き潰してた。まあ、救助隊ということだったが、あんな装備が武器として使われたら……という無言の脅しも入ってたからな。実際に武器を向けてきたのは、ごく一部の国だけだったし」


「主、その一部が戦争の引き金になるかも、ですね。あの文明程度の生命体は自分の国以外は敵と考えるように育てられる事が多いと聞きます」


「うーん、どうなんだろうね?俺は死滅するよりも団結して生き延びたいと思うのが生命倫理だと思うがなぁ……」


今日も今日とて、自分たちの成し遂げた偉業を、これっぽっちも意識すること無く、チェックと修理の終わったガルガンチュアは発進するのだった……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ただし、生まれは、この銀河でも銀河団でもない、遥か遠くの銀河系は太陽系という星だ。 銀河系は太陽系?銀河系の(中の)太陽系では?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ