表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ大宇宙へ! 超古代の巨大宇宙船で宇宙を征く  作者: 稲葉小僧
銀河団を超えるトラブルバスター
182/813

銀河団を渡る旅 その11 文明程度を変える話 未来の結果を見せてやろう

うう、やっぱり終わらん……

くーっ!

武力革命書けば簡単に行けるんだけどなぁ……

と、暴力シーンの書けない作者が妄想してます(笑)


都市の空中に留まるだけで、何のコミュニケーションもとろうとしない巨大宇宙船が、ついに動いた!

具体的に言うと、小さな球形搭載艇を吐き出したのだ。

小さいとは言うものの、一番小さくても直径数mで大きさは軽自動車の一回り小さな球体、大きなものは数10mにもなる。

それが100機近い数で放出される。


それだけではなかった……


いつの間にか、最初に来た巨大宇宙船と同じサイズのものが数100機。

そして、もう、宇宙船母艦としか言いようのないサイズの超巨大宇宙船、直径500mサイズのものまで数10機、飛来してきた。


その新しく飛来してきた宇宙船団が、さらに子機を放出したから、この星の空は宇宙船で埋めつくされた……

不気味に沈黙し、空を覆う宇宙船団。


それでなくとも気の荒い、ミサイルや大砲を簡単にぶっ放す某国など、先制攻撃とばかりに空に向けて砲撃とミサイルを撃った……

その結果……


今まで何をしても無反応だった宇宙船団が、初めて反応した。


ミサイル本体、ミサイル搭載車両、移動砲台や固定砲台を含めて、全てが空中へ持ち上げられた……

上空100mまで持ち上げられた軍隊は、心がへし折られたのだろう、白旗を上げた、某将軍自ら。


そして、人員のみ、ゆっくりと陸地へと降ろされた後、攻撃用の兵器全てが海へと運ばれ、そこで落とされる。

あまりのテクノロジーの差に、某将軍は気位もプライドも全てがへし折られて、国家代表を引退すると発表した。


多かれ少なかれ、何らかの行動をとった各国は、少なくとも反応を返す宇宙船団に驚く。


数日後、宇宙船から、各国の言葉による宣言文が流される。


「今から、この星は宇宙文明の管理下に置かれることとなる。反論も何も許されない。この星の生命体は、あまりに攻撃衝動が強すぎて、宇宙へ出る資格が無い」


ざわっ!

自分では薄々気付いていたが、他人に指摘されると、人間は反発したくなるもの。

しかし、この指摘に反論できる者は、さすがにいなかった(いたら、たいしたものだ。世界一の嘘つきだろう)


反論メッセージや自己弁護の幼稚なメッセージが様々なメディアから宇宙船団へと送られたが、宇宙船団は全て無視して、またもや沈黙した。


ことここに至って、ようやく、この星の人類は、自分たちが何か根本から間違っていたと気がついた。

国連会議が、急遽、開催され、世界各国の代表が全て、どんな小国からも集められ、侃々諤々の論議が開かれる。


「我々は、これからどうしたら良いのか?」


議題は、突き詰めれば、これだった。

様々な宗教代表も呼ばれ、意見陳述を行ったが、彼らからすると神の如き存在が目に見えるところにいるのだ、下手なことを言えるわけもない。


「神が見ておられます。下賎なる我らが神の思いなど推し量る事も出来ません……ただただ、世界の終わりが今すぐ来ないことを祈るだけです」


宗教代表者たちの意見は、突き詰めれば、上記の一言だった。


行き詰まった国連会議は、最後に、ここに来ていない組織代表があることに気がついた。

そう、災害対応・人命救助・核物質無効化を専門に行う、国連組織でありながらも国連には命令権のない独立組織にして企業があることに。


即刻、国連への出頭要請をすると、今も災害対応・人命救助作業の真っ最中だという事で、今すぐには無理だと連絡が入る。

超大国の代表は、即刻の要請を断るなど言語道断と怒りを表すが、作業現場が自国だと分かると、真っ赤になって恥じ入る。


数時間後、社長のクスミ0001が国連会議へ出頭する。


「現場から、急ぎ駆けつけました。何の御用でしょうか?」


呆れる各国代表。国連の宇宙船団への対応を協議しているのだと説明すると、あっさり一言。


「そんなもの、考えるだけ時間の無駄ですよ。世界を統一して、1つの星に1つの政府状態にする以外、この星の人類が宇宙へ出る資格なんてないでしょ?」


それだけ言い放つと、ここにいても時間の無駄と言い残して、現場へ戻る。

もしやと心の中にあった回答を、ズバリと指摘されてしまったがゆえに、国連は紛糾する。

その紛糾は、収まる気配すら無い。

当たり前、国連そのものを廃止し、この星を1つの政府で統一するとなると、どの国が実権を握るかで、この星の未来が決まるのだから。


会議場では、罵声に怒鳴り声、罵倒や罵りなど、世界各国で翻訳時にピーが発生する単語が飛び交い、いつまでも絶えることがなかった……


「プロフェッサー、お膳立ては整えた。後は、この星の人間たちの選択次第。この星だけで滅びるか、それとも宇宙への階段を上るか……」


「どうなりますかね?私の感想を述べますと、目標を提示しても、現状維持を強烈に望む者達が多すぎて、未来は不確定ですな、我が主」


「はぁ……目の前に、この銀河へ手を伸ばすための手段も結果も見せてやってるのにな。頑固だね、まったく……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ