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古いロボットとは呼ばせねえ! 7

次で、最終話となります。

いやー、戦隊物まで入れちゃった(笑)


巨大合体変形ロボットが、精鋭アリの精鋭、将軍アリ(3体)のうち、1体を追い詰める。


「ギーッ!ギギギー」


最後の抵抗!

とばかり、将軍アリは自爆する。

爆発の煽りを、モロに食らう巨大合体変形ロボット。

乗員は無事だったが、ロボットは修理に時間がかかる、と報告が入る。


「最後の抵抗、か。厄介だね、どうも。最終回が近いかな?」


筒子とうじが、リーダーらしく、戦いの終わりが近いことを確信する。


「でも、どうするのよ?巨大ロボットは、当分、出動できないんでしょ?女王は無理としても、将軍が、あと2体もいるのよ」


緑子みどりこが、真っ当に反論する。


「こういう時には、普通、サポートロボとか、救援用のサポートパーツとか仰々しく登場するもんじゃがのー」


萬子ばんじが、キャラクターに似合わぬ発言をする。


「まあ普通はね。でも、あの長官のことだから、予備ロボやサポートパーツなんか用意してないよ、多分」


索子さくじが、何かを諦めたように語る。

果たして、長官からの返事は……


「いやー、予備パーツもサポートロボも何もないぞ。ロボは唯一のものだからな!」


予想はしていたが、4人のため息が長ぁく聞こえた。

戦いは、これで詰み。後はじわじわと人類が押されていくばかりなのか……


「あなた達は、よくやった!後は、俺達にまかせろ!」


辺りに轟く声。

何事かと声の響いてくる方向を見ると、そこには、今までとは全く違った、5機の機動兵器、いや、もはや機動兵器などという範疇には入らないであろうほどにカスタム化されたロボットスーツが5体。


「我ら、戦場を駆ける5色の光!ロボットヒューマン隊!さあ、最後の抵抗を見せてみよ、将軍アリ共!」


「ギギー?ギッ、ギギギー!」


たちまちロボットヒューマン隊5体は、働きアリを中心とした雑魚の山に囲まれる。


「みんな、フォーメーションαからδだ!こんな奴らにやられる俺達じゃないぞ!状況、開始!」


たちまち、働きアリ、兵隊アリの山が出来上がる。

少数ではあるが、精鋭アリの姿も見られる。

全てが、5体のロボットスーツに翻弄されて、攻撃を全て躱される。

動きの次元が違うのだ。

防御など不要、相手の攻撃など余裕で躱せるのだから。

その後、一発必中で精鋭アリも小山となる。


「すげえな、あいつら。もう機動兵器とは言えない次元だ。少なくとも、俺達の巨大ロボットじゃ、あのスピードで動くのは無理だな」


さすがリーダー、筒子とうじが自分たちを超える武装兵器を見て、少し悔しそうに言った。

自分たちは動けないからだ。

下っ端では敵わないと理解したのだろう、将軍アリの2体目が登場してきた。

壮絶な戦いが始まった。

スピードは全くの互角。

武装も、少しは相手に通用する(相互に)し、柔軟な戦術も取れる。


「まずい!奴は、精鋭アリよりも賢い!戦術が変わってくるぞ!個別撃破を目標にされると、防御が薄い我々は不利だ!」


「隊長!では、どうするのですか?!」


「チームアタックで行くぞ!1、2番で突撃!接近戦で行け!3番4番は、それをサポート!レーザビーム砲撃中心!5番は全体指揮だ!いいか?超高速で動くから、お前の指令がタイミングになるぞ、確実にな。では、俺と2番、突撃だ!」


チームアタックに戦法が変わると、途端に将軍アリの戦況が悪化する。


「とどめ!1,2番!レーザーブレードです!」


固い外骨格であろうとも、超高速振動する高熱ブレードにかかっては、バターを切るようなもの。


「ギギ、ギー……」


トドメ!とばかりに2番機がレーザーブレードで斬りかかると……


「ギッ!ギギギギギギー!」


「な、なんで?」


戦況を見ているだけのはずだった3体目の将軍アリが、2体目を庇うように、その身体を2番機の前に出す。

結果、2体目の将軍アリは手足は切り落とされたが、命は助かった……

代わりに3体目が、その身を散らす……


2体目の将軍アリは、何を思ったのか、その直後に自爆する。

もう、長くないことを悟ったか、それとも女王を守れなかったことを恥じたか……


「な、なぜだ?!お前らに感情や個人意識がないと思って俺達は戦ってきたのに……これじゃ、俺達のほうが悪役じゃないか!」


筒子とうじの叫びは、虚しく轟くばかりだった……


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