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憤怒の王  作者: スモーキー
12/21

キャラメル

「落ち着いた所で、名前は?」


二人共服装を整え、今にも雨が降りそうな空の下で向かい合う。


「えっ、く、クラメルです。クラメル・ビー・バッハ・アスターン」

「へー、無駄にゴツくて長い名前だな。姫なんだっけ?」

「はい、第二王女です」


クラメルは何の警戒無く竜也の質問に応えた。


(あれ?俺って魔女扱いされてなかったっけ?)

「キャラメルさん、俺が怖くないの?」

「えっ、確かに強面ですが、恐怖を煽られる程では。あと、クラメルです」

「いや、魔女扱いされてるんじゃないの?俺」

「近いてわかりましたが、貴方からは魔力が感じられません。たとえ魔女でもそこまで完璧な隠蔽魔法は使えませんので。」


部隊の後方に居たクラメルは、竜也が魔法を難なく受け止めた事実を知らない。

その異常性を少しでも知っていたなら、彼女は警戒を続けていただろう。


「それでは、私の魔女疑惑は晴れたという事でしょうか」


突然敬語に変わる竜也。


「えっ、はい。私の中では白です。…そういう言葉使いも出来たんですね。私一応王女ですよ?」

「でさぁキャラメルさん、色々と教えて欲しい事があんだけどぉ」

「クラメルです。王女に敬意を払わない人には何も教えません」


(うるさいなコイツ)

「君人質なんだよ?立場わかってる?」

「私に何かあったら、貴方もただじゃおきませんよ」

「そうか、じゃあ」

「な、ナニをするんですか!?」


竜也は問答無用でクラメルをくすぐり始めた。

効果は抜群だ。彼女は声も出せずビクビクを震えるばかり。


「ほーらほら、俺の質問に応えてくれるかい?え?」


息も絶え絶えに、クラメルはコクコクと頷いた。


「じゃあまず、あの二つの太陽は何だ?」

「ぁ、あれは、夏に南を向いて、東がアズマ、西がウェートで、この星の衛星、です」


意識が朦朧としているのか、この世界の常識的な質問に何の疑問も持たず応えるクラメル。

竜也は都合がいい、とクラメル先生に色々教えてもらうことにした。


「衛星?恒星が?んじゃ季節とかどうなってんの?」

「この星は、一年をかけて、自転します。アズマとウェートは、楕円を描いて公転、してるので、日照時間の長い時期が夏になります。」

「へー、んじゃ魔女ってなに?」

「それは…」

もういいや

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