「殺すか殺されるか」その1
☆★☆★ エインデ
横から大きな爆発音が響き俺も少し怯んでしまった。
その隙に【ウィザード・オブ・ハーメルン】こと団長は自信より大きい改造グレネードランチャーを撃ち込まれて吹き飛ぶ。
あの弾薬、ガキの頃俺が設計した大攘夷爆裂弾か。
実現不可能な筈だがその威力は規格外だな。
「おいおい旦那、なんだありゃ?」
「実現不可能の弾薬だ、あれをモロに食らったら死が待ってるぞ」
「旦那でもヤバいのか?」
「俺は物理以外効かない加護を奪っただけだ弾は無論駄目だ」
そうこうしていると大きな撃鉄音が鳴りもう一発飛んできた。
「ちっ!」
「くそぉ!!」
爆風で俺の武器が半分壊れたか。ローブを外して視線を逸らそうとしたが今度は手榴弾が数えるだけで数十個はあるな。
「ユウガ、お前は脱出用に場所を確保してくれ」
「り、んじゃあ俺は颯爽と立ち去るぜ!」
元より逃げる気だったのかユウガは真っ直ぐ向かった。
「されるか!」
「ユウガに気を取られている場合か?」
団長のグレネードランチャーからシリンダーの回る音を聞き咄嗟に破片手榴弾を下に投げ込む。
破裂と共に中身の鋼鉄のワイヤーが足元に突き刺さる。
「ぐっ・・・!!」
思いの外効果覿面、その隙を見逃す事なく一気に詰め寄る。
団長は下に同じ物を投げ込むが闇魔法を使い地面に溶け込み破裂し終えたと同時に地上に戻りアッパーカットを打ち込む。
「この距離なら当たるだろ?」
顎を打ち抜いた筈だが団長の本命はこれか、零距離射撃に互いに吹き飛ばされ身体が地面に強く打ち付ける。
「そこだ!」
奴は体勢を立て直し銃を構え俺は姿勢を低くして接近する。
奴の視界に一瞬だけ俺を見ていなかった。奴の狙いは剣の鍔迫り合いをしている二人か。
「っ!?」
食い止めようとしたその時、横から長槍が脇を掠める。
上空から粉塵を撒き散らし、背後から焔を纏う巨大な剣が振り翳される。
皮一枚で躱すと俺を囲うように最初に出会い、死んだ煉獄騎士の仲間達がやってきた。
「リナ、済まない」
カチッと撃鉄が降りて凶弾がリナごと吹き飛ばした。
「邪魔だ、人形」
彼女達は出会った時から違和感を感じていた。試しに心臓の鼓動を聞いてみたが、鼓動なんか鳴っていなかった。
どういう原理生きてるのか、それはあの培養液が要因だろうか。
「リナが特別扱いされてんのはそういうことか」
なにはともあれ先ずは雑魚処理が最優先、人形共には悪いが消えてもらう。




