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「ハーメルンの笛を吹く男」その3

 渡された資料にアスカちゃんの体内に大量の幻覚剤と睡眠薬が大量に投与されている。


「リーダーと俺にばかり注視しずきだな・・・」


「待ってよ、アスカちゃんは私が・・・!?」


 だがおかしい、死因が刺殺じゃない。それにいつ殺されたのか分からない。


「あれは幻覚だ、寝ている間に団長達は女の誰かに幻覚剤入りの飲み物を指示を出してその日にアスカが死んだとリーダーに擦り付けた、だがな・・・アスカは今も生きてる」


 ホントっ!?とお兄さんに近づくもユーゴ君は何故か行く手を阻むように腕を掴んだ。


「生きている・・・地下室で別の人間になってるか・・・或いは・・・」


 お兄さんが口籠るなんて何だかとても嫌な予感がする、聞いてはいけないと頭の中で拒否反応を起こしている。


 それでも私は聞いてしまった。


「・・・或いは?」


 私の言葉にお兄さんは少し迷ったが答えを聞かせてくれた。


「アスカではなくなってる・・・団長の特性能力は【武器パッチワーク】、あらゆる物を武器や防具にする・・・恐らくアスカは・・・」


「人から・・・モノになった?」


 私は確かめに地下室に行こうとするがリナちゃんに塞がれた。


「駄目・・・駄目だよ・・・ユカリちゃん、うぐっ・・・!」


 リナちゃんは突然両膝を崩して地面に腰を下ろした。


 次の瞬間、私は理解不能な事態が起きた。


 アスカちゃんの両足が膝下から外れてコロコロ転がって行った。


 まるでお人形さんの部品が取れると同じく血を流すこと無く簡単に取れた。


「あ、あぁ・・・もう、時間切れ?」


 あまりにも突然過ぎて一瞬開いた口が塞がらなかった。少し時間が経つとすぐに駆け寄ったが団長さんに遮られてしまった。


「話は明日にしよう、外の騒動も一旦は止まったみたいだ」


 もう少しで何か重要な情報を聞き出せると思ってたのに逃げられてしまった。


 団長さんはリナちゃんを連れて奥の部屋に引っ込んでしまった。


「ちっ、逃げられたか」


 お兄さんは舌打ちしながら仕方なく私の休憩する提案を受けて今日のところは一旦終わりになってしまった。


 アスカちゃんの死亡、ゼーナちゃんの死亡、地下室の秘密ときて最後はリナちゃんの両足が取れる理由も全部引っくるめて明日に回そう。


 私達の疑念は増すばかりだが先ずは一同解散し明日に備えて休むことにした。

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