「互いの価値観」その1
グーさんことグッヅェル・ンーフクト=リーネクゥヴルさんとの戦闘が始まった。
疲弊した私にとって最悪級の相手であり友人だから殺し合うことなんか早々起きないと思っていたがまさか近未来区側に付いてるなんてね。
「遅せェ!」
いざバチバチに殴り合うとやはりグーさんの方が飛び抜けて強い。
剣は十手と言われる武器で押さえられてお腹に一撃、ナイフを使うも恐らく掌に鉄か何か入って弾かれて胸倉を掴まれ背負投げされる。
魔法を使ってもグーさんが使う魔法を使えなくする魔法を使われて相殺される。
私自身が貧弱の肉体のせいかどんな攻撃を撃っても避けられて片足を掴まれて壁に叩きつけられてしまう。
「ははっ!女はどっちかしかいねぇな!!声がデカきて気を窺うことしか脳のない馬鹿と縮こまって耐える馬鹿は暴力・武力・権力に潰されちまうなァ!!」
言い返したいけどそんな余裕すら無い連撃に私は必死に隙を探すもグーさんのフットワークが軽過ぎて一度でも守りを解いたら致命傷になりかねない。
「パルスブロウ!」
だが拳を強く溜めて雷を纏った一撃に私は大きな隙を見出した。私はスカートから錬金アイテム【水風船】を攻撃と同時に投げつける。
「ぐっ!?」
突き出した拳は顔に水風船が破裂したことにより大きく怯み、伸ばしきった腕を脇に挟み膝蹴りでへし折った。
「ちっ!離せ!!」
この戦法は良かったがゼロ距離で別の拳で顔面中心に殴られ、蹴り飛ばされて距離を撮られてしまった。
鼻が折れて鼻血が大量に吹き出る。向こうはへし折れた腕を壁にぶち当てて無理矢理治した。
「ぐっ・・・・うぅぅぅぅ!!!!」
鼻血が止まらない、痛い・・・苦しい。
「死んでも文句無しだ!!いぐぞォォォ!!」
グーさんは声を張り上げ小型ナイフを取り出してまた距離を詰められる!
痛みに耐えながらも私はナイフを投げて剣を両手に構えて突進する。
ナイフは篭手に弾かれ剣を打ち合うが武器の軽さに翻弄されて身体中が切り刻まれてしまう。
直後、グーさんのパンチがお腹の溝に強烈な激痛と共に一撃をもらってしまった。
「が・・・・かひゅ・・・・うっぷ」
呼吸が苦しくて、胃の中が一気にせり上がる。
嘔吐は避けられず胃の中が空になるまで吐き出した。
痛くて苦しくて辛くて、身体が麻痺するような感覚とどう足掻いても勝ち目の無い戦いを思い知らされて足が震え出す。
人を壊すのに慣れてる人はこんなにも恐ろしいんだ。
「おいおい、もう終わりか?あんなに虚勢張ってたのにゲロっただけで弱腰か?」
煽りに対して応える余裕が無い。
「そのまま立ち尽くせば楽に殺せるなァ!!」
私はなす術無く死ぬまで苛烈な暴力を受けて意識が途切れるぐらいまで呼吸すら出来ないくらい殴られた。




