「奇襲のシスターズ」その3
ユイちゃんから習った暗殺術は意外にも人間には効果覿面だった。
双剣右手に持つ剣で弾き、左手でスカートにあるナイフを取り出して心臓に深く深く突き刺す。
何度も謝りながら一刺しで殺害した。
その光景を異形と捉えたシスターズの人達は一時は恐怖するもリーダーらしき人物が鼓舞して私に集中砲火する。
どうして・・・シスターズは酷い人達になってしまったんだろう。集団で戦う姿や一致団結して私を倒そうと手を取り合って、励ましあって・・・私なんかよりカッコいいはずなのに。
私が夢を抱いた本来のシスターズがそこに映っていた。
☆★☆★
「やはり貴女は面白い人ですね」
背後から聴こえる声を無視して全員殺害して一列に並べて頭を布を被せる、それしか出来なかった。
皆に謝ってもきっと赦されない。
それでも今は生きるんだ。生きて帰ってまた皆と生きる。
シスターズにはちゃんと変わってもらう、あの時のシスターズのように輝かしい神聖な騎士団で皆を守って欲しい。
たとえ次の相手が知り合いだとしても、私は怖気づいたりしない。
「グーさん、ユイちゃんにいつも模擬戦でボコボコにされてアドバイスくれたんだ、殺す時は息を殺して耳を遮断して一刺しにしろって、私みたいな素人が声を聴いたらきっとおかしくなるって」
ユイちゃんの教えの通りにやったら自己暗示程度だったけど狂気に触れることはなかった。
「ユイさんは余程暗殺に長けていたのでしょうね」
私は徐ろに振り返ると悲惨な光景を目の当たりにしても表情一つで気楽な目をしながら遺体を避けて通る。
「当初は貴女だけを逃すつもりだったのですが見てしまったのならお分かりですか?」
冷静な眼差しで捕まえると目で訴えている。
連れて行かれたら多分牢屋よりも寒い世界に捨てられそうで察した。
「私にはやる事がある、そっちが勝手に殺しに来た・・・なんて理屈は通らないよね」
「はい、現に貴女は人を殺してますからね」
「おまわりさんに見つかったのが運の尽きかな?」
「ブロッサムさん、貴女は相変わらず運が悪い・・・優しすぎるのもよくありません、行動一つで誰かの運命を変えてしまうなんてこともありますからね」
二人して武器を構える。
私じゃ絶対に勝てないと分かりきっている、死ぬかもしれない。
でも、何故か怖くない。
血が燃える、血が滾る。
「いきますよ」
「・・・」
震える足を忘れて目の前の強敵を見つめる。
初めて知り合い同士との戦い、先に火蓋を切ったのはグーさんだった。
ユイちゃんと同じくらいに早く一気に間合いを取る。
「俺の攻撃に耐えられたら奇跡だ!!」
グーさんと同時に私は身体を回転して互いに蹴り技を打ち合ったがやはり私が吹き飛ばされた。




