「陰」
あの子達の目が無いと分かってるのに何故かどうも視線を感じる。
気になって振り向くもそこには陰は無い。私は二手に別れて行動することにした。
お留守番はゼーナちゃんとアスカちゃん、情報集めにユーゴ君は一時離れている。
お兄さんと私の二人きりで人骨の森を探索する。
空が濁ってる曇りに不気味な風音、背中から冷たい風が逆撫でしてきて不快。
フラクチャーさんの手掛かりは一つも見つからない。
一時間も掛けて無駄足だったと分かりすぐに退却する。
散策した結果なんだけど人骨の森と言われてたのに特段それらしきものは一切見つからず拍子抜けして皆の所に戻った。
用意された施設に戻るとアスカちゃんが錬金アイテム【錬成暖炉】を置いてくれていたので私は急いで身体を温める。
外は寒いけど私は保温効果のある長袖にフリフリの可愛いミニスカートで来たせいで芯から冷たい。
ミニスカートは我慢して穿いてる。ニーハイからスパッツにしろなんて言われたけど可愛いは我慢だよ!とあの時言った私をぶん殴ってやりたい。
下半身が無駄足により凍りついて風邪引きそうだ。
アスカちゃんは私を呼んでマッサージを兼ねて温めてくれるらしくベッドに横になる。
「ユカリちゃん、下半身体温の低下が著しいよ?」
「ごめん・・・ミニスカートが寒くて・・・」
「だから言ったでしょ!行く前に皆に馬鹿みたいな格好って言われたでしょ!」
「上はわりかしイケるけど下半身が麻痺してきた・・・」
アスカちゃんにお世話されて何とか麻痺した下半身が戻してくれてアスカちゃんにお礼を言う。
アスカちゃんは煉獄騎士の皆から支給してあげたホットワインを分けてくれたとカップを一つ受け取る。
アスカちゃんには本当に迷惑しか掛けてないな、子どもの頃から何も変わってないや。
「アスカちゃん、ありがとうね」
「今更どうしたの?私は君を陰から支える親友だよ?」
「たまに爆発するけどね?」
「え・・・あ・・・うん・・・そうだね」
たまたま二人の時間が作れて寄り添って一緒に何かをする。
幸せだな。
「ユカリちゃん、帰ったら話があるの」
いつもの二人の空間に私は心が休まる。その時突然アスカちゃんが何かを決したようにしんけんに此方を見つめてきた。
「此処じゃダメ?」
「私とシスターズについて・・・話しておいた方が良いかなって・・・」
シスターズ??何で急に??
理解が追いつかないけど取り敢えず頷いた。
「ありがとう、ユカリちゃんは少し休んでて♪ミニスカートを覆うものでもあれば貰えるか交渉してくるね!」
ホットワインを飲み干して張り切るアスカちゃんに私はお願い!といつものように任せ、部屋を後にしたアスカちゃんはその日の夜、アスカちゃんは二度と私の元に戻ることは無かった。
私は暖かい部屋でホットワインは後で飲もうとそのままテーブルに置いたまま恥ずかしくもぐっすり寝てしまった事が一番の後悔だった。




