「行動開始」
部屋を後にしてみんなを探し行くこと数分、皆は外で何かを話していた。
よく見ると近くに黒色の髪をした女の子が見張っているのを察した。
(・・・確かクーチャンって呼ばれてたっけ?皆と話す前に話してみようかな?)
私はその娘に向かって歩き出すと凄く警戒されてるのか怯えて逃げてしまった。
私は走って腕を掴むと膝をガクガク震わせながら泣き出した。
「ご、ごめん!何もしないよ!」
それを聞きつけたムラサキちゃんが敵意丸出しで銃を構える。
「や、やめなよ!この人達、悪い人じゃないと思う」
「なら何でクーチャンを泣かせたの?」
「話をしたくて近付いたら逃げたんだよ、ちょっと馴れ馴れしかったかもしれないけど・・・本当にごめんね?」
優しく手を握るとクーチャンは大泣きしながら握り返してくれた。
「私・・・人見知りで・・・歳上の人とか団長さん以外に話したこと無くて・・・お姉さんごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい」
幼いのに産まれた場所が違うだけなのに皆苦しそうに生きている、チクチクする痛みを取り除きたいが感傷に浸る時間じゃない。
そっと優しく撫でる、私は皆の所に戻る。
「リーダー」
本当ならもっと助けたい、けどお兄さんに釘を差されるのが早かった。
「あまり奴等の気持ちに同調しない方がいい、彼女達はここでしか生きられない」
「どういうこと?」
「リーダー、俺達は見たことも無い依頼人の娘を探しに来たんだ、温情をかけるなとは言わん、だが仲良くするのは止めておいた方が身の為だ・・・ここは光星であって光星じゃない、闇星の人間は生存するのは不可能だ、外部からの干渉がなければ今の今まで生きてないのだろう」
つまり彼女達は光星と繋がってる?そうはとても見えない、それとも侵略者と呼ばれてる人間を殺戮を繰り返して首の皮を一枚生きてる??
どちらにしても危険だって言いたいみたい。
「お兄さんが言いたいことは分かる、でも・・・たとえ死ぬ未来が見えていても私は出来る限り助けてあげたい、少しだけ、手を貸す程度ならいいよね?」
私の我儘にお兄さんは仕方無く頷いてくれた。
「クラフトがいればもう少し戦略性があったのだが・・・」
「そういえば、クラフトさんのお墓って何処にあるの?皆、お兄さんなら知ってるかもの一点張りでさ・・・」
「アイツの墓は戦場だ、クラフトは戦場で生き、決まった墓には入らない、そこで死んだ場所が彼女の墓だ」
お兄さんは表情を変えず関わる必要は無いと断言した。私は反論しようとしたけど覆い隠すようにお兄さんが捲し立てる。
「彼女の名前は誰も知らない、彼女は戦士であり軍人だ、これは最初に彼女と交わした契約だ」
「リーダー、この世には戦場でしか価値を見出だせない奴は沢山いる、だから彼等は大義なんかものは無い・・・あるのは死ぬ場所を探すことくらいだ、もしそれでもクラフトを仲間だと思うのなら死んだ人間の為に後悔のない生き方を選ぶ、いいな?」
よくわかんないよ、難しくて理解出来ない。
人間ってそんな武器みたいな生き方だけじゃないのに・・・いや、違う・・・クラフトさんは武器になる選択肢しか無かったのかも。
その刃が折れたのが水星と炎星の事件なだけであって今に限ったことじゃなかったのかな。
やっぱり難しい、咀嚼して飲み込む、理解するにはまだまだ歳が幼いとしみじみ感じた。




