エミちゃんの超マジヤバの羽ばたいている的な素敵なシャイニングデイズ☆ 第三章「押し潰された責任」
☆★☆★ ユカリの家
「よし、闇星に行こう・・・このまま此処で足踏みしても変わるわけない」
キリちゃんになんて勇気付けたらいいか分からない。人は時に一人で考える時間が必要だと思う。最近は特に大変でその傷も癒えていないメンバーもいる。だからと言ってアリアンロッド様の件もフラクチャーさんの謎の依頼も蔑ろにするにはリーダーとして違う気がする。
キリちゃんには申し訳無いけど暫くは錬金術は控えて貰おうかな・・・嫌がるよね。
「ゆかりん、ちょっといい?」
キリちゃんの待遇に難儀してるとエミちゃんが入ってきた。
だがいつものハイテンションで面倒くさいギャル語を使うわけでもなくしんみりしていて嫌な予感がする。
「闇星に行くらしいじゃん・・・それさ・・・今回はアタシ抜きとか出来ないかな?」
予想はしてたけど凄く申し訳無さそうに平身低頭の態度で言われると一気に空気が重くなる。
「闇星ってヤバいどころじゃないからさ・・・アタシ・・・死にたくないからさ・・・・ごめん・・・冒険者に入って今更だけど・・・拒否とか出来る?」
どうしたんだろう・・・確かにエミちゃんはこの前の経験で酷く怯えてるのは知ってる。でもなんか引っかかる。
「もしかして誰かに馬鹿にされた?それとも嫌がらせ?」
エミちゃんに質問するも首を横に振る。
「アタシさ・・・誰かに責任を任されるのって本当は凄く苦手なんだ・・・プレアデス家を継ぐことなく解散させた本来の理由はそれなんだ・・・ママとパパはねそんなアタシを赦してくれた・・・好きでもない掟とか作法とか、結婚相手も選ばされて・・・責任責任って連呼されて・・・全部嫌になったんだ」
今にも壊れそうな程弱々しく曇らせたエミちゃんに話を聞きながらホットワインを作りベッドに寄り添うように座りいつでも飲めるようにテーブルに二つ置き手を握るととても冷たくて震えていた。
あんなに元気だったエミちゃんの顔は酷く衰弱していて恐らくこれが本当のエミちゃんなのだろうか?
「辞めようって思った・・・でもこんなに良くしてくれたゆかりんに責任を負わせることなんかしたくない、非力でもアタシは役に立ちたくて仕事を任せてもらって・・・依頼が増えるたび気持ち悪くなって・・・四日も寝てない」
エミちゃん自身の病気なのか外から与えられた病気なのか難しいのはよく分からない。
「キリちゃんも今大変な事になってるから暫くお休みにして体調や気分が軽くなったらお仕事再開にしようか」
「そんな事したら皆に迷惑になるでしょ?」
「ううん、皆を管理するのも私の責任だから最近は無理させちゃったと思えば迷惑だなんて思わないよ!」
エミちゃんは少し頬が和らいだ、私の手を握り頬を押し当てる。
「ゆかりんの手はあったかいね」
「ハグも受け付けるよ?スリスリもセットだよ?」
「大盤振る舞いだね☆全部お願い」
好きなだけ堪能させると少し元気になった。
「ゆかりん、ホントにいいの?」
「大丈夫だって!友達なんだから探り合い派は無し!君は大切な人だから失うは嫌だからね!」
少し恍惚とした表情で胸を押さえ始めた、また何かの病気かと近付いたがエミは顔を赤らめてホットワインを飲み干した。
「ありがとうゆかりん・・・アタシ、ゆかりんに出会えて良かった、大好きだよ」
「私も大好き♪もし困った事あったら何でも言ってね?」
うん、と頷くエミちゃんは私に特別な視線を送らせて帰るまで頬が赤かった。
暫くの間キリちゃんとエミちゃんのお仕事は止めることにした。
選択肢が大きく減衰したけど残りの二人も除外することになるので大体の遠征隊は決まった。
いざ、闇星へ。




