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北畠との関係その2

私自身、よくわかってないけど、書いてみました。

ちゃんとした事を知りたい人は研究者の本を読んでくださいm(_ _)m

Q1 北畠は伊勢神宮の神領である神三郡(飯野郡、多気郡、度会郡)を強引に侵略して支配していったの?


A.

北畠の武力が背景にあるといえばある。北畠氏や北畠家臣が押領した事例は多数ある。また教具の時代には度会郡の田丸城近くの地域で大規模な焼き討ちをした記録もある。

が、神領内の検断(治安維持や裁判(争論))や神税徴収に関する北畠の介入については、強引な介入だったとは言いきれない。伊勢神宮側が北畠の介入を望んだ可能性もある。

それには神領の複雑な情勢があって…


Q2 複雑な情勢? 


A

室町前期くらいまでは伊勢神宮が神領を取り仕切っていたけど、徐々にそのシステムが綻び、伊勢神宮の後ろ盾だった室町幕府の衰退によって伊勢神宮の力も弱まった。入れ替わるように、神領の住人である神人や神役人たち(身分の低い神職たちでもある)、在地勢力などが力をつけてきて、伊勢神宮は彼らを抑えることができなくなった…

そこで頼ったのが北畠。

つまり、伊勢神宮側は北畠を利用して神人神役人たちを統制したいし、北畠側はそれに乗っかって神領支配の正当性をゲットしていく…


Q3 神人神役人たちって、そんなに力あるの?


A

下っ端の神職さんたちなんだけど、神領の地域住民であり、自分たちの暮らしを守る「自治組織」の人々でもあって…。

副業として、参拝客に案内や宿泊所を提供(御師業)して利益を得ていて経済的な力もあったみたい。


有名なのは門前町の宇治六郷や山田三方ね。

この人たちは「一揆」とか「惣郷」であると考えたらわかりやすいかも。

一揆、惣郷については日本史の教科書をチェックしてみて…


(白状すると、私もよくわかってない。)


Q4 伊勢神宮が武力を使ってその人たちに言うこと聞かせたらいいんじゃないの? ……そういえば、伊勢神宮て武力(軍事力)を持っていたの?


A

大昔、神領内の裁判などをする神宮検非違使という機関があった。警察とか検察みたいな仕事かな。

これに関わる仕事をしていたのは、神領内のいくつかの惣郷の神人の中から集められた人たち。言ってみれば、この人たちは伊勢神宮の軍事力でもあった。

でも、南北朝時代のゴタゴタや、その後の神人と神役人の抗争によって、そのシステムは崩れてしまった。抗争が落ち着いた後も復活しなかった。


とくに宮川以東の門前町では神人と神役人たちの山田三方、宇治六郷という自治組織ができた。伊勢神宮からは独立している組織であり、再び伊勢神宮直属の軍事集団になることはなかった。

伊勢神宮のための軍事力になることを宇治六郷が拒絶した史料があるらしい。


Q5 北畠晴具のWikipedia見たら、「宮川の戦い」で決着つけて宇治山田を支配下においたと書いてあったけど?


A

それは違う。

天文年間に宇治山田を北畠の支配下においたといわれているけど、合戦で負かして支配したわけではない。

(そもそも「宮川の戦い」というものがどの本にも載ってない)


たしかに北畠は文明年間の宇治山田合戦に介入したり、長年、軍事力で神領に圧力をかけてきた歴史がある。


でも、軍事的に決着をつけて支配下においたんじゃなくて、北畠は文明年間〜天文年間、長い時間をかけて有力な神人たちを「被官化」し、支配していった。被官になった人は北畠の代官として神領で仕事をしていたみたい。


それと、参宮街道を北畠が掌握することによって支配力を強めていったんじゃないかな?と思います。

軍事力が背景にあるのは当然だけども。


Q6「被官化」したということは宇治六郷、山田三方は北畠の家臣てこと?


A

ごめんなさい。そこのところ、私にはよくわからない。

北畠の支配下におかれたといっても、宇治山田の自治組織である宇治六郷、山田三方は潰されず、あいかわらず力はあったみたいだし。

しかも、北畠以外の大名の被官になっている人もいて…、北畠と宇治山田の関係がよくわからない…


Q7 北畠以外の大名の被官?


A

山田の蔵田五郎左衛門は上杉氏に仕えています。

参考文献

『伊勢市史』

『三重県史』

戎光祥出版 大薮海編『伊勢北畠氏』


勉強したことを私なりにまとめたけど、勘違いしている部分があるかもしれません。

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