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とりあえず異世界生活したいです  作者: ムゲゼロ
第一章 異世界転生編
4/5

転生初日にぬいぐるみになった件

前回から間が空いてしまった投稿です。今回もよろしくお願いします。

「さて、身体の件は解決したね。なら早速」


 そう言ってザラは何もない空間に手を突っ込む。


 異世界ラノベで出てくる《アイテムボックス》?


「これ?これは【異空間収納】の魔法だよ。いろいろと持ち運びが便利なんだよ」


【異空間収納】・・・。いいなー、使ってみたいなー。


「えーと、これかな?」


 そう言って空間から取り出したのは可愛らしいクマのぬいぐるみ。

 それをテーブルに置く。


 なぜ?


「君のやりたい事とかは身体を得てから決めよう。とりあえず今は慣れるために私のお気に入りのぬいぐるみに入ってもらうとする」


「あのー、入るってどうやって?」


「《憑依》するってことさ」


 《憑依》!?まさか俺にそんな力が!?


「あー、そうだった。まだ伝えてなかったね。クロ、〘ステータス〙って強く心の中で呟いてみて」


 ついに、ついにこの時が来たのか・・・。

 どれだけ前世で見ただろうか・・・。

 異世界転生定番のステータス確認。転生したキャラはまず確認するのだ。

 ならば俺もそんな彼らと同様にやってみよう。


 心の中で大きく、期待を乗せて呟く。


 〘ステータス〙!!


 そう呟くと同時に俺の目の前には透明な板が出てくる。



 クロサワ・レイタ


 種族〖人魂〗


 魔法 《なし》


 ユニークスキル 《なし》


 スキル 《憑依》 《浮遊》《魔力感知・小》《魔法耐性・小》《物理攻撃無効》《魔力量増加・中》《鑑定》



 おお、これが俺のステータス!

 いいじゃん、いいじゃん。いいのが揃ってるよ!

 《物理攻撃無効》ってアレか!!人魂だからか!?


「どう?見えたでしょ」


「はい、見えました」


「〘ステータス〙は本来自分以外の人には見えないからね」


 なるほど・・・。


「ふむふむ、今からクロは()()()()()()()()スキル《憑依》をこのクマに使ってみてよ」


「へー、なるほど・・・は?」


 おい、ちょっと待て。今なんて言った?


「ザラさんザラさん。今〘ステータス〙は自分以外には見えないとか言ってましたよね?あなた、ルール破ってません?」


「ふふふ、クロ、私は大抵何でも出来るんだよ」


 キメ顔でそう言い放つザラ。


 もういいや・・・この人のやることにいちいち驚かないでいよう。この人チートだ、チート。いいなー、チート。

 俺も転生した時に何かついてこないの?


 ステータスを改めて確認してみるがそれといったスキルはない。


 ユニークスキル!おい、ユニークスキル!そこはこいよ!一つぐらいあったっていいだろう!


 ー どうやら転生ボーナスはなかったようです ー


「じゃあ、早速《憑依》してみよう」


 してみようって・・・さっきのステータスと同様にやってみればいいか。


 クマのぬいぐるみを見ながら呟く。


 《憑依》!!


 瞬間、俺の体はぬいぐるみの中に入った。



 ◆◆◆◆◆



 ん・・・あ、目の前にザラがいる。


 成功したようだ。


 手と足は・・・おぉ!動く!動くぞ!


 人間だった時とはまた違った感覚だが動かすことにそこまで問題はなかった。


「どうやら大丈夫そうだね。最初はそのぬいぐるみで練習ね。人型の体だと大きいし憑依は難しいだろうから、少しの間はその体で過ごして慣れてね」


 なるほど、そのためにこの体を用意したと。


「それと・・・ほい」


 ザラは手を俺の頭におく。


「【能力(アビリティ)付与(エンチャント)】」


 魔法陣が浮かび上がり俺の体全体が光る。


「え、何を・・・って喋れてる!!」


 口が無いのに?先程みたいにザラがずっと触れていないのに?


「さっきの君は精神体、だから私が触っていないとダメだったけど、今はそのぬいぐるみに入ったからね。ぬいぐるみ本体に発声能力を付与したのさ」


「へぇー」


「他にも翻訳の能力も付与しておいた。けど、簡易的付与だからね?それがずっと持つわけじゃないよ?もって一週間かな」


「なるほど・・・」


 こうして会話は成り立ってはいるが俺はこの世界の文字は読めない。実際、最初にいた洞窟にあった石版に彫られてある文字は読めなかった。


「だからなるべく自力で話せるように、読めるようにしておいてよ?」


「はい」


 その場で頷く。その様子を見たザラはニッコリとする。


「それに、過ごしているうちにこの世界でやりたいこととか見つかると思うよ」


 やりたいことか。うーん、いろいろと展開が早すぎてまだまとまらない・・・。


「セリオッド、クロが慣れるまでいろいろと教えてあげて」


「かしこまりました」


「よ、よろしくお願いします、セリオッドさん」


 大学受験を乗り越え休めると思った黒澤 玲太ですが、どうやらまた勉強漬けになりそうです。



















今後もよろしくお願いします。

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