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夢の中で

作者: でれすけ

夏の暑い中、ふと夢と現実の境目が切れることもあるのではないでしょうか?

 土曜の蒸し暑い夜、目が覚めた。

 直前まで二人の女の幽霊から睨みつけられる夢を見ていた。強烈な印象を受けたはずであったが、水を飲んで二度寝するとあらかた忘れてしまった。


 翌、日曜の朝、電車に乗って田舎へ出かけた。

 コロナ禍の影響で、ただでさえ本数が少ないのにさらに減らされており、電車を待つ駅舎の中で随分と汗をかいた。


 乗った電車はガラガラだった。乗客は、黒い大きなバックを抱えマスクをした体育会系クラブの高校生数人と中年の女性一人しかいない。

 マスク越しに電車の窓から見る風景は、田んぼとあぜ道と夏の青い空ばかり。


 目的の駅に着き、電車を降りる。

 ここで、ふと気が付く。

 目の前にある大きなスロープを見た記憶がある。しかし、ここへは来たことがない。

 スロープを登り切ったところから眺める風景にも予測がつく。しかし、ここへは来たことがない。

 登り切ったら、ほら。やはり。

 田んぼとあぜ道と並走する私鉄の線路と駅舎がある。しかし、ここへは来たことがない。初めて訪れる場所のはずだ。どうして?


 困惑する中、昨晩見た夢を思い出し、合点がいく。

 ああ。そうか。


 家に帰ると、俺は二人の女の幽霊から睨みつけられた。

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