最初は落ち込んだが、底辺でも楽しいものもあると思い直した。
ちゃんとした小説書きさんたちに怒られる……と、びくびくしている小心者です。
こんにちは、『小説家になろう』に登録して八月現在で四ヶ月目の『せひろ』という一般人。
最初は活動報告に書こうと思っておりましたが、何となく長くなりそうなのでこちらに書くことにした。
誰も私の事など知りたくないとおっしゃるかも知れませんが、まぁ、夏休みに入ってますし、お時間が有るなら少々お付き合いいただきたい。
私の将来の夢は漫画家でした。えぇ、もう小学生が夢見るあの頃に志したものだから、大人になるまでに頑張るんだ! と、純粋に考えておりました。
結果。
はい、何も取り柄の無い大人になった。
画力が壊滅的に下手くそ。いくら練習しても伸びない。
同人誌を描いていれば上手くなるかと、何冊も作りましたが全く上手くならない。でも話は書きたいのでやっぱり頑張って作る。
そんな事をぐるぐると繰り返していた。
本人は努力しているつもりでしたが、「努力が足りない」「漫画なめんな」など言われ、人格否定もありました。もう当時は表面上平気を装いましたが、内心は消えたいくらい落ち込んでた。周りは絵の上手い人ばかりだったので余計に気分は奈落。
今、こうやって思い出しているだけで血の気が引いていくのが分かる。まだ心には傷が残っているのやもしれない。
おおっと、愚痴になりそうだった。
やめよう、今自分はやっと楽しくなってきたのだ。
同人誌の漫画を頑張って最後までやろうとしていた自分だが、ある事で環境がガラリと変化し、漫画など描くことも許されない生活になってしまった。
まだ続きのあった同人誌、これさえも最後まで全う出来ないのか……。自分にも絶望していたよ。
描かなくても死ぬわけではないと分かっていたが、子供の頃からのネタを考える癖はなかなか抜けない。
そしてつい半年ほど前、「もう嫌だ!! 自分は下手でも創作活動したい!!!!」と、心の中で叫んだ。すいません、小心者なので。
ですが、何をやれば良いのか分からなくなった。漫画の原作? これは何回も考えたが、あまりやりたくありません。漫画を描いてくれる人を探すのもできないし、どうやって漫画に起こしてもらう為に伝えるのか分からない。
なんか原作ように書くと中途半端な話になって納得できなくなる。
さて、どうしよう?
悶々と過ごす日々の中、某イラストサイトを眺めていたら、ある転生悪役令嬢のコミックを見つけちょっとハマった。
面白いわぁ、ん? これコミカライズか。だったら絶対小説の方が面白いじゃないか!
自分としては珍しくライトノベルを買う。しかもシリーズ全部買う。
その作者様の後書きに「小説家になろう」出身だと書いてあり、今まで漫画以外のサイトを知らなかった自分はたくさんの作品が読める! と、サイトを覗きにいった。
そして、エイプリルフールの翌日、気が付いたら登録してた。
何やっているんだ! これ、登録したからには作品投稿しないといけないんじゃないのか!? (そんな事はありませんと、登録から一ヶ月後に分かりました)
自分は小説を書いた事がありません。
友人が書いたものは読んだりはしていたけれど、はっきり言って書ける気がしていなかった。
同人誌で考えた設定資料を引っ張り出し、絵で描かれた人物設定を文章にし…………やはり気が付いたら、その翌日に一話を投稿していた。
あー……やってしまった。漫画描けないからって、もっと奥深い世界に足を突っ込んでしまった。文字だけの表現は漫画よりも伝えるのが大変だろう。
消してしまおうかと思った自分の頭のなかに「下手でも創作やったら?」という思いが浮かんだ。
あぁ、同じ下手くそが絵から文章になったようなもんか。
どうせだから勉強だと思って書き続けることとなりました。何となく家族には内緒で。
勉強に他の人の作品も巡ってみる。
なんと、小説の書き方や設定の作り方などを親切にまとめておられる方々がいる!! 小説だけではなくネット初心者にも優しいぞ、この世界! ありがとうございます!!
他にもエッセイや考察など面白いもの多数。そこで初めて『エタる』という言葉を知りました。話を完結させずに途中で書かなくなってしまうこと。エターナルの略。
エタる……つまり自分は同人誌をエタってしまったということか。その事に気付いてまた少し落ち込んだ。
自分が同人誌を作っていた時、サークルに毎回足を運んでくれた方々や本を手にとってくれた方もいたからだ。
自分は二次創作ではなくオリジナルが中心だった。
よけいに下手くそは見向きもされないジャンルなので、自分の作品を見てくれた人がいるのが嬉しくて続けていたようなものだった。
今の自分はやはり底辺でその上完全な素人、『作家』などとおこがましくて言えない。『底辺作家』になる前に『小説初心者の一般人』である。
それでも、自分の書いた話を見にきてくれた人がここにもいる。評価がなくて残念だと思いつつも、最近は話を続けていられるのが嬉しくなってきた。
今度は最後まで話を書こうと決意した。何かそういう決意表明をするところもあった気もするが、自分はここに書いておきたい。
どんなに遅筆でも、どんなにおかしい表現でも、自分の作品を途中で棄ててしまいたくない。今度こそ自分を絶望させないようにしたい。
『底辺』、良いじゃないですか。荒らしてまわる方々もこんな目立たない場所に来ないでしょうし。ユニーク数が二桁有れば二日は喜んでいられる。幸せのハードルがめちゃくちゃ低いので楽しい事しかない。
ひとつの話を最後まで書いたら『底辺作家』と名乗れるようにしたいと思う。
以上、せひろが徒然なるままに書きました。
皆様、暑い日が続きますが体調に気をつけてお過ごしください。
最後まで読んでいただいたなら、とても嬉しく思います。ありがとうございます。
……でもこれ、エッセイでいいのかな……。
エッセイストさんたちに怒られそうだ。