偉いデブにろくな奴はいないと思う系勇者
「仕事ないよー教えてもらってもいいですかぃ? 」
現在の時刻は8:00頃。
見事に30分前行動をきめた称江が羊皮紙を片手に半目を羊皮紙、半目を質問を投げかけた人物にやる。
「仕事内容はいたって簡単でございまして、ドラゴン退治でございます」
何かすりすりと手を擦り合わせて、笑顔の似合わない顔なのに無理くり笑顔を作り出していて狐の様な顔になっている。
いやこいつ怪しすぎだろ、、
なんだろう、逆○裁判の最初の犯人みたいな奴である、でもあいつとは対照的に違う部分は、ものすごく肥えている、言い方を変えるとデブっている点である。
「ふーん、どういった理由で」
「わたくしめの世界は、とても強大な力を持ったドラゴンの魔力が溢れ出し、その溢れ出した魔力で生まれた魔物達が人間達を襲っておりまして、魔物の根源であるドラゴンを倒せば魔物も消えて、人間達も無事平和になるというわけです! 」
うん、こいつ......
いや、今はいい報酬をもらってから切り出すとしよう。
「ふむふーむふむふむ、わーりました、仕事はドラゴン退治だけでいいんですかぃ?、世界の主人公に言伝とかでも承りすっけども?どうする? 」
「では.....これから飛ばした先にいる国王を殺してくださいませ」
インチキボイスを崩して真剣ボイスに、インチキ細目から鋭い目に変えてくる。
「ほぅ.....暴君か......、報酬は」
一応乗ってやることにしよう、一瞬顔つきでまともな奴かと騙されそうになったが、多分これは神である者のカリスマ的な者だと思われる。
俺の推測が正しければ.....こいつは
「わたくしめの授けられる恩恵を全て差し上げましょう」
「おけまいどっ、報酬後払いだから、先に行かせてもらうは」
指パッチンを決めて自身の踏んでいる床に魔法陣を作ってパッと姿を消す。
あまりこいつのいる場所にいたくなかった、
(俺のよそー、外れてるといーんだが、)
必要事項だけ聞き出して、そそくさと消えた沙代称江のいた位置を眺めながら、顔から無理くり作り出した笑顔を崩して楽にする。
出てきた意地悪そうな顔は、先ほどまでのずるい狐の顔から、傲慢な狸の様な顔に変わる。
「ふんっ.....人間ごときが」
ペッと称江のいた場所に唾を吐く。
「全界の神徒.....?笑わせる」
その場から背を向けてドアの向こうに消えていった。
〜とある世界にて〜
称江がワープを済ませて、現界した所は。
「あ? 」
上の玉座に王様っぽい人が1人が、床にどでかい魔法陣、周りに7人、ローブを着て大きな杖を持った魔法使いっぽい人達が数人俺を含めた8人を囲ってる。
そして自分たちの前に、箱が8つ。
(この魔法陣.....それとあの箱)
「よくぞおいでくださいました、勇者様方」
玉座の方角にいる魔法使いっぽい人達とが俺達というか、8人に話しかける。
「勇者? 」
ざわざわと他の7人が騒ぎ始める。
「事情はわたくし、魔導師のリーシルが説明させていただきます」
他の7人は混乱のあまり全く聞く姿勢にすら入れていない様子だった、
(無理もねーだろうな....だってこいつら、いやそれより....いや.....それにしてもあの玉座に座ってる今回の殺人対象......)
ここの神様に激似。
(まさか、、ここの世界の主人公、こいつだったりして.....)
いや、それは考えたくない、ってかやめてくれ、、、
「えー、この世界は今、あるドラゴンが出現した影響で人類が危機にさらされています」
「ドラゴン? 」
7人がざわめき始める。
「簡単に説明すると、そのドラゴンを皆さんに退治してほしいのです」
「そっ、そんなの無理に決まってる、、俺はただの人間だぞ」
7人はそうだ、とか無理に決まってるだろとか言っている。
「いえ、それを可能にするための力が皆さんの前にある箱です、そして皆さんになぜドラゴンを退治してもらうかというと、ルーリア」
「はい」
っと違うところから女性の声がする。
声がした方向からローブを着た人が1人増える、ただ、彼女は大きなな杖ではなく剣を一つ持ってきた。
「ドラゴンはこの、メスティルの鋼鉄剣でなければダメージを負わないからです」
「なんちゃらのなんちゃら剣をそっち側の人に持たせて退治しに行けばいいんじゃないか」
「いえ、メスティルの鋼鉄剣は異世界冒険を経験している異世界冒険者でなければ使用できないのです、ですので......異世界から我々の世界に来てくださったあなた方でなければメスティルの鋼鉄剣を扱うことができません」
証言とれたな.....俺の予想通りか.....
「でっ、、でもうちらの身体能力じゃ、、」
「それは心配ありません、皆さん前にある箱を1人一つずつ触れてください」
7人がとりあえず箱に触れようとする
しかし
(マテリアルリーディング....)
やっぱりな。
「まて、全員それに触れるな」
称江が7人の間に割って入る。
「なぁ、半端まどーし」
「これ異世界召喚術式か?」
やばい、なんかひどいぞ、