表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

虚像

作者: もね太

 君が最後に僕を抱いたのは、いつだったろうか。

 僕にはそれが、どうしても思い出せない。


(……今日も来なかった)

 一人暮らしの若者には丁度良い、古ぼけたアパートの一室に敷かれた布団。君とまぐわうのはいつもこの場所だった。

 寒々とした部屋の中、僕は静かに身を横たえる。くたびれた布団は、ホテルに置いてある豪華なベッドとは比べものにならないけれど、僕は君に初めて抱いて貰ったこの場所が一番好きだ。


 君の腕が、僕を抱く。

 君の指が、僕に触れる。

 君の唇が、僕を包み込む。

 そして――


 暗闇しかない僕にとって、君は僕の全てだった。

 君に抱かれているときだけ、僕は生きていられた。

 それなのに。

(君は……どこへ行ったの?)

 気がついたときには、隣に君がいなかった。

 いつの間にか、君が消えていた。

 残されたのは、君の温もりの記憶と、この布団だけ。


(……最後に君に抱かれたのは、いつだったろう)


 冷たい布団の中で、君の熱い身体を思い出す。

 僕は一人、呼吸を止めた。

初めまして、こんにちはこんばんは。

もね太です。


閲覧頂き、ありがとうございました。


こちらは、某友人から「いっしょにねる」をお題に何か書いてと言われたのでやってみました。お題提供、ありがとうございます。


いっしょにね……てないわけじゃありませんよね?(笑

書きながら、田山花袋の「蒲団」を思い出しました。挫折したから読み直したい←

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ