序章
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物語を形作るのは人間だ。
それが創作であれ現実であれ、そこに代わりは一切ない。
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この作品はそんな筆者の思いつきで生まれた作品です。
物語の大原則として、まずやはり一番重視されるのは起承転結。つまり、物語の構成だろう。
起があるからこそ承があり、承があるからこそ転がありーー。物語というものは言えば、構成が破綻してしまえばそこですべてが崩落、崩壊してしまうのである。
しかし事実、創作での話ではなく、現実に置き換えて見てみると、起承転結なんていうものがまず存在していないことが分かる。
現実に限って言うのであれば、むしろ転のみで物語は成されているといっても過言でらないだろう。それはつまり、現実というのは物語には不向きなものなのであるということを、口外に示唆しているということだ。
まあ勿論それでも、エッセイなんかが特に若い女性なんかに人気があるのだから、其れなりにまとめてみれば、うまい具合に起承転結を作り、物語として現実を描写することもできるのかもしれないが。まあ、エッセイというものを物語と言っていいのかは、甚だ疑問ではあるのだけれども。
前置きが長くなってしまったか。
この辺りで、好い加減に物語を進めよう。
いやしかし先述しておきたいのだが、この物語に起承転結が存在するのどうかというのは、余りにも疑問なのである。というのも物語とは基本、作り話であって、現実を記す場合は、やはりそれは物語というにはエッセイに近いものになってしまうのであるのだから。
その辺りについては、読者諸君の脳内による保管で埋め合わせて貰うしかないだろう。
これは、少年と少女の一週間の物語。
これは、少年と少女の一週間の現実だ。