2話
放課後ペンネーム2話です。
「放課後のペンネーム」第2話台本
「初めての背景作画と、謎の転校生」
シーン1:朝の教室
ひかり、教室に入ると友人たちに囲まれる
友人A:「ひかりー! 最近桜井くんとよく一緒にいるよね?」
友人B:「まさか付き合ってるの!?」
ひかり:「ち、違うよ! ただ…その…勉強教えてもらってて…」
ひかり(心の声):(漫画のアシスタントなんて言えない…!)
そこへ陽太が登場
陽太:「水野さん、昨日の続きだけど…」
クラスがざわつく
ひかり:「あ、うん! 放課後ね!」
ひかり(心の声):(みんなの視線が痛い…でも、陽太くんから話しかけてきてくれた…!)
シーン2:昼休み、屋上
ひかりと陽太、二人きり
陽太:「次の話なんだけど、ヒロインの家のシーンが多くて…」
スケッチブックを見せる陽太
ひかり:「これ…私の家…?」
陽太:「この前、水野さんを送ったとき、外観を見てたら良い感じだったから…参考にさせてもらった」
ひかり(心の声):(えっ!? いつの間に…観察されてた!?)
ひかり:「あの、それって…」
陽太:「ダメだった? 無断で使ってごめん」
申し訳なさそうに謝る陽太
ひかり:「い、いや! 全然! むしろ光栄です!」
ひかり(心の声):(って、なんでこっちが恐縮してるの私…)
陽太:「良かった。できれば、内装も参考にさせてほしいんだけど…」
ひかり:「え? う、うちに来るってこと…?」
陽太:「迷惑だったら写真だけでも…」
ひかり:「来て! 来てください! い、いつでも!」
ひかり(心の声):(陽太くんが私の家に…! これってデート…? いや、取材…? どっち!?)
シーン3:教室、ホームルーム後
担任:「それでは、今日から転校生を紹介します」
ドアが開き、長い黒髪の美少女が登場
転校生:「藤宮 紗雪です。よろしくお願いします」
クラス中がどよめく
男子生徒たち:「超美人…!」
藤宮:「…桜井陽太くんは、いますか?」
クラス、さらにざわつく
陽太:「…え?」
藤宮:「やっと見つけた。私、ずっと探してたんです」
陽太に近づく紗雪
ひかり(心の声):(えええ!? なにこの展開!?)
シーン4:放課後、陽太の作業部屋
ひかり、蓮、美月が集まっている
ひかり:「で、転校生の子は…?」
陽太:「ちょっと遅れるって」
蓮:「彼女、なかなかの美貌だったな。僕には及ばないが」
ひかり(心の声):(そういう問題じゃない…!)
美月:「藤宮さん、桜井先生のことご存知なんですよね? もしや…元カノとか!?」
ひかり:「え!?」
陽太:「違う。多分、漫画関係だと思う」
ドアがノックされる
紗雪:「失礼します」
紗雪が入ってくる
紗雪:「改めまして、藤宮紗雪です。桜姫ゆめの先生…いえ、桜井陽太先生。私、あなたの漫画の大ファンなんです」
一同:「ファン!?」
シーン5:紗雪の告白
紗雪:「実は私…プロの漫画家を目指していて。先生の作品に感銘を受けて、どうしてもアシスタントとして学びたくて」
深々と頭を下げる紗雪
紗雪:「だから転校してきました。お願いします、弟子にしてください!」
ひかり(心の声):(転校までしてくるって、どんだけ行動力…!)
陽太:「でも、どうやって僕だって…」
紗雪:「SNSの投稿と、編集部への問い合わせと、3ヶ月の調査で特定しました」
全員:「3ヶ月!?」
ひかり(心の声):(本気度がすごい…てか、ちょっと怖い…)
蓮:「なるほど、君も僕の美しさに惹かれて…」
紗雪:「あなたは…もしかして、王子様キャラのモデルの方ですか!?」
キラキラした目で蓮を見る紗雪
蓮:「そうだ! 良く分かったな!」
紗雪:「素晴らしい! ぜひ私のスケッチのモデルにも…!」
ひかり(心の声):(あ、この二人、妙に気が合いそう…)
シーン6:作業開始
陽太:「じゃあ、今日は水野さんの家を参考に背景を描くから…」
紗雪:「水野さんのお宅ですか? それは重要な資料ですね。私も同行させてください!」
ひかり:「え、あ、はい…」
ひかり(心の声):(陽太くんと二人きりの予定が…!)
美月:「背景作画の取材…なんてロマンチック! 夕暮れの部屋に差し込む光…そこで二人きりで…!」
妄想モードの美月
ひかり(心の声):(先輩、目が完全に少女漫画読者のそれ…)
蓮:「ならば僕も行こう。モデルは常に現場にいるべきだ」
ひかり(心の声):(なんでこうなる!?)
シーン7:ひかりの家
全員でひかりの家に到着
ひかりの母:「あら、ひかり。お友達たくさん連れて…」
ひかり:「お母さん、その…プロジェクトの取材で…」
母:「まあ! それじゃお茶とお菓子用意するわね!」
母、嬉しそうに台所へ
ひかり(心の声):(お母さん、そんなに嬉しそうにしないで…)
シーン8:ひかりの部屋
陽太、真剣にスケッチを始める
陽太:「この窓の配置…光の入り方…完璧だ」
紗雪:「なるほど…先生は実際の空間の観察を大切にされるんですね」
メモを取る紗雪
蓮:「ふむ、この部屋…なかなか良い。僕がいるとさらに映えるな」
窓際でポーズを取り始める
ひかり(心の声):(誰も頼んでない…)
美月:「でも、ヒロインの部屋としては少し物が多いかも…もっとロマンチックな小物を…例えば薔薇とか…」
ひかり:「いや、これ普通の女子高生の部屋なんで…」
ひかり(心の声):(てか、私の部屋品評会になってる!)
シーン9:スケッチ中
陽太、ひかりの机周りを観察
陽太:「水野さん、この本棚…」
『君だけのプリンス』全巻が並んでいる
ひかり:「あっ…!」
顔を真っ赤にするひかり
紗雪:「わあ! 水野さんもファンなんですね!」
ひかり:「そ、それは…その…」
陽太:「…嬉しい」
小さく微笑む陽太
ひかり(心の声):(今の笑顔…反則…)
蓮:「当然だな。僕がモデルの作品だから」
ひかり(心の声):(違うから! 陽太くんが好きだから読んでるの!)
美月:「どの巻がお気に入りですか!? 私は5巻の雨の告白シーンが…!」
ひかり:「私も5巻です…」
美月:「やはり! あのシーン、何度読んでも泣けますよね!」
意気投合する二人
ひかり(心の声):(先輩と初めて話が合った…)
シーン10:夕暮れ時
陽太、スケッチを完成させる
陽太:「できた。ありがとう、水野さん」
ひかり:「いえ…役に立てて良かったです」
紗雪:「先生の観察眼、勉強になりました」
陽太:「藤宮さん、君も絵が上手いんだろう? 今度作品見せてくれる?」
紗雪:「本当ですか!? 光栄です!」
嬉しそうに頬を染める紗雪
ひかり(心の声):(あれ…なんか、ライバル出現…?)
母:「はーい、みんな! 夕飯できたわよ!」
全員:「えっ!?」
母:「せっかく来てくれたんだから、食べていってね!」
ひかり:「お、お母さん!」
ひかり(心の声):(勝手に話進めないで!)
シーン11:夕食
全員でテーブルを囲む
母:「ひかりの友達、初めて見たわ。特にこの男の子」
陽太を見る母
母:「彼氏さん?」
ひかり:「違う! 違うから!」
真っ赤になるひかり
陽太:「ご馳走様です。美味しかったです」
母:「あら、礼儀正しい子ね。またいつでも来てね」
蓮:「奥様、僕の美しさはどうでしょうか?」
母:「…個性的な子ね」
ひかり(心の声):(お母さん、それ褒めてない…)
紗雪:「水野さんのお母様、とても素敵な方ですね」
美月:「家族の団欒…これもまた少女漫画の重要な要素…!」
メモを取る美月
ひかり(心の声):(先輩、何のメモ取ってるの…)
シーン12:帰り道
陽太とひかり、二人で歩く
陽太:「今日はありがとう。すごく参考になった」
ひかり:「いえ…あの、藤宮さん…すごいですね」
陽太:「うん、才能あると思う」
ひかり:「…そうですか」
少し寂しそうなひかり
陽太:「でも、水野さんには敵わないよ」
ひかり:「え?」
陽太:「水野さんは…感性が優しい。それが絵にも出てる」
ひかり:「陽太くん…」
陽太:「これからも、よろしくね」
優しく微笑む陽太
ひかり(心の声):(あぁ…また好きになっちゃう…)
シーン13:翌日の放課後、作業部屋
紗雪も加わって賑やかな作業風景
紗雪:「先生、このトーンの貼り方で合ってますか?」
陽太:「完璧。飲み込みが早いね」
ひかり(心の声):(くっ…確かに上手い…)
蓮:「陽太、次のシーンだが、王子様がもっと活躍する展開にすべきでは?」
陽太:「それは考えてる」
蓮:「そうか! やはり僕の意見は的確…」
美月:「でもその前に! ヒロインの心理描写をもっと丁寧に! 告白前の葛藤とか…!」
紗雪:「私は王子様の孤独な過去を掘り下げるのも…」
ひかり(心の声):(みんな好き勝手言ってる…)
陽太:「…みんなの意見、ありがとう。参考にする」
困ったような、でも嬉しそうな陽太
ひかり(心の声):(陽太くん、楽しそう…それならいいか)
シーン14:深夜
作業も大詰め
陽太:「…完成」
全員:「お疲れ様です!」
紗雪:「先生、本当にありがとうございました。次回も参加させてください」
陽太:「もちろん。これからもよろしく」
蓮:「では、次回のモデル撮影会は僕の家で…」
ひかり:「それ、誰も頼んでない…」
美月:「でも良いアイデアかも! 豪華な背景も必要ですし…!」
ひかり(心の声):(また話が進んでいく…)
陽太、ひかりの方を見る
陽太:「水野さん、今日もありがとう」
ひかり:「こちらこそ…」
陽太:「水野さんがいてくれて、助かってる。本当に」
ひかり:「…!」
ひかり(心の声):(そんなこと言われたら…もっと頑張っちゃうじゃん…)
シーン15:エピローグ
ナレーション:新しい仲間が増えて、もっと賑やかになった私たちの放課後。
陽太くんとの距離は…まだペン入れ待ちです。
教室で、紗雪とひかりが話している
紗雪:「水野さん、桜井先生のこと…好きなんですね」
ひかり:「え!? そ、そんな…」
紗雪:「大丈夫、私は恋愛対象として見てません。尊敬する師匠です」
ひかり:「そ、そうなんだ…」
紗雪:「でも、負けませんよ。アシスタントとしては」
ひかり:「こちらこそ!」
ひかり(心の声):(あれ? いつの間にかライバル宣言されてる…!)
―第2話 終―
次回予告
ひかり:「次回、『放課後のペンネーム』第3話『文化祭の少女漫画体験ブース!?』」
蓮:「僕が王子様役を演じることになった」
美月:「これは運命の出会いを再現するチャンスです!」
紗雪:「私、ライブドローイングを…」
ひかり(心の声):(なんで文化祭で少女漫画!? てか、私の役は…?)
陽太:「水野さんには…ヒロイン役を」
ひかり:「ええええ!?」
全員:「お楽しみに!」
読んで頂きありがとうございます。




