第43話 願い下げな苦い酒
「ワシが、地の底に?まるでイカサマをしているかのような言い草じゃのう勇者」
ジジイは立って言った。
「もっとも、ワシがイカサマをしているとして、どのようなイカサマなのか。までは分からないじゃろうけどな。自称進学校のお前じゃあ」
「まるで、
自分が有利だと分かったから、ズルをしているのを認めたみたいじゃねぇか」
「だとしてなんじゃ。お前はションベン。次に振るのはワシじゃよ」
その時、勇者が強く言った。
「いいや。あんたはまだ振れないぜ」
「なぜじゃ?お前はションベンをした。よってワシの番が回ってくるじゃろ!」
「誰がお前の番になるなんて言った?」
「は?」
その時、ジジイはやっと気がついた!
序盤で破産したはずの猿がいなくなっていることに!
「ん?あいつどこへ…」
その時!
森の中から破産したはずの猿が出てくる!人を連れて!
猿に連れられている人は、猿に倒れかかっている!
「なッ!?」
「おやぁ?その口調だとどうやら知っている顔のようだな、ジジイ!」
「ッ…クソッ!」
ちなみに、ジジイは他人のことは気にせず、自分の利益を考える粗大ゴミだったので、こいつに心配な言葉の一つも書けなかったのである。まるでこいつが味方みたいな言い方だね。
「だが、」
「ん?」
「俺はお前がどんなズルをしているのかまでは分からない。こいつがお前のズルに関わっていることは分かるがな。」
「た、確かにそうじゃ!ワシがズルをしていたとして、それを見抜けなければ本当にズルをしていたとは言えない!(再放送)」
勇者は自分の持ち場について、言った。
「続けてくれ、鮭男」
「おい何言ってんだ!あとちょっとじゃないか!お前の誘導力があれば、流石に誰でもこの状態でジジイを負かせられるんだぞ!せっかくのチャンスなんだぞ!破産した猿を救う!」
「いいから続けてくれ」
勇者のその、キリッと、ズバッとした目には、流石に鮭男でも逆らえなかった!多分。
「ではワシの番…」
「ちょっと待て。さっきも言ったとおり、お前の番じゃないぜ」
「はぁ?じゃあ誰が…」
その時、勇者が指を指したのは、さらに倒れかかっている男だった!
「な、何を言っておるんじゃ!あいつは死にかけ!チンチロはできんじゃろ!」
「いいや、やってもらうぜ。こいつが1〜3を出せばお前の勝ち。4〜6が出れば俺達の勝ちってルールでな。」
「どうウキ?」
「あ、喋った」
ジジイは少し考えて言った。
「いいじゃろう。これなら完全な実力勝負!」
その時、鮭男の中に、疑問が生じた。
賽はあちらが用意した物。勇者が賽に細工がされているような仕草はなかった。相手が細工をしているなら負ける可能性のある目の範囲だったら拒否していただろう。
なのに断らなかったということは、賽以外の何か!だが…そんなことは不可能!6面全部1〜3とかにしない限り不可能!こちらに勝気は無い!ん…勝気は無い…?
「さあ、お前!振れよ!賽を!」
男は何も話さぬまま、ジジイと一瞬、目を合わせて、賽を茶碗の中に落とした。
結果は!?
「6だな…」
「なッ、なにぃぃぃぃぃ!!!!!?????バカな!バカなバカなバカな!!!!!おい!どうなってるんだ!?」
ジジイは賽を投げた男の胸ぐらを掴みながら言った。
「お前ぇ!どうなってるんじゃぁこいつぁあ!?」
「わ、分かりません…」
その時、勇者が名乗り出た。
「教えてやろう。お前たちのイカサマの正体。そして、なぜ能力を使ってもなお、勝てなかったのかを。」
おまけ
タコには心臓が3つあるぞ。
そのうち2つはエラに血液を送るため、もう1つは体全体に血液を送るために働いているぞ。




